フェキソフェナジンの効果や副作用|眠気の有無や効かない場合の対処、風邪の使用についても

フェキソフェナジンの特徴、効果、使い方、副作用、飲み合わせ、授乳中・妊娠中の使用、薬価、市販での購入などについて添付文書等から解説していきます。

フェキソフェナジンの特徴

フェキソフェナジンは抗アレルギー・抗ヒスタミン成分であり、蕁麻疹や花粉症を含むアレルギー性鼻炎、湿疹などに効果がある薬剤です1)。フェキソフェナジンを成分として含む薬剤の代表例としてアレグラ錠の他、ジェネリック医薬品であるフェキソフェナジン錠などがあります。

フェキソフェナジンの特徴は、副作用が少なく、一般的に抗ヒスタミン薬で問題となっている鎮静作用による眠気の副作用もプラセボ(偽薬)と差がないことが確認されています2)

フェキソフェナジンは、アレロック、アレジオン、クラリチン、ジルテックなどの第2世代の抗ヒスタミン成分の中では抗アレルギー作用はさほど強くないと考えられていますが、眠気の副作用は最も出にくい薬の一つであり、自動車運転などの注意喚起がされていない特徴もあります。

フェキソフェナジンの製剤には通常の錠剤である60mg錠、30mg錠の他、水なしで飲める口腔内崩壊錠(OD錠)、主に小児で使用されるアレグラドライシロップ5%があります。

今回は主にフェキソフェナジンの錠剤について確認していきます。

1) アレグラ錠 添付文書
2) アレグラ錠 インタビューフォーム

フェキソフェナジンはアレグラのジェネリック医薬品もしくは成分名を指す

「フェキソフェナジン」には2種類の意味があり、

①アレグラのジェネリック医薬品を指す場合
②アレグラの成分名(一般名)を指す場合

があります。

近年ではジェネリック医薬品の販売名は、薬の成分名で統一させる方針となっており、成分名がそのままジェネリック医薬品の販売名となります。

したがって、フェキソフェナジンとはアレグラのジェネリック医薬品の販売名もしくはアレグラの成分名を指すことになります。

フェキソフェナジンとアレグラの違い

フェキソフェナジンは上記の通り、アレグラのジェネリック医薬品もしくは成分名を指すため、フェキソフェナジンとアレグラの違いは

①ジェネリック医薬品と先発医薬品の違い
②成分名(一般名)と販売名の違い

と言えます。

なお、ジェネリック医薬品の場合は、厳密にはフェキソフェナジンの後に製薬会社名が販売名として加えられるため、フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「サワイ」、フェキソフェナジン塩酸塩錠60mg「トーワ」などがジェネリック医薬品の正式な販売名となります。

フェキソフェナジンの効果

フェキソフェナジン錠は蕁麻疹、花粉症を含むアレルギー性鼻炎(鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状)、湿疹・皮膚炎などに伴うかゆみに対して効果がある薬剤です。

フェキソフェナジン錠の製品例の効能効果は以下の通りです。

アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、アトピー性皮膚炎)に伴うそう痒

フェキソフェナジン塩酸塩錠「サワイ」 添付文書

フェキソフェナジンの作用機序

フェキソフェナジンの主な作用機序はアレルギーを引き起こす原因物質であるヒスタミンに対しての拮抗作用です1)

花粉などやアレルギーなどでアレルギー原因物質が体内に取り込まれると、体の防御反応が働き体内で免疫反応が起こりますが、この反応が過剰になってしまっているのがアレルギー状態であり、この際にヒスタミンが過剰に放出されることが知られています。

フェキソフェナジンなどの抗ヒスタミン薬はこれらのヒスタミンの受容体(ヒスタミンが作用する部分)を阻害することによってヒスタミンの作用を抑制します。これにより鼻水・鼻づまり・くしゃみなどが症状となるアレルギー性の鼻炎や蕁麻疹、皮膚炎などの症状が和らぎます。

1) アレグラ錠 添付文書

フェキソフェナジンの効果時間

フェキソフェナジンの効果発現時間の参考になるデータとして、ブタクサの花粉症患者さんに対する試験結果があり、その結果では効果発現時間は60分という、比較的速い効果発現時間が確認されています2)

また、効果持続時間に関しては、フェキソフェナジン製剤を1日2回使用の臨床試験で、アレルギー症状を24時間抑制する事が確認されており2)、1回の使用で半日である12時間以上の効果が持続することが想定されます。

このようにフェキソフェナジンは速やかに効果が発現し、1回の使用で効果が半日程度は持続することが想定されます。

2) アレグラ錠 インタビューフォーム

フェキソフェナジンの実際の患者さんへの効果

フェキソフェナジンの実際の患者さんに対する効果は、フェキソフェナジンの成分を含む先発医薬品のアレグラにおける臨床試験において確認されています。

アレグラの臨床試験結果の一例として、季節性アレルギー性鼻炎(いわゆる花粉症)に対しては、くしゃみ発作、鼻汁、眼症状の合計症状スコアの変化量を評価しており、フェキソフェナジンの使用群ではプラセボ使用群に比較して、統計学的に有意に症状が抑えられていることが確認されています1)

