ダイアップの効果や座薬の使い方|2回目の使用と間隔、体重ごとの使用量や解熱剤との併用についても

ダイアップに関して、その効果と解熱効果の有無、座薬の使い方、2回目の使用、間隔、体重ごとの用量、アンヒバ・アルピニー・カロナールなどの解熱剤との併用、順番などについて添付文書等から解説していきます。

ダイアップの効果|解熱効果の有無は?

ダイアップはジアゼパムを成分とする小児の熱性痙攣てんかんの痙攣発作に用いる座薬です。

ダイアップの効能効果の詳細は以下の通りです。

小児に対して次の目的に用いる
熱性けいれん及びてんかんのけいれん発作の改善

ダイアップ坐剤4/ダイアップ坐剤6/
ダイアップ坐剤10 添付文書

ダイアップの作用機序は、中枢におけるベンゾジアゼピン受容体への結合によるGABAの作用増強です。痙攣やてんかんは神経細胞の過剰興奮によるものと考えられており、GABAの濃度を上昇させることが治療法の一つとされています。

なお、ダイアップ自体には解熱効果はありません。

そのため、熱を下げるには解熱剤を併用することが一般的です。ただし、いくつかの調査で、解熱剤の使用が熱性痙攣の再発を予防できることはないという結果が報告されており1)、解熱剤では熱性痙攣は予防できず、その役目はダイアップが担うことになります。

1) 熱性けいれん診療ガイドライン2015

ダイアップの効果が出るまでの時間は使用後15分〜30分程度、2回の使用で24時間以上持続する

ダイアップは使用後15〜30分程度で効果が出始め、8時間の間隔を空けて2回目を使用することで、初回投与後から24時間以上、効果が持続することが確認されています2)

上記の内容は1回量0.5mg/kgのダイアップを使用することで、ダイアップの成分の血中での濃度が熱性痙攣の再発予防が可能な有効濃度域(>150ng/mL)に達していることを確認した結果であり、ダイアップは使用後15〜30分後からこの有効濃度域に達し、8時間間隔で2回目を使用することで、この有効濃度が24時間以上維持されます。

2) ダイアップ坐剤4/ダイアップ坐剤6/ダイアップ坐剤10 インタビューフォーム

ダイアップの熱性痙攣再発防止の効果は96.2%

ダイアップの効果として、熱性痙攣の再発防止に対して96.2%の有効率であったことが確認されています3)

ダイアップの臨床試験では合計、298例に対して使用した結果が得られており、そのうち熱性けいれん等の再発防止に対しては183例のうち176例に対して有効であったとされており、有効率は96.2%とされています。痙攣のの救急治療に対する有効率は71.3%(82/115例)とされており、こちも比較的高い効果が期待できます。

3) ダイアップ坐剤4/ ダイアップ坐剤6/ ダイアップ坐剤10 添付文書

ダイアップの使い方|2回目の使用や間隔、体重ごとの用量

ダイアップには成分のジアゼパムを4mgを含むダイアップ坐剤4、6mg含むダイアップ坐剤6、10mg含むダイアップ坐剤10の3種類の座薬があり、体重によって使用するものが変わります。

ダイアップの用法用量は以下の通りです。

通常、小児にジアゼパムとして1回0.4~0.5mg/kgを1日1~2回、直腸内に挿入する。
なお、症状に応じて適宜増減するが、1日1mg/kgを超えないようにする。

ダイアップ坐剤4/ダイアップ坐剤6/
ダイアップ坐剤10 添付文書

上記用法用量からの体重ごとの使用量は以下の通りです。

体重 ダイアップ使用の目安
ダイアップ4 ダイアップ6 ダイアップ10
5kg 0.5個 0.5個
10kg 1個 1個 0.5個
20kg 1個

ダイアップを使用したあとは、挿入後30分程度は、座薬が肛門から出ていないか確認する必要があります。もし、座薬が明らかに漏れている場合は再度挿入し直すようにしましょう。

