アレロックOD錠2.5mg、5mgの特徴、味、普通錠との違い、効果、使い方、飲み合わせ、副作用、薬価、ジェネリック、市販での購入、代わりになる市販薬などについて添付文書等から解説していきます。
Contents
アレロックODの特徴とアレロックとの違い
アレロックOD錠5およびアレロックOD錠2.5はオロパタジンを成分とする第二世代の抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬に分類される薬の一つです。花粉症をはじめとした鼻水・鼻づまり・くしゃみなどが症状となるアレルギー性鼻炎や、蕁麻疹、湿疹、皮膚炎などに対して効果が認められている薬剤です((アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230124_4490025F3026_1_06.pdf))。
アレロックOD錠の特徴は通常のアレロック錠と異なり、水なしでも服用でき、子供でも飲み易い味が付いている点が挙げられます。ODとはOral Disintegrantの略であり、口腔内崩壊錠という意味になります。アレロックの成分自体の特徴は、第一世代の抗ヒスタミン薬よりも眠気を感じにくく、第二世代の抗ヒスタミン薬に分類される薬の中では比較的強い効果が見込める点が挙げられます。アレグラなどの眠気を最も感じにくい抗ヒスタミン薬では効果が不十分な場合に、アレロックに切り替えるといったケースもあり、効果の高さを期待するには向いている薬の一つです。
アレロックOD錠と通常のアレロック錠との違いは、口の中で溶けるかどうかだけであり、効果や可能性のある副作用などは違いがありません。また、薬の価格である薬価も同じため、薬局でかかる費用も違いはありません。
アレロックOD錠にはアレロックOD錠2.5、アレロックOD錠5の種類があり、通常は5mg錠の方が使われるケースが多い薬剤です。
アレロックODの味
アレロックOD錠には味がついており、パイナップル味とされています。
小児でも比較的飲みやすい味となっており、子供でも使いやすい薬剤の一つと言えます。
アレロックODの鼻炎・蕁麻疹などへの効果
アレロックOD錠は花粉症をはじめとしたアレルギー性鼻炎(鼻水、鼻づまり、くしゃみなどの症状)、蕁麻疹、湿疹・皮膚炎などにともなうかゆみに対して効果がある薬剤です。
アレロックOD錠の効能効果の詳細は以下のとおりです。
成人:アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑)
小児:アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書
アレロックODの作用機序
アレロックODの主な作用機序はアレルギーを引き起こす原因物質であるヒスタミンに対しての拮抗作用です((アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230124_4490025F3026_1_06.pdf))。
花粉などやアレルギーなどでアレルギー原因物質が体内に取り込まれると、体の防御反応が働き体内で免疫反応が起こりますが、この反応が過剰になってしまっているのがアレルギー状態であり、この際にヒスタミンが過剰に放出されることが知られています。
アレロックODなどの抗ヒスタミン薬はこれらのヒスタミンの受容体(ヒスタミンが作用する部分)を阻害することによってヒスタミンの作用を抑制します。これにより鼻水・鼻づまり・くしゃみなどが症状となるアレルギー性の鼻炎や蕁麻疹、皮膚炎などの症状が和らぎます。
アレロックODの効果時間
アレロックODは最高血中濃度に到達するまでの時間(Tmax)が1時間程度であり((アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230124_4490025F3026_1_06.pdf))、高い即効性があることが特徴の一つです((Pocket Drugs 2017, 医学書院))。
オロパタジンの効果発現時間を確認した試験の一例として、健康成人に対するヒスタミン皮内反応に対する抑制試験では、オロパタジンは投与後70分において紅斑・膨疹に対する抑制効果が認められたことが確認されています((山田 秀和ほか, 皮膚の科学4(5), 2005))。
また、効果持続時間に関しては、オロパタジン製剤を1日2回の臨床試験でその効果が確認されており、1日2回の使用で効果が持続することから1回の使用で半日の12時間以上の効果が持続することが想定されます((アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230124_4490025F3026_1_06.pdf))。
