ベポタスチンの効果や副作用|AGの発売日や薬価、先発医薬品、ジェネリック、OTCについても

ベポタスチンの特徴、効果、使い方、副作用、飲み合わせ、薬価、市販での購入などについて添付文書等から解説していきます。

ベポタスチンの特徴

ベポタスチンは抗アレルギー・抗ヒスタミン成分であり、蕁麻疹や花粉症を含むアレルギー性鼻炎、湿疹などに効果がある薬剤です((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。ベポタスチンを成分として含む薬剤の代表例としてタリオン錠の他、ジェネリック医薬品であるベポタスチン錠があります。
ベポタスチンの特徴は、効果の強さと眠気の出にくさのバランスがよく使いやすい点が挙げられます。
ベポタスチンは、アレロック、アレジオン、クラリチン、ジルテックなどの第2世代の抗ヒスタミン成分の中では抗アレルギー作用は中程度くらいとされており、眠気の副作用も比較的抑えられている薬の一つです。
ベポタスチンの製剤には通常の錠剤である10mg錠、5mg錠の他、水なしで飲める口腔内崩壊錠(OD錠)の10mg、5mgがあります。

ベポタスチンはタリオンのジェネリック医薬品もしくは成分名を指す

「ベポタスチン」には2種類の意味があり、
①ベポタスチンのジェネリック医薬品を指す場合
②タリオンの成分名(一般名)を指す場合
があります。
近年ではジェネリック医薬品の販売名は、薬の成分名で統一させる方針となっており、成分名がそのままジェネリック医薬品の販売名となります。
したがって、ベポタスチンとはタリオンのジェネリック医薬品の販売名もしくはタリオンの成分名を指すことになります。

ベポタスチンとタリオンの違い

ベポタスチンは上記の通り、タリオンのジェネリック医薬品もしくは成分名を指すため、ベポタスチンとタリオンの違いは
①ジェネリック医薬品と先発医薬品の違い
②成分名(一般名)と販売名の違い
と言えます。
なお、ジェネリック医薬品の場合は、厳密にはベポタスチンの成分の後に製薬会社名が販売名として加えられるため、ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」、などがジェネリック医薬品の正式な販売名となります。

ベポタスチンのAGは「タナベ」|発売日は

ベポタスチンのジェネリック医薬品の中でAG(オーソライズドジェネリック)に該当するのはベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」などのニプロ社が販売している製品です。
ニプロ社のベポタスチンAGの発売日は2018年3月1日です。

ベポタスチンの効果

ベポタスチン錠は蕁麻疹、花粉症を含むアレルギー性鼻炎(鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状)、湿疹・皮膚炎などに伴うかゆみに対して効果がある薬剤です。
ベポタスチン錠の製品例の効能効果は以下の通りです。

アレルギー性鼻炎,蕁麻疹,皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎,痒疹,皮膚そう痒症)

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「タナベ」/ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」 添付文書

ベポタスチンの作用機序

ベポタスチンの主な作用機序はアレルギーを引き起こす原因物質であるヒスタミンに対しての拮抗作用です((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。
花粉などやアレルギーなどでアレルギー原因物質が体内に取り込まれると、体の防御反応が働き体内で免疫反応が起こりますが、この反応が過剰になってしまっているのがアレルギー状態であり、この際にヒスタミンが過剰に放出されることが知られています。
ベポタスチンなどの抗ヒスタミン薬はこれらのヒスタミンの受容体(ヒスタミンが作用する部分)を阻害することによってヒスタミンの作用を抑制します。これにより鼻水・鼻づまり・くしゃみなどが症状となるアレルギー性の鼻炎や蕁麻疹、皮膚炎などの症状が和らぎます。

