リバスタッチの特徴|薬価や増量、副作用、パッチの使い方など

リバスタッチのパッチ剤の増量のタイミングや切ることの可否、食欲減退などの副作用、薬価、半減期などについても添付文書などから確認していきます。

リバスタッチの特徴

リバスタッチ(成分名:リバスチグミン)はアルツハイマー型の認知症に効果がある薬であり、パッチ剤という貼るタイプの薬という特徴を持ちます。アルツハイマーの薬で貼るタイプの薬はリバスタッチの他、同じ成分を含むイクセロンのみであるため、薬を飲めない高齢者の方でも使用出来る貴重な薬です。
リバスタチッチの効能効果の詳細は以下の通りです。

軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制

リバスタッチパッチ 添付文書

リバスタッチパッチは1日単位で使用し続けている場合は、血中での薬の濃度がほぼ一定になることが確認されており、1日毎に貼り替えて使用します。リバスタッチパッチ18mgを除去後の消失半減期(T1/2)は3.3 時間とされており、パッチ剤をはがした後は比較的速やかに効果がなくなっていくという特徴もあります。

リバスタッチの増量のタイミングや切ることの可否

リバスタッチは徐々に増量していくといった使い方にも特徴のある薬です。通常は1日1回、4.5mgから開始して、4週間ごとに4.5mg単位で増量し、18mgまで増量をします。場合によっては9mgから開始します。
また、貼る場所は背部(背中)、上腕部(二の腕)、胸部のいずれかに貼り、毎回必ず貼る場所を変えます。

通常、成人にはリバスチグミンとして1日1回4.5mgから開始し、原則として4週毎に4.5mgずつ増量し、維持量として1日1回18mgを貼付する。また、患者の状態に応じて、1日1回9mgを開始用量とし、原則として4週後に18mgに増量することもできる。
本剤は背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健康な皮膚に貼付し、24時間毎に貼り替える。

リバスタッチパッチ 添付文書

 
なお、リバスタッチは切ることは推奨されていません。メーカーからは、添付文書上の用法・用量を適切に遵守できないため、十分な有効性、安全性が得られない可能性がありますので、半分に切るなど切断することは避けてください、という注意喚起がされており、医師から特別な指示があるような例外を除き、自己判断で切って使用するようなことは避けましょう。

リバスタッチの副作用

リバスタッチの代表的な副作用は主に2種類あり、1種類目は悪心嘔吐食欲がなくなる(食欲減退)などのいわゆる消化器症状、2種類目がかぶれやかゆみなどのリバスタッチを貼った部位の皮膚症状です。
1種類目の消化器症状の副作用はアルツハイマーの治療薬で比較的共通した副作用でありますが、リバスタッチは貼り薬である分、飲み薬のアルツハイマー薬よりはこれらの副作用が出にくいと考えられます。しかし、それでもこれらの症状の頻度は低くなく、低用量から開始し、徐々に増量していくという用法用量を守ることが副作用の軽減につながるため、必ず用法用量を守って使用することが重要となります。
また、これらの消化器症状は薬を継続することで症状が治まってくることが多いとされています。これらの症状が発現してしまった場合もまずは様子を見ていただき、ひどい場合や症状が継続する場合は医師に相談するようにしましょう。
2種類目の貼付部位の副作用は貼り薬である分、どうしても出てしまうケースがあります。頻度が高い症状は接触性皮膚炎(かぶれ)、適用部位紅斑(赤み)、適用部位そう痒感(かゆみ)、適用部位浮腫(むくみ)などです。
かぶれの対策として、必ず毎日違う場所に貼付する、かぶれやすい場所には貼らない、貼る場所を清潔に保っておく、貼った場所にヒルドイドなどの保湿剤を使用する、などが挙げられます。かぶれやすい人の場合は事前に医師に相談し、かぶれの対策についても予め処方医の先生と相談しておくと安心です。
 

リバスタッチの薬価

リバスタッチの薬価は初期用量の4.5mgで346.80円、維持用量の18mgで439.70円となります。

薬剤名 薬価(円)
リバスタッチパッチ4.5mg 346.80
リバスタッチパッチ9mg 390.50
リバスタッチパッチ13.5mg 418.60
リバスタッチパッチ18mg 439.70

また、同じアルツハイマーの薬と比較すると、主な維持用量での薬価はリバスタッチは比較的高額と言えます。

薬剤名 主な維持量の薬価(円)
リバスタッチパッチ18mg
(イクセロンパッチ18mg)
439.70
アリセプト錠5mg 300.60
レミニール錠8mg ×2 382.2
メマリー錠20mg 439.70

 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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