ナゾネックスの効果や副作用|薬価やジェネリック、子供の使用についても

ナゾネックスの特徴、効果、使い方、子供の使用、副作用、併用、薬価、ジェネリック、市販での購入などについて添付文書等から解説してきます。

ナゾネックスの特徴

ナゾネックスはモメタゾンフランカルボン酸エステルを成分とするステロイドの点鼻薬です。アレルギー性鼻炎に効果があり1)、花粉症シーズンなどにも非常によく使われる薬の一つです。
MSD株式会社が製造販売しており、杏林製薬がコ・プロモーション契約を締結し、2016年11月からMSDと杏林製薬が共同でプロモーションを行っている薬です。
130の国及び地域で承認されている薬であり、そのうち約120の国及び地域で小児適応も有しており2)、子供でもよく使われる点鼻薬です。
ナゾネックスはステロイドとしての作用は局所に限られ、全身への影響の指標となるバイオアベイラリティが低く、全身吸収性が極めて低いことが特徴であり2)、安全に使用できるステロイドの点鼻薬です。
また、1日1回の使用で効果があることも特徴の一つです。
1) ナゾネックス点鼻液50μg 添付文書
2) ナゾネックス点鼻液50μg インタビューフォーム

ナゾネックスの効果

ナゾネックスはステロイドの成分が含まれており、炎症を抑えアレルギー性鼻炎のくしゃみ、鼻水、鼻づまり、鼻のかゆみなどに効果があります。

【効能・効果】
アレルギー性鼻炎

ナゾネックス点鼻液50μg 添付文書

ナゾネックスの作用機序

ナゾネックスの作用機序はステロイド成分による抗炎症作用です。アレルギー症状の原因となる免疫系の細胞や蛋白質、化学物質に作用し、これらの作用を抑制することでくしゃみ、鼻水、鼻づまりなどを症状とするアレルギー性鼻炎を改善することが期待できます1)
1) ナゾネックス点鼻液50μg 添付文書

ナゾネックスの効果時間

ナゾネックスの効果が出るまでの時間の参考になる情報として、動物に対する実験結果があります。ラットの鼻閉に対して、ナゾネックスの成分を使用した実験結果では、鼻閉に関して対して4時間後から統計学的に有意に症状を抑制したことが確認されています2)
また、ナゾネックスの効果が持続する時間に関しても、動物実験にて1日の投与回数を検討した結果が参考になり、ナゾネックスの成分は1日1回の使用と、1日2回使用した結果では同程度の鼻掻き行動の抑制を示したことが確認されており2)、1日1回で十分な効果が持続することが想定されます。
2) ナゾネックス点鼻液50μg インタビューフォーム

ナゾネックスの風邪への使用

ナゾネックスの効果は前述のとおりアレルギー性鼻炎に対してであり、単なる風邪による鼻の症状には基本的には使用しません。ただし、鼻の炎症がひどい時や風邪の鼻症状と思っていてもアレルギー性による鼻炎症状が疑われるようなケースでは処方されることもあります。いずれの場合も医師から処方された場合には、処方された通りの用法用量で使用するようにし、自己判断で風邪の鼻症状に使用することは避けましょう。

ナゾネックスの使い方

ナゾネックスは1日1回使用する点鼻薬であり、大人と子供で1回に使用する量が異なります。大人及び12歳以上の小児では各鼻に2噴霧(2プッシュ)ずつ、12歳未満の小児では各鼻に1噴霧(1プッシュ)ずつを使用します。
ナゾネックスの用法用量の詳細は以下のとおりです。

<成人>
通常、成人には、各鼻腔に2噴霧ずつ1日1回投与する(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして1日200μg)。
<小児>
通常、12歳未満の小児には、各鼻腔に1噴霧ずつ1日1回投与する(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして1日100μg)。
通常、12歳以上の小児には、各鼻腔に2噴霧ずつ1日1回投与する(モメタゾンフランカルボン酸エステルとして1日200μg)。

ナゾネックス点鼻液 添付文書

なお、ナゾネックスを使用する前には鼻をかんで薬の通りをよくしておきましょう。鼻にさすときは俯き加減で使用する方が良いとされています。
使用する前には容器をよく振り、初回に使用するときに空打ちを10回程度してから使用するようにしましょう。

ナゾネックスは56噴霧用と112噴霧用がある

ナゾネックスには56噴霧用と112噴霧用のキットがあります。
56噴霧用の場合は、大人もしくは12歳以上の小児では2週間分、12歳未満の小児では4週間分となります。
112噴霧用の場合は、大人もしくは12歳以上の小児で4週間分となります。

ナゾネックスの副作用

ナゾネックスを含めたステロイド点鼻薬は、全身性の副作用はほとんど出ないとされています。
特にナゾネックスはステロイドとしての作用は局所に限られ、全身への影響の指標となるバイオアベイラリティが低いため、他のステロイド点鼻薬と比較しても全身吸収性が極めて低いことがあり2)、安全に使用できるステロイドの点鼻薬です。
ナゾネックスで報告されているの主な副作用は、鼻症状(刺激感、そう痒感、乾燥感、疼痛、発赤等)が2.3%、咽喉頭症状(刺激感、疼痛、不快感、乾燥等)が1.6%であり1)、基本的には局所の副作用です。
1) ナゾネックス点鼻液50μg 添付文書
2) ナゾネックス点鼻液50μg インタビューフォーム

ナゾネックスの併用

ナゾネックスは基本的に併用できない薬はありません。
どのような薬と併用しても基本的には問題ないと言えるでしょう。
ただし、同じステロイド点鼻薬のアラミスト、エリザス、フルナーゼなどとは基本的に一緒には使用しません。仮に別の医療機関などから重なって処方されたようなケースでは医師にどちらを優先して使用するかを確認しましょう。

ナゾネックスの薬価、ジェネリック

ナゾネックスの2016年4月改定(2018年3月まで)の薬価は56噴霧用で1本あたり1912.3円、112噴霧用で1本あたり3832.5円となっています。
なお、ナゾネックスは現時点ではジェネリック医薬品は販売されていまいません。

ナゾネックスの市販での購入

ナゾネックスの成分であるモメタゾンフランカルボン酸エステルは市販薬としては販売されていない成分です。残念ながら現在は市販薬としては購入できません。
ステロイド成分が含まれる点鼻薬ではベクロメタゾンプロピオン酸エステルの成分が市販薬として販売されており、代表的な製品はナザールARコンタック鼻炎スプレーパブロン鼻炎アタックなどです。いずれも同じ成分を含むため、同様の効果が期待できますが、パブロン鼻炎アタックは他の製品よりも成分の濃度が高くなっています。

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