ベポタスチンの効果時間

ベポタスチンの効果発現時間(効果が出るまでの時間)は、先発医薬品であるタリオンのデータが参考となり、30分〜1時間後とされています((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/400315_4490022F1038_1_130_1F))。
スギ花粉症患者さんを対象にアレルギー症状である紅斑(皮膚の赤み)や膨疹(蕁麻疹の一種)、かゆみなどを意図的に起こさせて、タリオンがどのくらいで効果を発揮するのかを確認したところ、紅斑(皮膚の赤み)は30分で収まり、膨疹(蕁麻疹の一種)とかゆみも60分で収まったという結果が出ています。
上記はあくまで紅斑(皮膚の赤み)や膨疹(蕁麻疹の一種)、かゆみの症状に対しての結果ですが、花粉症などの症状に対する効果時間の参考のひとつになります。
ベポタスチンは30分〜1時間後に効果が出るという想定で使用しましょう。
続いて持続時間ですが、ベポタスチンは12時間以上効果が持続すると考えられます。
こちらもタリオンの製薬会社が情報提供しているインタビューフォームの資料が根拠となります。
タリオンを人に使った調査でアレルギー反応の紅斑(皮膚の赤み)や膨疹(蕁麻疹の一種)を、タリオン使用の12時間後においても抑制していたという結果が得られています。
この結果からベポタスチンは1回の使用で12時間以上効果が持続すると考えられます。
ベポタスチンは1日2回使用する薬ですので、1回の使用で12時間以上効果が持続すれば、2回で24時間以上となるので、1日中効果が持続する計算となります。

ベポタスチンの風邪への効果

ベポタスチンは風邪における鼻炎症状に対しては基本的に効能効果の範囲外となります。
ただし、風邪をひいたときの鼻炎症状でもアレルギー性の要因が関わっているようなケースでは一定の効果が期待できることがあり、医師によっては処方するケースがあります。
また、比較的ベポタスチンと近い系統であるペリアクチンなどは「感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽」が効能効果として認められています。
鼻炎の症状で風邪と思ってクリニックにかかってベポタスチンを処方された、というケースでは指示された通り使用して問題ないと言えるでしょう。ただし、自己判断で手持ちのベポタスチンを風邪で使うようなことは避けましょう。

ベポタスチンの使い方

ベポタスチンはベポタスチンベシル酸塩錠10mgを1回1錠、1日2回使用するのが一般的な使い方となります
ベポタスチンベシル酸塩錠10mgの製品例の用法用量の詳細は以下のとおりです。

通常,成人にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する.
なお,年齢,症状により適宜増減する.

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「タナベ」/ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」 添付文書

ベポタスチンの小児への使用

ベポタスチンは先発医薬品のタリオンのみが小児への適応が認められており、ジェネリック医薬品のベポタスチン錠では小児の使用は適応の範囲外となります。
ジェネリック医薬品のベポタスチン錠が小児への適応が認められていない理由として、タリオンの再審査期間が終了していない点があります。タリオンは国内で2000年から発売されている薬剤ですが、小児への効能効果、用法用量が承認されたのは2015年5月です。通常新薬は承認されてから一定の年数がたった後に再度審査を受ける必要があり、この期間を終えるまではジェネリック医薬品は販売されません。タリオンの成人に対する効能効果・用法用量のの再審査期間はすでに終了していますが、小児に対する効能効果・用法用量の再審査期間は2015年5月 26日~2019年5月25日であり、この期間はジェネリック医薬品では小児の効能効果、用法容量は承認されません。

ベポタスチンが効かない場合の対処法

 
ベポタスチンが効かない、効果を感じないといった時にまず確認したいのが、正しい用法用量でベポタスチンを使用できているかという点です。
前述の通り、ベポタスチンは1日に2回使用する薬であり、これが1日1回だけになってしまうと、効果が持続しないため、効果を感じなくなる原因の一つとなります。また、1日2回の使用で極端に間隔が長くなったりした場合はその間に効果が切れてしまう可能性もあります。逆に間隔が近すぎる場合は、次の日の朝まで効果が持続しない可能性も考えられるため、適切な使用間隔で使用できているかという点も確認しましょう。
また、ベポタスチンは抗アレルギー薬の中では効果の強さは中程度の部類に入ります。重度の症状には別の抗アレルギーが向いているケースもあるため、正しい用法用量でも効果を感じない場合は処方医に相談してみるようにしましょう。

ベポタスチンの副作用

ベポタスチンの副作用頻度して参考になるのが先発医薬品であるタリオンの臨床試験結果です。
タリオンの臨床試験の総症例1,446例中、主な副作用は眠気83件(5.7%)、口渇16件(1.1%)、悪心12件(0.8%)、胃痛7件(0.5%)、下痢7件(0.5%)、胃部不快感6件(0.4%)、倦怠感4件(0.3%)、嘔吐4件(0.3%)などとされています((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。
 
ベポタスチンを服用する際に一番注意が必要なものはやはり眠気であり、車の運転などに関して注意喚起されています。

重要な基本的注意
(1) 眠気を催すことがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること.

ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「タナベ」/ベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」 添付文書

ベポタスチンの飲み合わせ

ベポタスチンには飲み合わせを注意喚起されている薬はありません((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。
基本的にどのような薬と一緒に使用しても問題ないと言えるでしょう。花粉症シーズンなどでは特に多い組み合わせとして、抗ロイコトリエン薬のオノン(プランルカスト)、キプレス・シングレア(モンテルカスト)、ステロイド配合薬のセレスタミン、点鼻薬のナゾネックス、アラミスト、フルナーゼ、リノコート、エリザス、目薬のリボスチン(レボカバスチン)、ザジテン(ケトチフェン)点眼液、パタノール点眼液、アレジオン点眼液、フルメトロン・オドメール(フルオロメトロン)点眼液などの薬は組み合わせることが多い薬剤と言えます。
その他にも解熱鎮痛剤であるロキソニン(ロキソプロフェン)、カロナール(アセトアミノフェン)、ブルフェン(イブプロフェン)、去痰薬のムコダイン(カルボシステイン)、ムコソルバン(アンブロキソール)、鎮咳薬のアスベリン、メジコン、アストミン、炎症を緩和するトランサミン(トラネキサム酸)、抗生物質・抗菌剤のサワシリン、メイアクト、フロモックス、クラリス、クラビットなどとも併用・飲み合わせは問題ないと言えます。
注意したい点として、同じ抗ヒスタミン薬に分類される薬とは基本的に同時に使用しません。アレグラ(フェキソフェナジン)、クラリチン(ロラタジン)、アレロック(オロパタジン)、ザイザル、ジルテック(セチリジン)、アレジオン(エピナスチン)、エバステル(エバスチン)、デザレックス、ビラノア、ルパフィンなどの薬剤とは医師からの特別な指示があるような場合を除き、自己判断で併用するようなことは避けましょう。

ベポタスチンとお酒(アルコール)との飲み合わせ

ベポタスチンは前述の通り、飲み合わせに関しては特別な注意喚起はなく、お酒(アルコール類)に関しても特別な注意喚起はありません。
ただし、それでもベポタスチンを使用中にお酒を飲むことはあまり推奨されるとは言えません。ベポタスチンには眠気の副作用が一定の頻度で認められる薬であり、アルコールと併用することで眠気が強く出る可能性も完全には否定できません。
ベポタスチンとアルコールの併用は明確に禁止されているものでないので、絶対に避けるものではないと言えますが、可能であれば事前に医師や薬剤師に相談しておき、飲酒をする場合でも量を控えたり時間を空けるなどことなどを検討するようにしましょう。

ベポタスチンの薬価

ベポタスチンのジェネリック医薬品のうちAGであるベポタスチンベシル酸塩錠「タナベ」の薬価は、2018年4月改定時点でベポタスチンベシル酸塩錠10mg「タナベ」(同OD錠)で20.7円、ベポタスチンベシル酸塩錠5mg「タナベ」(同OD錠)で17.4円とされています。
なお、ベポタスチンの先発医薬品であるタリオン錠では、タリオン錠10mgで41.4円、タリオン錠5mgで34.6円とされており、いずれもベポタスチンのジェネリック医薬品を使用した方が経済的と言えます。

ベポタスチンの市販での購入

ベポタスチンの成分は市販薬でも承認されているものの、現時点では市販薬として販売されていません。
ベポタスチンの市販薬としての承認は、処方薬の先発医薬品であるタリオンの製造販売業者である田辺三菱製薬が、平成29年9月27日に取得しており、タリオンR、タリオンARという市販薬名で承認されていません。しかし現時点では販売に至っておらず、市販ではベポタスチン購入できない状態となっています。
 
ベポタスチンを使用したい場合は、医師の処方箋をもらうようにし、市販薬で済ませたい場合は、比較的近い成分であるフェキソフェナジンやエピナスチンなどの成分を含んだ市販薬が代替品の候補となるでしょう。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
 

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