シーサール錠15mgの薬の効果、副作用、飲み合わせ、授乳中の使用など|フスコデなどとの違いも

シーサール錠15mgについて薬の効果やめまいや眠気などの副作用、ロキソニンやカルボシステインなどとの飲み合わせ、授乳の影響、フスコデなど他の咳止め薬との違いなどについて解説していきます。

シーサールの薬の効果

シーサール錠15mgはデキストロメトルファンを成分とする咳止めの効果がある薬です。
同じ成分を含む薬にメジコンという薬があり、シーサールはメジコンのジェネリック医薬品に該当します。
シーサールは風邪を引いたときに咳が出るといったケースで処方されることが多く、このような咳に対しても効果が期待できる薬です。シーサールの効能効果の詳細は以下の通りです。

下記疾患に伴う咳嗽
感冒、急性気管支炎、慢性気管支炎、気管支拡張症、肺炎、肺結核、上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)
気管支造影術および気管支鏡検査時の咳嗽

シーサール錠15mg/シーサール散10%

シーサールは脳の咳中枢に作用して効果を発揮する

シーサールは中枢性鎮咳薬に分類され、さらにその中で非麻薬性鎮咳薬に分類される薬です。
中枢性鎮咳薬は脳の咳中枢に直接作用し、咳を鎮めるというメカニズムで効果を発揮します。
シーサールを含む非麻薬性の中枢性鎮咳薬は作用の強さは麻薬性に劣るものの、安全面は優れており、中枢性の鎮咳薬を使う場合は、まずはシーサールなどの非麻薬性のものを選択するのが一般的です。

シーサールの効果は80%前後の有効率

シーサールの成分の効果(有効率)はおよそ80%前後、疾患により64.0〜97.3%という結果が得られています。
この結果はシーサールと同じデキストロメトルファンを成分とするメジコンの調査結果1)であり、この結果ではよく使われる感冒や急性上気道炎といった風邪の症状では有効率がそれぞれ86.3%と97.3%、気管支炎では84.7%、最も有効率が低い気管支拡張症でも64.0%という結果でした。
このようにシーサールはの成分であるデキストロメトルファンは各疾患に対して比較的高い効果を期待することができます。

疾患名 有効率
感冒 86.3
急性気管支炎 71.1
気管支炎 84.7
慢性気管支炎 69.8
気管支拡張症 64.0
肺炎 81.0
肺結核 79.3
急性上気道炎 97.3
急性気道炎  74.0
咽頭炎  81.8
気管支造影術  72.7

1) メジコン錠15mg/メジコン散10%

シーサールの副作用

シーサールは中枢性鎮咳薬の中でも非麻薬性に分類され、比較的副作用が少ない安全な咳止め薬です。
ただし、いくつか注意が必要な副作用があり、眠気めまい吐き気発疹便秘などが比較的頻度が高い副作用となります。
眠気やめまいに関しては、シーサールを使用中は車の運転などはしないよう注意喚起されており、控えるようにしましょう。
また、発疹に関しては症状が出た場合には中止することが原則となっているので、発疹が出た場合は医師や薬剤などに報告の上、判断を仰ぐようにしましょう。

シーサールの飲み合わせ

シーサールは風邪をひいたときなどにロキソプロフェンロキソニン)やカルボシステインムコダイン)などと一緒に処方されることも多い薬ですが、これらの薬との飲み合わせは問題ありません
シーサールと飲み合わせが注意が必要な薬はパーキンソン病治療に使用するセレギリン(エフピー等)などのMAO 阻害剤(併用禁忌)の他、不整脈に使うアミオダロン(アンカロン)などの薬物代謝酵素(CYP2D6)を阻害する薬剤(併用注意)、うつ病に使うセルトラリン(ジェイゾロフト等)、パロキセチン(パキシル等)などの選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI;併用注意)等です。
特にMAO 阻害剤に関しては、痙攣や異常高熱、昏睡などが現れるセロトニン症候群が現れる可能性があるため、併用禁忌(併用できない)となっているため、服用している場合は必ず医師に報告する様にしましょう。

シーサールの授乳中の使用

シーサールは授乳中でも使用出来る薬です。
シーサールの成分であるデキストロメトルファンの母乳への移行に関しては明確な調査結果は少ないものの、デキストロメトルファン自体がシロップ剤として3ヶ月の乳児から使用される薬であり、仮に母乳経由で乳児が服用しても影響は限定的と考えられます。
基本的に授乳中であることを知っている医師による処方であれば、シーサールは授乳中でも安心して服用して問題ないと言えるでしょう。

シーサールと他の咳止め薬との違い|フスコデなどとの違いは?

シーサールと同じ咳止めの薬にメジコンフスコデアスベリンといったものがあります。これらの違いも確認したいと思います。
まず、シーサールとメジコンは成分が同じデキストロメトルファンであり、ジェネリック医薬品か先発医薬品かの違いであるため、基本的に効果は同じと言えます。ただし、厳密には添加物などの違いもあるため、人によっては使用感に違いが出る可能性があります。
シーサールとフスコデは成分的に大きく違っていると言えます。フスコデの成分は3種類含まれており、メインの鎮咳成分のジヒドロコデインリン酸塩の他に気管支を広げる作用が期待できるdl-メチルエフェドリン塩酸塩とクロルフェニラミンマレイン酸塩が含まれています。ジヒドロコデインリン酸塩は中枢性鎮咳成分の中でも麻薬性に分類される成分であり、さらに気管支を広げる成分も配合されているため、これらの成分を含むフスコデは、シーサールよりも高い効果が得られると考えられます。しかし、その分副作用も出やすい可能性もあるため、咳の症状が軽度であればシーサールの方が向いていると言えます。
シーサールとアスベリンはともに中枢性の非麻薬性鎮咳薬であり、比較的似た効果が期待できます。一般的には咳止めとしての効果はシーサールの方が高いと考えられていますが、アスベリンには去痰作用もあるとされており、安全面もアスベリンの方が高いと考えられているため、小児ではアスベリンがよく使われます。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
 

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