コムタンの効果と作用、副作用、薬価やジェネリック|パーキンソンの薬

コムタンはパーキンソン病の薬の一つです。コムタンの効果や作用の機序、副作用の他、薬価やジェネリック医薬品についても添付文書などから解説します。

コムタンの効果と作用の機序

コムタン(成分名:エンタカポン)は末梢COMT阻害剤という分類をされるパーキンソン病に使われる薬の一つです。パーキンソン病の症状の中でもwearing-off(ウェアリング・オフ)と言われる現象に対して効果があるとされています。

パーキンソン病は振戦、筋固縮、無動、姿勢反射障害などの症状がありますが、これらはドパミン神経細胞が変性し、ドパミンが現象しているために起こるとされています。したがってパーキンソン病の治療はドパミンを補うことがメインとなりますが、投与を続けるうちに症状の日内変動などを起こす問題が出てきます。日内変動のうちwearing off現象は1日の中で薬が効かない時間がでてくることです。コムタンはこのwearing off現象に対して効果があります。

このような効果からコムタンは単独で使用されることは基本的にありません。レボドパ・カルビドパ製剤、レボドパ・ベンセラジド製剤と併用して使うことが一般的となります。

コムタンの効能効果の詳細は以下の通りです。

レボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩との併用によるパーキンソン病における症状の日内変動(wearing-off現象)の改善

コムタン錠100mg 添付文書

コムタンの作用の機序はレボドパの代謝経路を阻害し、レボドパの生物学的利用率(使用した薬のうち、循環される血中に到達した薬物の量の割合)を増大させ、血中レボドパの脳内移行の効率を高めるとされています。

レボドパが脳内に入る前に代謝してしまう酵素のひとつがCOMT(カテコール-O-メチル基転移酵素)と言われ、コムタンはこのCOMTを阻害する作用があるため、COMT阻害剤と言われています。

コムタンと併用されるレボドパ製剤にはレボドパ・カルビドパ製剤(メネシットなど)、レボドパ・ベンセラジド塩酸塩製剤(マドパーなど)があります。スタレボもレボドパとカルビドパを含む製剤ですが、コムタンの成分であるエンタカポンが含まれており、レボドパ・カルビドパ製剤にコムタンが追加されていることと同じ状態と言えます。

主なレボドパ含有製剤の一覧(コムタンと主に併用されるものは下線

分類 製品名
レボドパ ドパストン
ドパゾール
レボドパ・カルビドパ ネオドパストン
メネシット
レボドパ・ベンセラジド塩酸塩 マドパー
イーシー・ドパール
ネオドパゾール
レボドパ・カルビドパ・エンタカポン スタレボ

コムタンの副作用

コムタンは残念ながら副作用は比較的出やすい薬と言えます。

代表的な副作用はジスキネジア(ジスキネジー;顔面、舌、頸部、四肢、体幹が不規則にクネクネ動く)、便秘、着色尿(おしっこに色がついている)、幻覚、悪心(吐き気)、傾眠(眠気、眠がちになる)、貧血、ジストニー(体や手足が意思に反して動く)、不眠症などです。

コムタンは通常レボドパ・カルビドパ製剤、レボドパ・ベンセラジド製剤などと併用して使う薬であり、コムタンを使用しているときの副作用の多くがレボドパの作用増強によると考えられています。副作用が出てしまった場合は、コムタン、レボドパ・カルビドパ製剤、レボドパ・ベンセラジド製剤の用法用量を調節することである程度対処することができるとされています。どのような症状が出たかを正確に医師に伝え、用法用量を細かく調節してもらうようにしましょう。

本剤はレボドパの生物学的利用率を高めるため、レボドパによるドパミン作動性の副作用(ジスキネジー等)があらわれる場合がある。このため、本剤の投与開始時又は増量時には患者の状態を十分観察し、ドパミン作動性の副作用がみられた場合は、本剤あるいはレボドパ・カルビドパ又はレボドパ・ベンセラジド塩酸塩を調節すること。

コムタン錠100mg 添付文書

副作用の中でもジスキネジア(ジスキネジー)は特徴的な副作用です。ジスキネジーは顔面、舌、頸部(首)、四肢(両手両足)、体幹が不規則にクネクネ動く不随意運動(自分の意思と関係なく動く運動)であり、主にパーキンソン病治療薬のメインであるレボドパ製剤の血中での濃度が高いときに発現する傾向があります。

コムタンは言わばレボドパの効果を高める薬であるため、結果的にレボドパ・カルビドパ製剤、レボドパ・ベンセラジド製剤の血中での濃度を高め、ジスキネジアなどを誘発してしまうことがあります。このため、ジスキネジアへの対処はコムタンの量を減らしたり中止する方法があり、その他にもレボドパ・カルビドパ製剤、レボドパ・ベンセラジド製剤の1回量の減量、抗ジスキネジア作用があるアマンタジンを追加、手術療法などがあります1)

また、着色尿の副作用は基本的に薬の成分が尿に排泄されていることが原因であり、あまり問題ありませんが、ごく稀に着色尿の原因が重大な副作用である横紋筋融解症によることがあります。この場合は筋肉の痛みなどを伴いますので、そのような場合は医師に速やかに相談するようにしましょう。

1) パーキンソン病治療ガイドライン2011

コムタンの薬価とジェネリック医薬品

コムタンは錠剤の100mgのみが販売されており、その薬価は217.3円です。

また、ジェネリック医薬品も販売されており、その薬価は92.0円であるため、ジェネリック医薬品に変更することで、半額以下の薬価で入手することが可能です。ジェネリック医薬品を希望する場合は薬局で薬を受け取る前にその旨を伝えるようにしましょう。

区分 薬剤名 薬価
(円)
先発薬 コムタン錠100mg 217.3
ジェネリック エンタカポン錠100mg 92.0

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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