ワイドシリンの溶連菌や風邪などに対する効果は?ワイドシリンの味や用量、下痢などの副作用も解説

 
ワイドシリンの味や風邪、咳、鼻水への効果、何日間使用するかや、下痢などの副作用、眠気のうむ、飲み忘れや効かない時の対処法などを確認していきます。

ワイドシリンの味などの特徴と使い方

ワイドシリンはアモキシシリンという成分を含むペニシリン系の抗生物質であり、溶連菌感染症や風邪をひいた時などに使用される薬です。桃色(ピンク色)の粉薬であり、フルーツ風味の味がする点が特徴です。スポーツドリンクやオレンジジュースなど酸味のある飲み物に混ぜると苦味が出てくることがある点に注意が必要です。

ワイドシリンの溶連菌や風邪などに使われる

このワイドシリンですが、主に子供に使われるケースが多く、特に溶連菌感染症に対しては非常によく使われる薬の一つです。溶連菌に対して使用する場合は通常
また、一般的な風邪が悪化した時などにも使用されます。
ワイドシリンの効果がある菌の種類(適応菌種)と効果がある疾患(効能効果)の詳細は以下の通りです。

<適応菌種>
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマ
<適応症>
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症

ワイドシリン細粒10%/20% 添付文書

 

ワイドシリンの使い方

ワイドリシンを小児の溶連菌に使用するときは、体重1kgあたり成分量として1日20〜40mgを使用することになります。
ワイドシリンの用法用量の詳細は以下の通りです。

[ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症]
成人:アモキシシリン水和物として、通常1回250mg(力価)を1日3~4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児:アモキシシリン水和物として、通常1日20~40mg(力価)/kgを3~4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと。
[胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症]
・アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
・アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びラベプラゾールナトリウム併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)及びラベプラゾールナトリウムとして1回10mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。

ワイドシリン細粒10%/20% 添付文書

 

ワイドシリンは何日間使う?

ワイドシリンの処方は7日前後が多いようです。指示された通り飲みましょう。

症状が治まっても飲み続ける

細菌感染の疾患は症状が治まっても細菌が体内に残っているケースがあります。したがって、症状が治まったとしても処方された分は必ず飲みきるようにしましょう。細菌が体内に中途半端に残ってしまうと、耐性菌の出現リスクや疾患が再発する可能性、別の疾患にかかる可能性もあるので、十分に注意しましょう。

ワイドシリンが効かないと思った時は

ワイドシリンは抗生剤であり、菌に対して作用する薬であるため、咳や鼻水、熱などの症状を直接抑えるわけではありません。しかし、病気の原因である細菌が増えることを防ぎ、細菌を死滅させることで、病気の症状である咳や鼻水、熱などを結果的に回復させる作用がある薬です。
溶連菌や風邪などに対しては通常、2〜3日程度で効果が現れるケースが多く、それまでは効果が実感できなくても使用するようにしましょう。逆に2〜3日程度使用しても全く改善の兆しが見られない場合はワイドシリンが効かない菌が原因のう可能性や、全く別の病気である可能性もあるため、再度クリニックなどに受診したほうが良いケースもあるため、症状を見極めながら判断しましょう。

ワイドシリンを飲み忘れたときは

指示された時間に飲むのを忘れたら、気がついた時点で1回分を飲んでください。
ただし、次の服用時間が近い場合は忘れた分を飲まないで、次の服用時間に1回分を飲んでください。2回分を1度に飲むことは避けましょう。

ワイドシリンの下痢などの副作用

ワイドシリンの代表的な副作用として下痢があります。ワイドシリンなどの抗生物質は細菌を死滅させる作用がある薬ですので、体内の正常の細菌にも影響を及ぼします。その結果、腸内の環境を整える細菌も影響を受け、結果的に下痢になります。したがって、下痢が出たとしてもあまり心配はいりません。もし、もともと下痢が出やすいような体質の場合はビオフェルミなどの整腸剤も一緒に処方してもらうよう医師に相談してみましょう。

ワイドシリンで眠気は出る?

ワイドシリンの副作用として、眠気も報告がありますが、その頻度は1%未満とされており、非常に珍しいと言えます。基本的にはワイドシリンを飲んでも眠くはならないと考えてよいでしょう。
 
薬を使用する際には必ず添付文書を確認し、決められた用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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