ジスロマックの効果と飲み方|マイコプラズマ、歯周病、クラミジア、風邪などへの効果や市販や通販での購入、お酒との飲み合わせについても

ジスロマックの種類や特徴、歯周病やクラミジア、マイコプラズマ、風邪などへの効果、飲み方、お酒を含めた飲み合わせ、副作用、市販や通販での購入可否について添付文書等から解説していきます。

ジスロマックの種類と特徴

ジスロマックはアジスロマイシンの成分を含むマクロライド系に分類される抗生物質です。主に咽頭炎や肺炎、クラミジア感染の他、歯周病やマイコプラズマに対しても使用される抗生物質です。

ジスロマックには錠剤のほか、カプセル、粉薬、注射など様々な種類があり、子供でも使用される薬です。ジスロマックの種類は以下の通りです。

薬剤名 剤型 特徴
ジスロマック錠250mg 錠剤 一般的な錠剤
ジスロマック錠600mg 錠剤 マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス症に使用
ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g 粉薬 1回のみの使用で7日間効果が持続
ジスロマック点滴静注用500mg 注射 注射剤であり、主に肺炎、骨盤内炎症性疾患に使用
ジスロマックカプセル小児用100mg カプセル 小児用のカプセル
ジスロマック細粒小児用10% 粉薬 小児用の粉薬

ジスロマックの最大の特徴はその飲み方です。ジスロマック錠250mg、ジスロマックカプセル、ジスロマック細粒に関しては、3日使うことで7日間効果が持続、ジスロマックSRドライシロップに関しては1日使うことで7日間効果が持続するという特殊な抗生物質です。通常の抗生物質よりも短い服用期間で効果が持続するため、飲み忘れなどのリスクが少なくなる特徴があります。なお、ジスロマック錠600mgとジスロマックの注射に関してはまた違った使い方をします。

ジスロマックの効果|歯周病やクラミジアなどに対しても

ジスロマックの効果について、ジスロマック錠250、ジスロマックSRドライシロップ、ジスロマックカプセル、ジスロマック細粒の効果を種類別に確認していきます。

ジスロマック錠250、ジスロマックSRドライシロップの効果

大人に使用されるジスロマック錠250、ジスロマックSRドライシロップは咽頭炎気管支炎肺炎クラミジア感染による尿道炎子宮頸管炎歯周病などにも効果がある抗生物質です。

ジスロマック錠250とジスロマックSRドライシロップの効能効果は以下の通りです。

<適応菌種>
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、レジオネラ・ニューモフィラ、ペプトストレプトコッカス属、プレボテラ属、クラミジア属、マイコプラズマ属
<適応症>
深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

ジスロマック錠250mg 添付文書

<適応菌種>
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、ペプトストレプトコッカス属、クラミジア属、マイコプラズマ属
<適応症>
深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、尿道炎、子宮頸管炎、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎

ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g 添付文書

成人に対してジスロマックは非常に高い効果を発揮することが臨床試験でも確認されています1)

咽喉頭炎、急性気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症に対しては97.6%、歯周病などの歯科・口腔外科領域感染症に対しては85.9%、クラミジアの感染による尿道炎、子宮頸管炎に対しては投与開始15日目では86.7%、29日目では90.7%という有効率であり、いずれの感染症に対しても非常に高い効果が期待できます。

1) ジスロマック錠250mg 添付文書

ジスロマックカプセル、ジスロマック細粒

子供に使用するジスロマックカプセル、ジスロマック細粒に関しては咽頭炎、気管支炎、肺炎の呼吸器疾患のほか、中耳炎にも効果があります。

ジスロマックカプセルとジスロマック細粒の効能効果は以下の通りです。

<適応菌種>
アジスロマイシンに感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、インフルエンザ菌、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、マイコプラズマ属
<適応症>
咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、中耳炎

ジスロマック細粒小児用10%/ジスロマックカプセル小児用100mg
添付文書

ジスロマックは子供に対しても非常に高い効果があることが確認されています。

咽喉頭炎、急性気管支炎、肺炎などの呼吸器感染症に対しては95.1%、中耳炎などの耳鼻科領域感染症に対しては94.2%の有効率が確認されており、成人に対する有効率と同様、非常に高い効果が期待できます2)3)

2) ジスロマックカプセル小児用100mg 添付文書
3) ジスロマック細粒小児用10% 添付文書

ジスロマックの作用機序

ジスロマックが各種細菌に対して前述のような効果を示すのは、細菌の蛋白合成を阻害し、細菌の増殖を抑制するためです。

細菌は増殖するにあたり、タンパク質を合成する必要がありますが、このタンパク質合成の場がリボソームであり、ジスロマックはこのリボソームのうち、70Sリボソームの50Sサブユニットと結合して、タンパク質を合成することを阻害します。人にもリボソームはありますが、細菌とは異なる80sリボソームであり、このためジスロマックは人にはあまり影響を与えず細菌に作用します。

ジスロマックは風邪に効く?

