メジコン錠15mgについて咳止めの薬の効果と何錠使うかなどの飲み方、眠気などの副作用、授乳中や妊娠中の薬の影響、薬価やジェネリックについても添付文書などから解説していきます。
メジコンの薬の効果と飲み方|何錠使うか
メジコン錠15mgは成分としてデキストロメトルファンを含んだ咳止めの薬です。効能効果の詳細は以下の通りです。
1. 下記疾患に伴う咳嗽
感冒,急性気管支炎,慢性気管支炎,気管支拡張症,肺炎,肺結核,上気道炎(咽喉頭炎,鼻カタル)
2. 気管支造影術及び気管支鏡検査時の咳嗽メジコン錠15mg/メジコン散10% 添付文書
咳嗽とは咳のことであり、感冒や上気道炎はいわゆる風邪と言われることもあり、他には風邪が悪化した時になる気管支炎や肺炎に対する咳にも使われます。
メジコンの作用機序は成分のデキストロメトルファンが脳の延髄にある咳中枢に直接作用することによって咳を抑えます。
メジコンの使い方は1回に1錠〜2錠を1日3回程度使用するのが一般的です。1回に何錠使用するかは医師からの指示に従うようにしましょう。
通常,成人にはデキストロメトルファン臭化水素酸塩水和物として1回15~30mgを1日1~4回経口投与する。
なお,年齢,症状により適宜増減する。メジコン錠15mg/メジコン散10% 添付文書
メジコンの効き目の強さは実験や人に対する効果の調査結果で確認されています。
1000人以上の患者さんに対して使用した調査結果ではメジコンの効果は80%以上とされており1)、咳に対しては強い効果が期待できると言えます。
疾患名 | 有効率(%) |
感冒 | 86.3 |
急性気管支炎 | 71.1 |
気管支炎 | 84.7 |
慢性気管支炎 | 69.8 |
気管支拡張症 | 64.0 |
肺炎 | 81.0 |
肺結核 | 79.3 |
急性上気道炎 | 97.3 |
急性気道炎 | 74.0 |
咽頭炎 | 81.8 |
気管支造影術 | 72.7 |
計 | 81.3 |
また、メジコンの効果が現れる時間は薬の血中濃度の推移が一つの参考となります。メジコンを使用した時に血中での薬の濃度が最大になるまでの時間がおよそ2〜2.5時間後、その後血中での濃度が半分まで低下するのが3〜3.5時間後という結果が得られています1)。この結果からメジコンを使用して2時間程度経った後には効果を実感できている可能性が高く、その効果は5〜6時間程度は持続することが予想されます。
メジコンは1日3回程度使用することが多く、1日3回使用すればほぼ1日中効果が持続することが予想されるため、医師から指示された用法用量を必ず守って使用するようにしましょう。
1) メジコン錠15mg/メジコン散10% 添付文書
メジコンの副作用|眠気の有無は?
メジコンは副作用が少ない安全性が高い薬です。副作用が出る頻度は2.85%とされており、主なものは悪心(吐き気)が0.96%、めまいが037%とされており1)、これらも決して頻度としては高くありません。
薬を飲むと下痢の副作用の有無が気になる方もいるかと思いますが、下痢に関してはメジコンの錠剤で副作用の頻度を算出する調査では認められておらず、メジコンシロップの方での調査では0.2%という頻度の結果が得られています2)。
眠気に関してもメジコンでは認めれるとされていますが、こちらも副作用の頻度を集計した結果では0.33%の頻度2)ということで決して高い頻度ではないことがわかります。しかし、メジコンでは以下のような自動車運転等の注意喚起がされており、日常的に車などを使用する場合には不向きな薬と言えます。
眠気を催すことがあるので,本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作に従事させないように注意すること。
メジコン錠15mg/メジコン散10% 添付文書
その他に非常に稀ですが、呼吸抑制とショック、アナフィラキシーなどの重大な副作用も報告されています。これらの症状が現れた場合は直ちに使用を中止し、医師の処置を受けるようにしましょう。
メジコンの授乳中と妊娠中の使用
メジコンは授乳中にも使用出来る薬と考えられています。授乳中に関する注意喚起は製薬会社からも特に行われていません。また、メジコンはメジコン散やメジコンシロップなど、子供でも使用される成分の薬であり、万が一母乳を経由して乳児が摂取しても問題が起きるような影響はないと考えられます。以上のような理由からメジコンは授乳中でも安全に使用出来ると考えられます。
メジコンは妊娠中も医師からの指示があれば使用出来る薬と言えます。メジコンの妊娠中の使用に関しては、製薬会社からは以下の注意喚起がなされています。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
メジコン錠15mg/メジコン散10% 添付文書
簡単に言えば使用するのは医師の判断次第ということになりますが、メジコンは比較的古くからある薬であり、現在までに妊娠中の使用で大きな影響があったという報告はなく、基本的には妊娠中でも問題なく使用出来ると考えられます。しかし、自己判断では使用せず、必ず医師の指示に従うようにしましょう。
メジコンの薬価とジェネリック
メジコン錠15mgの薬価は1錠あたり5.6円、メジコン散は1gあたり23.9円、メジコン配合シロップは10ml中22.7円となっています。
また、メジコンには錠剤と散剤ではジェネリック医薬品が発売されておりますが、錠剤はジェネリック医薬品(アストマリ錠15mg、シーサール錠15mg、デキストロメトルファン臭化水素酸塩錠15mg)に変更しても薬価は変わらない(5.6円)ため、費用負担は変わりません。メジコン散はジェネリック医薬品(シーサール散10%、デキストロメトルファン臭化水素酸塩散10%)にすることで、薬価が半額以下(8.6円)となるため、希望する場合は薬局でその旨を伝えましょう。
販売名 | 薬価 | 主な ジェネリック |
ジェネリック 薬価 |
メジコン錠15mg | 5.6 | アストマリ 、シーサール、デキストロメトルファン |
5.6 |
メジコン散 | 23.9 | シーサール、デキストロメトルファン | 8.6 |
メジコン配合シロップ | 22.7 | – | – |
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
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