アレロックODの実際の患者さんへの効果
アレロックの実際の患者さんに対する効果は臨床試験において確認されており、アレルギー性鼻炎に対しては62.9%の有効率、蕁麻疹に対しては80.6%の有効率、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症、尋常性乾癬、多形滲出性紅斑)に対しては全体で61.7%の有効率であったことが確認されています((アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230124_4490025F3026_1_06.pdf))。
疾患名 | 有効率(%) | |
アレルギー性鼻炎 | 62.9% | |
蕁麻疹 | 80.6% | |
皮膚疾患 | 湿疹・皮膚炎 | 74.6% |
痒疹 | 50.8% | |
皮膚そう痒症 | 49.3% | |
尋常性乾癬 | 52.8% | |
多形滲出性紅斑 | 83.3% | |
全体 | 61.7% |
アレロックODの使い方
アレロックODは5mg錠を1回1錠、1日2回朝食後と寝る前に使用するのが一般的な使い方となります。
アレロックOD錠の用法用量の詳細は以下のとおりです。
成人:通常、成人には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児:通常、7歳以上の小児には1回オロパタジン塩酸塩として5mgを朝及び就寝前の1日2回経口投与する。アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書
アレロックODの飲み合わせ
アレロックOD錠には飲み合わせを注意喚起されている薬はありません((アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230124_4490025F3026_1_06.pdf))。
基本的にどのような薬と一緒に使用しても問題ないと言えるでしょう。花粉症シーズンなどでは特に多い組み合わせとして、抗ロイコトリエン薬のオノン(プランルカスト)、キプレス・シングレア(モンテルカスト)、ステロイド配合薬のセレスタミン、点鼻薬のナゾネックス、アラミスト、フルナーゼ、リノコート、エリザス、目薬のリボスチン(レボカバスチン)、ザジテン(ケトチフェン)点眼液、パタノール点眼液、アレジオン点眼液、フルメトロン・オドメール(フルオロメトロン)点眼液などの薬は組み合わせることが多い薬剤と言えます。
その他にも解熱鎮痛剤であるロキソニン(ロキソプロフェン)、カロナール(アセトアミノフェン)、ブルフェン(イブプロフェン)、去痰薬のムコダイン(カルボシステイン)、ムコソルバン(アンブロキソール)、鎮咳薬のアスベリン、メジコン、アストミン、炎症を緩和するトランサミン(トラネキサム酸)、抗生物質・抗菌剤のサワシリン、メイアクト、フロモックス、クラリス、クラビットなどとも併用・飲み合わせは問題ないと言えます。
注意したい点として、同じ抗ヒスタミン薬に分類される薬とは基本的に同時に使用しません。アレグラ(フェキソフェナジン)、クラリチン(ロラタジン)タリオン、ザイザル、ジルテック(セチリジン)、アレジオン(エピナスチン)、エバステル(エバスチン)、デザレックス、ビラノア、ルパフィンなどの薬剤とは医師からの特別な指示があるような場合を除き、自己判断で併用するようなことは避けましょう。
アレロックODとお酒(アルコール)との飲み合わせ
アレロックODは前述の通り、飲み合わせに関しては特別な注意喚起はなく、お酒(アルコール類)に関しても特別な注意喚起はありません。
ただし、それでもアレロックODを使用中にお酒を飲むことはあまり推奨されるとは言えません。アレロックODには眠気の副作用が一定の頻度で認められる薬であり、アルコールと併用することで眠気が強く出る可能性も完全には否定できません。
アレロックODとアルコールの併用は明確に禁止されているものでないので、絶対に避けるものではないと言えますが、可能であれば事前に医師や薬剤師に相談しておき、飲酒をする場合でも量を控えたり時間を空けるなどことなどを検討するようにしましょう。
アレロックODの副作用|眠気の有無は
アレロックODの主な副作用として、アレロックの普通錠の副作用頻度が参考となり、成人においては眠気(7.0%)、ALT(GPT)上昇(0.7%)、けん怠感(0.6%)、AST(GOT)上昇(0.5%)、口渇(0.4%)等とされています((アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230124_4490025F3026_1_06.pdf))。