ジスロマックが風邪を引いた時に処方されるケースがあります。

風邪はウイルス性のものがほとんどを占めており、抗生物質はウイルスではなく細菌に効果がある薬であるため、ウイルス性の風邪には基本的に効果がありません。近年は一般の方でも風邪に抗生物質は必要ないことを理解されている方も多く、実際に処方されるケースも減ってきています。

しかし、場合によっては抗生物質が必要なケースもあり、それは細菌が原因で引き起こされている咽頭炎や、マイコプラズマが原因の場合などは風邪のような症状でも効果が期待出来るケース、ウイルスによる風邪の場合にその後の細菌による二次感染を抑える目的でも使用される場合があります。医師がこのような目的でジスロマックを処方している可能性もあるため、風邪だと思ったけど抗生物質が処方されたような場合は医師に確認してみるのも良いかもしれません。

また、近年の研究で、ジスロマックを含めたマクロライド系の抗生物質は体の免疫にも影響を与えることがわかっています。中にはこの免疫作用を期待してマクロライドを使用するケースもあります。

ジスロマックのマイコプラズマへの効果

ジスロマックはマイコプラズマに対してクラリスロマイシン(クラリス、クラリシッドなど)と共に第一選択(優先的に使用)の薬です。

小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011ではマイコプラズマ肺炎に対する治療ではジスロマックやクラリスロマイシンなどのマクロライド系の抗生物質を第一選択として推奨しています4)。推奨されている理由として、マクロライド感性の肺炎マイコプラズマに対するマクロライド系薬の最小発育阻止濃度(MIC)は極めて低値であり、治療終了時には気道から除菌されるという点が挙げられています。最小発育阻止濃度(MIC)が極めて低値ということは、抗生物質が少ない量でも非常に高い効果を得られるということを意味し、ジスロマックなどのマクロライド系が、マイコプラズマに対して非常に効果的ということが窺えます。

肺炎マイコプラズマ(Mycoplasma pneumoniae)細菌のひとつであり、特徴として、他の細菌が通常持っている細胞壁という組織を持ちません。そのため、細菌の細胞壁をターゲットとするペニシリン系(サワシリン、ワイドシリン、パセトシンなど)、セフェム系(フロモックス、メイアクトなど)などの抗生物質では効果がない細菌です。

感染は飛沫感染と接触感染により、濃厚接触が必要とされているため、感染拡大の速度は遅いとされています。マイコプラズマの潜伏期は2〜3週間では感染後は発熱、頭痛、咳などの風邪のような症状を特徴とします。特に咳に関しては3〜4週間と長く続くことが知られており、最初は乾いた咳で徐々に痰が絡むような湿性の咳になります5)

ジスロマックをマイコプラズマに対して使用する場合は、服薬期間は3日間となり、効果がある場合は2〜3日で解熱すること多いとされています。

このようにジスロマックは従来はマイコプラズマに対して非常に効果的と考えられていましたが、近年はマイコプラズマのジスロマックを含めたマクロライド系抗生物質に対する耐性が問題となっています。

小児呼吸器感染症診療ガイドライン2011ではマクロライド耐性マイコプラズであることも考慮し、マクロライド治療で48時間以上の発熱が持続した場合はトスフロキサシン(オゼックス細粒)もしくはミノサイクリン(ミノマイシン)を使用することが推奨されています4)

ただし、肺炎マイコプラズマ感染症は自然治癒傾向があるため、マクロライド耐性株による肺炎マイコプラズマ肺炎の一部の症例は、効果が期待できないマクロライド系薬を投与して
も投与後 2〜3 日以内に解熱することや、マクロライド系薬の前投薬与がないときのマイコプラスマの耐性率は 50%以下(実際にはマクロライド耐性でない場合が50%以上)であるということも確認されているため、第一選択はあくまでマクロライド系となります。

このように、ジスロマックはマイコプラズマに対して耐性の問題があるものの、現段階では最も使用される薬の一つとされ、非常に頼りにされています。

なお、マイコプラズマ感染後の登園・登校の基準は、熱や咳などの主要な症状が改善すれば可とされていますが6)、可能であれば医師と相談しながら決めるのが望ましいでしょう。

4) 小児呼吸器感染症診療ガイドライン 2011

5) 国立感染症研究所 http://www.nih.go.jp/niid/ja/kansennohanashi/503-mycoplasma-pneumoniae.html

6) American Academy of Pediatrics. 2012 Report of the committee on infectious
diseases. 29th eds, p520,801, 2012.

