リマチル錠のリウマチに対する効果や間質性肺炎、爪が黄色くなる副作用、薬価やジェネリック医薬品、ステロイドとの併用についても確認していきます。
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リマチルの効果
リマチルは一般名(成分名)をブシラミンと言い、DMARDsという抗リウマチ薬のグループに分類され、関節リウマチに対して効果を発揮する薬です。
その作用はT細胞のヒト血管内皮細胞への付着抑制、T細胞増殖抑制、B細胞のIgM産生抑制が認められるとされており、リウマトイド因子の改善作用や免疫グロブリン(IgG、IgA、IgM)の低下作用によりリウマチに効果があるとされています1)。
1)リマチル錠50mg/ リマチル錠100mg 添付文書
リウマチ患者への効果は
リマチルの添付文書に記載されている効果がある割合(改善率)は40.4%とされていますが、これは著名改善と中等度改善までを含めた数値であり、軽度改善まで含めると改善率は75.5%になり、7割以上の人に何らかの効果が現れるという解釈もできます1)。
実際にはリマチルは作用が穏やかな部類に入るため、劇的な改善を期待するような薬ではありませんが、人によっては非常に効果的なケースもある薬です。
1)リマチル錠50mg/ リマチル錠100mg 添付文書
リウマチへの効果は遅効性
リマチルは即効性がある薬ではありません。製薬会社からの公式の情報でも遅効性という表現を用いており1)、しばらく飲み続けてから効果が出てくると考えられます。効果の目安として3ヶ月以内に効果判定を行うケースが多く、初回の効果判定を行うまでは効果を実感できなかったとしても飲み続けるようにしましょう。
1)リマチル錠50mg/ リマチル錠100mg 添付文書
リマチルの副作用|間質性肺炎は低頻度
リマチルはDMARDsの中では副作用は少ない方と言えます。その中でも比較的見られる副作用は皮膚の皮疹やかゆみ、タンパク尿、口内炎などがあります。頻度が低いものの中には脱毛であったり、特徴的な副作用として爪が黄色くなる黄色爪などもあります。
また、リウマチの薬で問題になる間質性肺炎の副作用は頻度として0.03%とされており、あまり危険性は高くないと言えます。
リマチルと間質性肺炎
間質性肺炎は、肺の空気が入る部分以外の間質と言われる部分に炎症が起きている疾患です。治療が比較的難しいとされる疾患であり、時に命に関わることがある疾患でもあります。その原因は様々とされていますが、原因のひとつに薬剤の使用によるものがあり、特に抗リウマチ薬では全般的に間質性肺炎のリスクがあります。
リマチルは前述のとおり、頻度は0.03%とされており、これはリウマチの治療で使われる薬の中では低い頻度であり、リマチルに関しては間質性肺炎のリスクは高くないと言えるでしょう。
リマチルと爪が黄色くなる黄色爪の副作用
リマチルを使用していると稀に爪が黄色くなる黄色爪という副作用がでるケースがあります。爪の成長が遅くなることも特徴としてあり、リマチルの特徴的な副作用のひとつです。しかし、この副作用も頻度は決して高くなく、 0.1%未満とされています。リマチルを使用している期間は少し爪にも注意をする必要があります。
リマチルの薬価とジェネリック
リマチルの薬価は100mg錠で63.30円、50mg錠で37.90円とされており、比較的経済的な薬と言えます。
また、リマチルにはジェネリック医薬品があり、東和薬品や日医工が製造しています。その薬価は100mg錠で24.70円、50mg錠で17.80円であり、リマチルと比較しても半額程度で手にいれることができそうです。
リマチルとステロイド
リマチルはステロイドではありません。
ステロイドは関節リウマチの関節破壊を抑える作用が期待できる強い抗炎症作用をもっています。代表的な薬にプレドニンなどがあります。
リマチルとステロイドは作用が異なり、両薬剤を併用することで相乗効果も期待することができ、プレドニンなどと併用してリマチルを使用するケースもあります。
ステロイドは特徴的な副作用がいくつかあることからあまり使用しない医師もいるようですが、やはり効果的なケースも多く、医師の適切な診察の元に処方された場合は、適切に使用することで効果が期待できると考えられます。
薬を使用する際には必ず添付文書を確認し、決められた用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
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