頻度からもアレロックODで最も注意が必要な副作用は眠気と言えます。
アレロックODを含めた抗ヒスタミン薬で眠気が出る理由は、アレルギーの原因となるヒスタミンは同時に脳の覚醒に影響する作用をもっており、抗ヒスタミン薬はそのヒスタミンの作用を阻害してしまうため、脳の覚醒が阻害され、眠気が出ると考えられています。
抗ヒスタミン薬の中でも脳内に移行しにくければ、脳のヒスタミン作用を阻害することが少なくなるため、近年は脳内移行率の低い抗ヒスタミン薬が開発されており、それらがアレグラやクラリチンをはじめとする眠くなりにくい抗ヒスタミン薬です。ただし、眠気の出にくいものは効果もマイルドになる傾向もあるため、自分にあった薬剤を選ぶのが重要と言えます。
なお、アレロックODは眠気がでるため、車の運転などに関して注意喚起されています。
重要な基本的注意
眠気を催すことがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。アレロックOD錠2.5/アレロックOD錠5 添付文書
アレロックODの授乳中の使用
アレロックODの授乳中の使用はメーカーからは推奨されていません。
授乳中の使用に関しては以下のような注意喚起がされています。
授乳中の婦人に投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。[動物実験(ラット)で乳汁中への移行及び出生児の体重増加抑制が報告されている。]
アレロックOD錠 添付文書
動物実験で、アレロックODの成分が母乳中に移行することがわかっており、そのまま乳児に母乳を飲ませると薬の成分も乳児が摂取してしまう可能性が指摘されています。このため、製薬会社では授乳中に使用することは推奨していません。
アレロックODが母乳に移行する量
製薬会社の資料によればアレロックODが実際に母乳中に移行する量は血液中の濃度の1.5倍もしくは0.36〜1.97倍というデータが確認されており、一定の濃度で母乳中に移行することが確認されています。
授乳期のラットに 14C-オロパタジン塩酸塩 1mg/kg を経口投与後の乳汁中放射能濃度及び血漿中放射能濃度を測定した。乳汁中放射能は血漿中放射能より遅れて最高値を示し、その AUC0-∞は血漿中放射能の AUC0-∞の約 1.5 倍であった。また、乳児の血漿中放射能濃度は投与後 24 時間に最高値を示した。
授乳期のラットに非標識オロパタジン塩酸塩 1mg/kg を経口投与後の乳汁中及び血漿中濃度を RIA 法により測定した。乳汁中未変化体濃度は、投与後 0.25~24 時間まで血漿中未変化体濃度の 0.36~1.97 倍を示した。乳汁中及び血漿中未変化体の AUC0-24 は、乳汁中及び血漿中放射能の AUC0-24 に対して、それぞれ 66.3%及び 74.5%であったことから、オロパタジン塩酸塩は未変化体として比較的高い乳汁移行性を示すと考えられた。アレロックOD錠 インタビューフォーム
授乳中の使用も可能という見解も
アレロックODの授乳中の使用は問題ないという専門家の見解もあります。
愛知県薬剤師会が作成している「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)(2012)では、実際の乳児での有害事象の報告がなく、問題ないという判断をしています。
動物での母乳への移行が報告されているが、授乳による乳児への有害事象の報告が見あたらない。小児にも適応があり、使用可能と考えられる。
「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)
アレロックODは顆粒剤が子供でも使用される薬です。一般的には2歳以上とされているものの、場合によっては2歳以下の子供でも使用されることがあり、母乳経由で乳児が摂取しても影響は限定的と考えられます。
アレロックODの授乳中の使用に関して最後は医師の判断で
アレロックODの授乳中の使用は前述の通り、製薬会社は推奨していないものの、実際には乳児への影響は限定的と考えられます。
ただし、最終的に授乳中にアレロックODを使用するかを決めるのは処方医の先生となります。お母さんや子供の体調や体質、その時の症状や併用している薬など、様々な状況から総合的に判断し、医師が処方するか決めることになります。また、アレロックODが分類される抗ヒスタミン薬には様々な種類があり、他の抗ヒスタミン薬に変更するのも一つの手段です。
処方医の先生には授乳中であることはもちろん、その他にお母さんと子供の体調や体質、他に使用している薬、生活環境などすべて伝えた上で先生に判断してもらうようにしましょう。