ジスロマックの飲み方|ジスロマックは効果が持続する

ジスロマックは抗生物質として細菌に作用する時間が長い薬であり、特徴のある飲み方をする薬です。

ジスロマック錠250mg、小児用のジスロマックカプセルとジスロマック細粒はいずれも3日間のみの使用、ジスロマックSRドライシロップに関しては1日のみの使用となりますが、空腹時に使用という注意点があります。

なお、クラミジアによる尿道炎や子宮頸管炎に対しては、ジスロマック錠250でも1回のみの使用となります。

それぞれの用法用量は以下の通りです。

<深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染、副鼻腔炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎>
成人にはアジスロマイシンとして、500 mg(力価)を 1 日 1 回、3 日間合計1.5 g(力価)を経口投与する。
<尿道炎、子宮頸管炎>
成人にはアジスロマイシンとして、1000 mg(力価)を 1 回経口投与する。
<骨盤内炎症性疾患>
成人にはアジスロマイシン注射剤による治療を行った後、アジスロマイシンとして250 mg(力価)を 1 日 1 回経口投与する。

ジスロマック錠250mg 添付文書

成人にはアジスロマイシンとして、2g(力価)を用時水で懸濁し、空腹時に1回経口投与する。

ジスロマックSR成人用ドライシロップ2g 添付文書

小児には、体重1kgあたり10mg(力価)を1日1回、3日間経口投与する。ただし、1日量は成人の最大投与量500mg(力価)を超えないものとする。

ジスロマックカプセル小児用100mg/ジスロマック細粒小児用10%
添付文書

なお、ジスロマックの体重ごとの小児用量は以下の通りとります。

体重 カプセル 細粒
15〜25kg 2カプセル 2包
26〜35kg 3カプセル 3包
36~45kg 4カプセル 4包
46 kg~ 5カプセル 5包

なお、ジスロマック細粒はオレンジ・パイナップル風味の甘い味がする粉薬となっています。基本的には水やぬるま湯で服用しますが、アイスクリームやプリン、ココアと混ぜる飲み方も可能とされています7)

7) JA 北海道厚生連 帯広厚生病院 薬剤部 お子様への粉薬の飲ませ方について

ジスロマックの飲み合わせ|お酒は飲める?

ジスロマックはお酒アルコール)との飲み合わせは特別な注意喚起はされていません。

しかし、ジスロマックなどの抗生物質を使用する体調の時にアルコール摂取はあまり好ましいと考えられないため、薬自体との飲み合わせは大きな問題がなくても、極力、お酒は控える方が望ましいと言えるでしょう。

その他、ジスロマックとの飲み合わせが注意が必要な薬は以下のようなものです。

併用注意(併用に注意すること)

・制酸剤(水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム)
(代表薬:酸化マグネシウムなど)
・ワルファリン
(代表薬:ワーファリンなど)
・シクロスポリン
(代表薬:シクロスポリンカプセルなど)
・メシル酸ネルフィナビル
(代表薬:ビラセプト)
・ジゴキシン
(代表薬:ジゴシンなど)

上記ような薬を普段から使用しているような場合は必ず、医師や薬剤師にあらかじめ伝えるようにしましょう。

ジスロマックの副作用

ジスロマックを含めマクロライド系の薬は比較的安全性が高く副作用が少ないとされています。

処方された場合、まずは安心して服用するようにしましょう。

副作用が少ないながらも代表的な副作用として下痢があります。抗生物質や抗菌剤はどのような薬でも下痢は比較的多く起こることがあり、割と一般的な副作用とも言えます。基本的には薬を飲みきれば収まることが多いですが、あまりに激しい症状が継続する場合は医師に相談しましょう。

もともと腸が弱い体質などの場合は、一緒に整腸剤を処方してもらえる場合もあるので、事前に医師に相談すると良いでしょう。

ジスロマックは市販や通販で買える?

ジスロマックは基本的に市販で買うことはできません。

ジスロマックに限らず、抗生物質の飲み薬は耐性菌などの問題や使い方が難しい面もあり、市販されている薬はありません。必ず医師の適切な診断のもとに使用するのが前提であり、手元に抗生物質が残っていても自己判断で使用するのは止めましょう。

なお、例外としてジスロマックを個人輸入で業者などから通販で購入する方法もあります。しかし、前述の通り、抗生物質は自己判断で使用するものではない点や、品質が粗悪なものが届く可能性、値段が通常よりも高く背一定されている可能性、重い副作用が出た場合に国からの救済が受けられない可能性などの様々なリスクが伴います。通販で購入するような場合は、それらのリスクが自己責任になることに注意しましょう。

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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