ジルテックの小児・子供の使用|眠気などの副作用、小児の用量、飲み合わせも

ジルテックの特徴、小児に対する効果、用量、眠気などの副作用、市販での購入などについて添付文書等から確認していきます。

ジルテックの特徴と小児の使用

ジルテックはセチリジンを成分として含み、花粉症を含めたアレルギー性鼻炎や蕁麻疹、皮膚疾患などに対して効果が認められている薬です((ジルテック錠5/ジルテック錠10 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/820110_4490020F1020_1_24.pdf))。
ジルテックの特徴は2歳の小児から使用できる第2世代抗ヒスタミン薬であり、長期間服用しても精神運動発達に影響しないことが確認されています((ジルテック インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/820110_4490020F1020_1_012_1F))。
ジルテックには通常15歳以上の成人で使用するジルテック錠10の他、7歳以上15歳未満の小児で使用することの多いジルテック錠5、2歳以上7歳未満の小児で使用されることの多い粉薬のジルテックドライシロップ1.25%の種類があります。
今回は主にジルテック錠、ジルテックドライシロップの小児に対する使用について確認していきます。

ジルテックの小児への適応、効果

ジルテックの小児に対する適応は、成人とほぼ同じであり、花粉症を含めたアレルギー性鼻炎や蕁麻疹、皮膚疾患などに対して効果が認められています。
ジルテックの効能効果の詳細は以下の通りです。

〔小児〕
アレルギー性鼻炎
蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

ジルテック錠5/ジルテック錠10 添付文書

ジルテックの作用機序

ジルテックなどの抗ヒスタミン薬が花粉症などのアレルギー性鼻炎や蕁麻疹、皮膚炎に効果がある理由は、これらのアレルギーを引き起こす原因物質であるヒスタミンの作用をブロックするためです。
花粉などやアレルギーなどでアレルギー原因物質が体内に取り込まれると、体の防御反応が働き体内で免疫反応が起こりますが、この反応が過剰になってしまっているのがアレルギー状態であり、この際にヒスタミンが過剰に放出されることが知られています。
ジルテックなどの抗ヒスタミン薬はこれらのヒスタミンの受容体(ヒスタミンが作用する部分)を阻害することによってヒスタミンの作用を抑制します。これによりアレルギー性の鼻炎や蕁麻疹、皮膚炎などの症状が和らぎます。

ジルテックの効果時間

ジルテックの効果が出るまでの時間、効果が持続する時間の参考になるデータとして、ヒスタミン誘発皮膚反応抑制作用を確認したものがあり、「膨疹」に関しては1~24時間、「紅斑」に関しては40分~24時間の間、症状を抑制したことが確認されています((ジルテック インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/820110_4490020F1020_1_012_1F))。
この点から、ジルテックの効果発現時は比較的早期に現れることが想定されます。

ジルテックの小児の風邪や咳への効果

ジルテックは小児における風邪の鼻炎症状に対しては基本的に効能効果の範囲外となります。
ただし、風邪をひいたときの鼻炎症状でもアレルギー性の要因が関わっているようなケースでは一定の効果が期待でき、実際には医師によっては処方されるケースが多くあります。
また、比較的ジルテックの成分と近い系統であるペリアクチンなどは「感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽」が効能効果として認められています。
鼻炎の症状で風邪と思ってクリニックにかかってジルテックを処方された、というケースでは指示された通り使用して問題ないと言えるでしょう。ただし、自己判断で手持ちのジルテックを風邪で使うようなことは避けましょう。
なお、ジルテックは咳に対する効果は通常ありません。アレルギーが原因による咳に対しては効果が得られる可能性もありますが、正式な効能効果としては認められておらず、咳止めに分類される薬剤でもありません。自己判断で咳に対して使用するのは避けましょう。

ジルテックの小児の用量と使い方|1日1回と2回の違い

ジルテックを小児に使用する場合、年齢によって使用する量が異なってきます。
15歳以上では子供においても成人と同じ量を使用するのが一般的であり、通常ジルテック錠10を1日1回就寝前に使用します。
7歳以上15歳未満の小児ではジルテック錠5もしくはジルテックドライシロップを1日2回、朝食後と就寝前に使用します。ジルテック錠5の場合は1回1錠、ジルテックドライシロップの場合は1回0.4gを使用します。
2歳以上7歳未満の小児ではドライシロップ剤を1日2回、朝食後と就寝前に使用します。1回の量は0.2gとなります。
ジルテック錠、ジルテックドライシロップの用法用量は以下の通りです。