アレロックODを使用した時の授乳を再開するタイミングは
もしアレロックを授乳中に使用するものの、その間は授乳を中止するという判断になった場合、授乳を再開するタイミングも処方医の先生と十分に相談しておきましょう。
製薬会社の公式サイトでは、「万全を期する意味では本剤服用中止後5-7日程度は授乳を避けたほうが良いと考えられます。」と情報提供されおり((協和発酵キリン 医療関係者向けサイト))、最も安全な対処は1週間程度経過した後に再開するというものです。
ただし、上記は最大限に安全を考えた場合のケースであり、実際には数時間〜数日程度で授乳再開を許可されるケース、もしくは授乳を中止せず使用を許可されるケースもあります。この点についても、授乳中であることを伝えた上で医師が判断した結果であればその指示に従うようにしましょう。
アレロックODの妊娠中の使用
アレロックODは妊娠中の使用に関してもメーカーからは推奨されていません。
アレロックOD使用のメリットが妊娠中に使用するリスクを上回る場合のみ使用してくださいといった意味合いの注意喚起がされています。
妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]
アレロックOD 添付文書
ただし、上記のような注意喚起はほとんどの薬剤で書かれている内容であり、実際にはほとんどリスクがないような薬でも記載されている場合があります。
妊娠中に注意喚起されているのはデータがないから
前述のようなアレロックODの妊娠中の使用に関する注意喚起がされている理由は、妊婦に使用したデータがない、もしくは少ないからとされています。
承認時(成人)までに実施した国内の臨床試験では妊婦、産婦、授乳婦等を対象とした試験は実施していない。
アレロックOD インタビューフォーム
したがって、実際に妊婦に使用して危険な影響が現れることが確認されているわけではありません。危険とも安全とも確認できるほどデータがないというのが実情であると考えられます。
妊娠中の使用は動物実験ではほとんど影響なし
妊娠中のアレロックODの使用に関して、動物実験のデータがいくつか公開されていますが、それらの結果は基本的に大きな問題はないというものでした。
胎児への移行性
(ア)ラットにおける妊娠前及び妊娠初期の投与試験では、オロパタジン塩酸塩 400mg/kg投与群で母動物の一般状態の悪化が原因と考えられる受胎率の低下傾向が認められている。胎児においては 400mg/kg 投与群でも影響は認められなかった。
(イ)ラットにおける胎児の器官形成期投与試験ではオロパタジン塩酸塩 600mg/kg 投与群において、対照群に比べ胎児体重の低下が認められている。また、内臓異常の頻度は 200mg/kg 以上投与した群で対照群と比較して上昇傾向がみられたものの、自然発生頻度の範囲内であった。ウサギにおける同様の試験ではオロパタジン塩酸塩 400mg/kg 投与群においても、胎児の発育に影響はみられず、催奇形性も認められなかった。
(ウ)ラットにおける周産期及び授乳期投与試験では、母動物においてオロパタジン塩酸塩 600mg/kg 投与群で哺育期間中に摂餌量の減少及び体重増加抑制傾向が認められているが、妊娠期間、出生率の異常は認められなかった。また、出生児では4mg/kg 以上投与した群で体重増加抑制、60mg/kg 以上投与した群で 4 日生存率の低下が認められ、600mg/kg 投与群において、離乳率の低下、膣開口の遅れが認められた。しかし、他の発育・形成及び生殖能力に関する検査では異常は認められなかった。アレロックOD インタビューフォーム
妊娠中の使用は問題ないという見解も
専門家による見解の一つとして、愛知県薬剤師会が作成している「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)(2012)では、危険性を示すデータがないため、アレロックODの妊娠中の使用に関して問題ないという内容です。
ヒトでの催奇形性、胎児毒性を示唆するデータなし。妊婦に使用可能と考えられる。
「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)
妊娠中の使用に関しても最後は医師の判断で
授乳中の使用と同様、アレロックODの妊娠中の使用に関しても最後は処方医の先生の判断となります。
前述の通り、妊娠中にアレロックODを使用しても実際には大きな危険性、胎児への影響は少ないと考えられますが、自己判断でアレロックODを使用するのは避け、必ず処方医の先生に相談の上、判断を仰ぐようにしましょう。
先生が妊娠中であることを知った上で処方された場合は、安全と判断しての処方と考えられますので、その指示に従うようにしましょう。