1) アレグラ錠 添付文書

フェキソフェナジンの風邪への効果

フェキソフェナジン錠は風邪における鼻炎症状に対しては基本的に効能効果の範囲外となります。

ただし、風邪をひいたときの鼻炎症状でもアレルギー性の要因が関わっているようなケースでは一定の効果が期待できることがあり、医師によっては処方するケースがあります。

また、比較的フェキソフェナジンと近い系統であるペリアクチンなどは「感冒等上気道炎に伴うくしゃみ・鼻汁・咳嗽」が効能効果として認められています。

鼻炎の症状で風邪と思ってクリニックにかかってフェキソフェナジンを処方された、というケースでは指示された通り使用して問題ないと言えるでしょう。ただし、自己判断で手持ちのフェキソフェナジンを風邪で使うようなことは避けましょう。

フェキソフェナジンの使い方

フェキソフェナジン錠はフェキソフェナジン錠60を1回1錠、1日2回使用するのが一般的な使い方となります。

フェキソフェナジン錠の製品例の用法用量の詳細は以下のとおりです。

通常、成人にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。
通常、7歳以上12歳未満の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回30mgを1日2回、12歳以上の小児にはフェキソフェナジン塩酸塩として1回60mgを1日2回経口投与する。
なお、症状により適宜増減する。

フェキソフェナジン塩酸塩錠「サワイ」 添付文書

フェキソフェナジンの子供への使用

フェキソフェナジンは小さい子供でも使用できる薬であり、ドライシロップ剤を含めると6ヶ月以上の子供から使用することができます。

6ヶ月以上2歳未満ではアレグラドライシロップ0.3gを1日2回、2歳以上7歳未満ではアレグラドライシロップ0.6mgを1日2回、7歳以上からはジェネリック医薬品を含めた錠剤も使用することができ、7歳以上12歳未満ではフェキソフェナジンとして1回30mg、12歳以上では大人と同じ用量で使用します。

年齢 フェキソフェナジンの1回使用量(ドライシロップとしての量)
6ヶ月以上2歳未満 15mg(0.3g)
2歳以上7歳未満 30mg(0.6g)
7歳以上12歳未満 30mg(0.6g)
※錠剤可
12歳以上 60mg(1.2g)
※錠剤可

フェキソフェナジンが効かない場合の対処法

フェキソフェナジンが効かない、効果を感じないといった時にまず確認したいのが、正しい用法用量でフェキソフェナジンを使用できているかという点です。

前述の通り、フェキソフェナジンは1日に2回使用する薬であり、これが1日1回だけになってしまうと、効果が持続しないため、効果を感じなくなる原因の一つとなります。また、1日2回の使用で極端に間隔が長くなったりした場合はその間に効果が切れてしまう可能性もあります。逆に間隔が近すぎる場合は、次の日の朝まで効果が持続しない可能性も考えられるため、適切な使用間隔で使用できているかという点も確認しましょう。

また、フェキソフェナジンは抗アレルギー薬の中では眠気がほとんど出ないという特徴がある反面、効果も比較的穏やかな部類に入ります。重度の症状には別の抗アレルギーが向いているケースもあるため、正しい用法用量でも効果を感じない場合は処方医に相談してみるようにしましょう。

フェキソフェナジンの副作用

フェキソフェナジンの副作用頻度して参考になるのが先発医薬品であるアレグラの臨床試験結果であり、その結果では副作用の発現頻度はプラセボと差がなかったことが確認されています2)

アレグラの主な副作用は成人において頭痛(4.6%)、 眠気(2.3%)、 嘔気(1.2%)等とされています1)

なお、眠気の副作用は上記の頻度が報告されているものの、その発現頻度はプラセボと差がないことも確認されており2)、実際に大きな問題になることは少ないと考えられています。

フェキソフェナジンが抗ヒスタミン作用を有するにもかかわらず眠気が出にくいのは、中枢への移行作用性が少ないためと考えられており、実際にアレロックやアレジオン、ザイザルなどでは自動車運転に対して注意喚起されているものの、フェキソフェナジンではこの点に関する注意喚起はなく、薬を服用しても運転などが可能な薬剤の一つです。

2) アレグラ錠 インタビューフォーム

フェキソフェナジンの飲み合わせ

フェキソフェナジンには併用禁忌でないものの、飲み合わせに注意が必要なものがいくつかあります1)

フェキフェナジンとの飲み合わせに注意が必要な薬(併用注意薬)は以下の通りです。

成分名等 代表的な薬剤
制酸剤(水酸化アルミニウム・水酸化マグネシウム含有製剤) マルファ、マーロックス
エリスロマイシン エリスロシン

制酸剤に関しては、これらの薬が一時的にフェキソフェナジンの成分を吸着させ、フェキソフェナジンの吸収が落ちる可能性が指摘されています。

エリスロマイシンはP糖蛋白の阻害によりフェキフェナジンの血中濃度を上昇させ、効果が強く出る可能性が指摘されています。

いずれも服用している場合は医師、薬剤師に伝えておくようにしましょう。

1) アレグラ錠 添付文書

フェキソフェナジンとお酒(アルコール)との飲み合わせ

フェキソフェナジンは前述の通り、お酒(アルコール類)に関しては特別な注意喚起はありません1)