〔10mg錠〕
通常、成人にはセチリジン塩酸塩として1回10mgを1日1回、就寝前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日20mgとする。
〔5mg錠〕
〔成人〕
通常、成人にはセチリジン塩酸塩として1回10mgを1日1回、就寝前に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日20mgとする。
〔小児〕
通常、7歳以上15歳未満の小児にはセチリジン塩酸塩として1回5mgを1日2回、朝食後及び就寝前に経口投与する。

ジルテック錠5/ジルテック錠10 添付文書

〔成人〕
通常、成人には1回0.8g(セチリジン塩酸塩として10mg)を1日1回、就寝前に用時溶解して経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、最高投与量は1日1.6g(セチリジン塩酸塩として20mg)とする。
〔小児〕
通常、2歳以上7歳未満の小児には1回0.2g(セチリジン塩酸塩として2.5mg)を1日2回、朝食後及び就寝前に用時溶解して経口投与する。
通常、7歳以上15歳未満の小児には1回0.4g(セチリジン塩酸塩として5mg)を1日2回、朝食後及び就寝前に用時溶解して経口投与する。

ジルテックドライシロップ1.25% 添付文書

 

ジルテックは小児の場合は1日1回でなく1日2回

ジルテックを15歳未満の小児に使用する場合は、15歳以上と異なり1日2回の使用となります。
この用法の理由として、小児の代謝速度の違いが挙げられます。
一般的に小児は成人よりも薬の代謝が早いと考えられており、代謝を考えて成人では1日1回の薬でも小児では1日2回で投与する薬剤も多いとされています((湯田厚司, 小児耳 2015; 36(3): 335-341))。
代謝が異なると薬の効果の出やすさ、効果時間、副作用の出やすさなどいろいろな面に影響がでてくるため、小児の代謝の点を考慮して1日2回の用法が設定されていると考えられます。

ジルテックの小児の飲み合わせ

ジルテックは飲み合わせに注意が必要な薬がいくつかあり、テオフィリン、リトナビル、中枢神経抑制剤、アルコール、ピルシカイニドの成分を含む薬剤が併用注意とされています((ジルテック錠5/ジルテック錠10 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/820110_4490020F1020_1_24.pdf))。

成分名等 代表的な薬剤
テオフィリン テオドール、テオロング
リトナビル ノービア
中枢神経抑制剤
アルコール
ピルシカイニド
塩酸塩水和物
サンリズム

 
小児の場合には特にテオフィリン製剤に注意が必要と言えます。気管支喘息などでテオドールやテオロングなどのテオフィリン製剤を使用している小児は多く、服用している場合は必ず医師に伝えておきましょう。併用に注意が必要な理由として、併用することでジルテックが体内に残りやすくなる可能性が報告されており、ジルテックの効果が強くなる可能性があります。ただし、医師が併用を知った上で処方した場合は特に大きな心配は必要なく指示通りに服用しましょう。

ジルテックの小児の副作用

ジルテックの小児に対する副作用に関して参考になるものとして、ドライシロップの臨床試験の結果があり、副作用の頻度は全体で4.2%、主なものは肝機能の指標となる検査値のALT(GPT)上昇が1.3%、眠気が1.0%という内容でした((ジルテックドライシロップ1.25% 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/820110_4490020R1027_1_08.pdf))。
小児の使用に関しても副作用の心配はあまり必要ないと考えられます。

ジルテックの小児の眠気の副作用

ジルテックの眠気の副作用について、参考になるものが国内4つの小児臨床試験の併合解析の結果であり、セチリジン塩酸塩の眠気の発現率は1.0%(5/480例)という結果でした((ジルテックドライシロップ1.25% 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/820110_4490020R1027_1_08.pdf))。
子供に対する臨床試験で眠気の頻度は高くないため、眠気に関しても多少の注意が必要なものの、大きな心配は必要ないと考えられます。

ジルテックの長期使用で注意するものは

ジルテックは長期使用の臨床試験も実施されており、その場合でも大きな影響はないことが確認されています。
1~2歳のアトピー性皮膚炎患児に対して18ヶ月使用した試験では精神運動発達に影響しなかったことが確認されています((ジルテック インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/820110_4490020F1020_1_012_1F))。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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