ダイアップは8時間後に2回目を使用する|3回目以降は医師の指示通りに

ダイアップの一般的な使い方は、1回目の使用から8時間後に熱が下がってなければ2回目を使用するという方法です。

2回目を使用するまでの空ける間隔の8時間は、1回目のダイアップを使用した時の平均血中濃度の推移に基づいているものであり、1回量が0.5mg/kgの使用量であれば、1回の使用で8時間は熱性痙攣の再発予防が可能な有効濃度域(>150ng/mL)を維持します。そして、血中濃度が下がってくる8時間後に2回目を使用することで、再度血中濃度が上がり、2回目を使用したあとは、1回目の使用時間から合計24時間でも有効濃度域を維持しています。

8時間よりも極端に短い間隔で使用すると、血中濃度が高くなりすぎ、副作用が出る可能性があります。逆に8時間以上に間隔を空けすぎると再発予防が可能な有効濃度域を維持できず、熱性痙攣の予防ができなくなる可能性があるため、8時間の間隔をしっかりと守ることが重要となります。

なお、上記の通り、ダイアップは2回使用することで24時間以上は効果が持続するため、基本的には2回の使用が一般的です。3回目のダイアップを使用するかは医師の判断となるため、自己判断で以前処方されたダイアップを追加するようなことは避けましょう。

ダイアップの2回目を使用する基準は?

ダイアップは前述の通り、熱性痙攣の再発予防の有効濃度域を維持する場合は2回目を使用する必要がありますが、2回目を使用するべきかどうかの基準は発熱が持続しているかどうかとなります。

ダイアップの添付分文書では以下のとおりとなっています。

重要な基本的注意

3.熱性けいれんに用いる場合には、発熱時の間歇投与とし、37.5℃の発熱を目安に、すみやかに直腸内に挿入する。

ダイアップ坐剤4/ダイアップ坐剤6/
ダイアップ坐剤10 添付文書

また、ダイアップ坐剤の患者指導せんでは以下のような記載があり、こちらでは2回目の使用するかの基準は38.0℃となっています。

熱性けいれんは、体温が急激に上昇するときに起こりやすいので、37.5℃前後の発熱に気づいたときは、できるだけ速やかに、ジアゼパム坐剤(以下、坐剤)を1個、肛門内に深めに挿入してください。そして、38℃以上の発熱が続く場合には、8時間後にもう一度だけ坐剤を挿入してください。

熱性けいれんの予防法について

したがって、ダイアップの1回目の使用基準は37.5℃以上、2回目の使用基準は38℃以上が一応の目安と言えます。

2回目を使用するまでの8時間の間に熱が上がったり下がったりしているような場合は、2回目を使用するか悩ましい面もありますが、38.0℃以上の発熱が計測されてからあまり時間が経過していないようであれば、2回目のダイアップを使用するほうが安全と考えられます。可能であれば、処方医の先生と事前に2回目の使用基準を明確にしておくのが最も望ましいと言えます。

ダイアップと解熱剤との併用|アンヒバ、アルピニー、カロナールなどとの順番は?

ダイアップと一緒に処方されることが多い座薬として、アンヒバアルピニーカロナールなどのアセトアミノフェン製剤の解熱剤があります。

このアセトアミノフェンを成分として含む解熱剤は、飲み薬ではあまり併用に問題ありませんが、座薬では使用する順番に注意が必要です。

結論としては、

①ダイアップ、30分以上の間隔を空けて
②アセトアミノフェン坐剤(アンヒバ、アルピニー、カロナール)

の順番で使用する必要があります。

この理由は、ダイアップに含まれるジアゼパムの成分は油に溶けやすい性質を持っており、油性の基剤が使われているアセトアミノフェンの座薬を先に使ったり間を空けずに使用すると、ダイアップの成分がアセトアミノフェンの座薬の基剤に吸収されてしまい、ダイアップの効果が発揮されにくくなるためです4)

4) 沖縄県薬剤師会
http://www.okiyaku.or.jp/0_QA/kodomo/kodo03.html

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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