ただし、それでもフェキソフェナジンを使用中にお酒を飲むことはあまり推奨されるとは言えません。アルコールと併用することで眠気が強く出る可能性も否定できません。

フェキソフェナジンとアルコールの併用は明確に禁止されているものでないので、絶対に避けるものではないと言えますが、可能であれば事前に医師や薬剤師に相談しておき、飲酒をする場合でも量を控えたり時間を空けるなどを検討するようにしましょう。

1) アレグラ錠 添付文書

フェキソフェナジンの授乳中の使用

フェキソフェナジンは授乳中の場合は授乳を避けることが推奨されています。

授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。〕

フェキソフェナジン塩酸塩錠「サワイ」 添付文書

上記の注意喚起がされている理由として、フェキソフェナジンは乳汁中に移行することが動物実験にて確認されています。

ただし、専門家による見解の例として、愛知県薬剤師会が作成している「妊娠・授乳と薬」対応基本手引きでは、小児にも適応があり、母乳中への移行性が少ないため、授乳婦に使用可能と考えられるという内容です3)。大分県「母乳と薬剤」研究会が作成している母乳とくすりハンドブックでも、通常の量では問題ないとしており、「多くの授乳婦で研究した結果、安全性が示された薬剤 / 母乳への移行がないか少量と考えられ乳児に有害作用を及ぼさない」という見解です4)

小児にも適応があり、母乳中への移行性が少ないため、授乳婦に使用可能と考えられる。

「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)

中枢への移行が少なく通常の治療量であれば問題ない。

母乳とくすりハンドブック

上記の通り、授乳中でも比較的安心して使用できると考えられますが、実際に授乳中にフェキソフェナジンを使用するかは、処方医の先生の判断となります。フェキソフェナジンに限らず、クリニックや病院で薬を処方してもらう場合は授乳中である旨を必ず伝えるようにし、自己判断で使用するようなことは避けましょう。

3) 愛知県薬剤師会 「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)(2012)
4) 大分県「母乳と薬剤」研究会 母乳とくすりハンドブック(2010)

フェキソフェナジンの妊娠中の使用

フェキソフェナジンは妊娠中の使用に関して、治療の有益性が危険性を上回る場合のみ使用と注意喚起さており、実際に使用するかは医師の判断となります。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。〕

フェキソフェナジン塩酸塩錠「サワイ」 添付文書

上記の注意喚起がされている理由として、濃度は高くないもののフェキソフェナジンが胎盤を通過する点、動物実験でフェキソフェナジンの生殖発生毒性は認められていないものの比較的近い成分のテルフェナジンでは一定のリスクが確認されている点が挙げられます2)

ただし、専門家の意見と一つとして、愛知県薬剤師会が作成している「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)(2012)では、ヒトでの催奇形性、胎児毒性を示唆するデータがないため、使用可能という見解です3)

ヒトでの催奇形性、胎児毒性を示唆するデータなし。妊婦に使用可能と考えられる。

「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)

実際に妊娠中にフェキソフェナジンを使用するかは、授乳中と同様に処方医の先生の判断が必要です。フェキソフェナジンに限らず、クリニックや病院で薬を処方してもらう場合は妊娠中である旨を必ず伝えるようにし、自己判断で使用するようなことは避けましょう。

2) アレグラ錠 インタビューフォーム
3) 愛知県薬剤師会 「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)(2012)

フェキソフェナジンの薬価、ジェネリック

フェキソフェナジン錠の各種ジェネリック医薬品の薬価は、フェキソフェナジン塩酸塩錠60mgで19.4〜34.4円、フェキソフェナジン30mgで14.1〜26.7円とされており、メーカーによって薬価が異なります。

なお、フェキフェナジンの先発医薬品であるアレグラ錠では、アレグラ錠60mgで64.9円、アレグラ錠30mgで51.1円とされており、いずれもフェキソフェナジンのジェネリック医薬品を使用した方が経済的と言えます。

フェキソフェナジンの市販での購入

フェキソフェナジンの成分は市販薬でも使用されている成分であり、市販で購入することができます。

フェキソフェナジンの代表的な市販薬がアレグラFXです。アレグラFXはフェキソフェナジン60mgと同じ成分量であり、基本的に同じ効果が得られると考えられます。ただし、市販薬では効能効果は「鼻のアレルギー症状の緩和」のみであり、蕁麻疹や皮膚疾患では効能効果の範囲外である点に注意しましょう。また、30mgの製剤は現在は市販薬として販売されていません。

なお、市販薬は保険適用となる処方薬のフェキソフェナジンと比較すると割高になるケースが多いと考えられます。一時的に使用する分には手軽に手に入る市販薬は向いていると言えますが、長期的に使用する場合には医師の適切な診断のもと、処方箋を発行してもらい処方薬を使用するのが合理的と言えるでしょう。

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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