アレロックODの薬価、ジェネリック
アレロックOD錠の2016年4月改定(2018年3月まで)の薬価はアレロックOD錠2.5が1錠あたり40.4円、アレロックOD錠5が1錠あたり51.5円となっています。
なお、アレロックOD錠にはジェネリック医薬品が販売されており、成分名であるオロパタジンOD錠という製品名で販売されています。
オロパタジンOD錠のジェネリック医薬品の薬価は、オロパタジンOD錠2.5では16.6〜21.0円、オロパタジンOD錠5では13.1〜27.6円となっており、アレロックODよりもかなり経済的と言えます。ジェネリック医薬品を希望する場合は医師や薬剤にその旨を伝えるようにしましょう。
アレロックODの市販での購入
アレロックODを市販や通販で入手するには、①処方箋なしで薬局で購入する、②通販などで個人輸入を行う、③市販薬で同じ成分を含む薬を購入する、といった手段が考えられます。
ただし、③の結論として、アレロックの成分は市販薬としては現在発売されていません。従って、代替案としてアレロックODの成分に近い、代わりになる市販薬を買うという方法が挙げられます。
それぞれ確認してきましょう。
アレロックODを処方箋なしで薬局で購入する
アレロックODは法律上は処方箋なしで調剤薬局で購入することが可能です。
アレロックODは処方薬ですが、正式な分類は医療用医薬品に分類されます。医療用医薬品は、さらに「処方箋医薬品」と「処方箋医薬品以外の医薬品」に分類され、アレロックは「処方箋医薬品以外の医薬品」に該当します。
この処方箋医薬品以外の医薬品は、厳密には処方箋がなくても販売することが可能であり、法律上は処方箋なしで購入することが可能です。
ただし、薬局側には処方箋なしでの販売に関して、応需義務がないため、現実的には処方箋なしでアレロックODを販売してくれる薬局は非常に限られると考えられます。日常的に利用している調剤薬局があり、かかりつけの薬剤師などがいる場合は、相談してみる価値はありますが、初めて利用する薬局で、いきなりアレロックを販売して欲しい旨を伝えても、販売してくれる薬局はほとんどないと考えられます。
緊急を要する場合などを除き、処方箋なしで薬局で購入する方法ははあまり現実的ではないと言えます。
アレロックODを個人輸入する(通販)
アレロックODは海外から通販などで個人輸入することも法律上は可能です。
厚生労働省のサイトにおいても、一部の医薬品を除き、海外から個人輸入で医薬品を買うことは認められています。アレロックは個人輸入することが可能な医薬品に該当し、インターネット上でも通販として個人輸入を実施してくれるサイトがあったります。
しかし、この方法にもいくつかのリスクがあります。
リスクの一つとして、海外の医薬品であるため、品質が粗悪な可能性があります。もっとも極端な例ではアレロックODの成分とは異なるの成分が含まれている、といった可能性もゼロではありません。また、価格についても適正価格でない可能性があるというリスクがあります。そして、万が一重い副作用などが出てしまうケースの場合、国から受けれられる救済が受けられいない可能性があるというリスクもあります。
このように通販の個人輸入でもアレロックODは入手できるものの、いくつかのリスクが伴うことを理解しておきましょう。
アレロックODの代わりになる市販薬を買う
アレロックODの成分であるオロパタジンは残念ながら市販薬として販売されていません。
しかし、アレロックODに比較的近い成分は市販薬として購入することができます。
アレロックODは抗ヒスタミン薬に分類されるアレルギー薬ですが、同じ抗ヒスタミン薬の中で、効果の強さや眠気などの副作用の出やすさが比較的近い薬としてジルテックがあり、このジルテックの成分セチリジンを含んでいる市販薬として、コンタック鼻炎ZとストナリニZが販売されています。
1日1回のみの使用となる点がアレロックODと異なりますが、コンタック鼻炎ZもしくはストナリニZで比較的アレロックと近い効果が得られると考えられます。
懸念点として、価格はコンタック鼻炎Zは10日分のメーカー希望小売価格が税抜きで1791円、ストナリニZも同じく10日分で1619円であり、保険適用となるアレロックODと比較すると割高になるケースが多いと考えられます。
一時的に使用する分には手軽に手に入る市販薬は向いていると言えますが、長期的に使用する場合には医師の適切な診断のもと、処方箋を発行してもらい処方薬を使用するのが合理的と言えるでしょう。
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
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