グーフィスの特徴や作用機序|便秘の新薬について薬価、承認日、発売日など

グーフィス錠の特徴、承認日、発売日、効果、作用機序、使い方、副作用、飲み合わせ、薬価、等について添付文書等から確認していきます。

グーフィスの特徴

グーフィスはエロビキシバットを成分とし、慢性の便秘に対して効果が認められている薬です((グーフィス錠5mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/111890_23590A2F1021_2_02.pdf))。
グーフィスの特徴は全く新しい作用機序を有する新薬であり、世界初の胆汁酸トランスポーター阻害剤である点です。大腸に流入した胆汁酸により、水分分泌と大腸運動促進の2つの作用(Dual Action)で排便効果を促します((グーフィス錠5mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/2/111890_23590A2F1021_2_1F))。
グーフィスには5mg錠のグーフィス錠5mgの1種類のみの規格が承認されています。

グーフィスの承認と発売日|持田製薬、EAファーマが販売

グーフィス錠は2018年の1月に承認(承認日:2018年1月19日)に厚生労働省に承認された新薬です。現時点では発売には至っておらず、発売日も未定ですが、今後数ヶ月以内に販売が開始されることが想定されます。
2018年4月に薬価基準収載、その後発売となりました。(薬価基準収載日:2018年4月18日、発売日:2018年4月19日)
グーフィス錠はEAファーマが製造販売を行っており、販売を持田製薬、エーザイがプロモーション提携をしています。

グーフィスの効果、作用機序

グーフィス錠は慢性の便秘症に対して効果が認められている薬です。
グーフィスの効能効果の詳細は以下の通りです。

慢性便秘症(器質的疾患による便秘を除く)

グーフィス錠5mg 添付文書

グーフィスの作用機序

グーフィス錠の便秘に対する作用機序は従来の薬とは異なり、新しい作用機序となっています。
その作用機序は胆汁酸トランスポーター阻害によるものです。グーフィスの成分であるエロビキシバットは小腸の一つである回腸末端において胆汁酸トランスポーターと呼ばれるタンパク質の働きを阻害することにより、小腸内に胆汁酸を留めます。大腸内に流入する胆汁酸が増えることにより大腸内の水分分泌が増加し、さらに消化管の運動も促進されるため、便秘治療効果が発揮されます((グーフィス錠5mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/2/111890_23590A2F1021_2_1F))。

グーフィスの効果時間

グーフィス錠の効果時間の参考になるデータとして、動物実験の結果があります。
胆汁酸吸収の割合を確認した動物実験では、グーフィスの成分使用後0.5時間後が70%、3時間後が71%、8時間後が31%という結果でした((グーフィス錠5mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/2/111890_23590A2F1021_2_1F))。
上記の結果からグーフィスは使用後比較的早期に効果が現われ、8時間後には薬の効果がやや減弱していることが想定されます。

グーフィスの使い方、用法用量

グーフィス錠は通常5mg錠を1回2錠、1日1回食前に使用のが一般的な使い方となります。
グーフィスの用法用量の詳細は以下の通りです。

通常、成人にはエロビキシバットとして10mgを1日1回食前に経口投与する。なお、症状により適宜増減するが、最高用量は1日15mgとする。

グーフィス錠5mg 添付文書

グーフィスの副作用

グーフィス錠の副作用は臨床試験において確認されています。
臨床試験では631例中292例(46.3%)に臨床検査値異常を含む副作用が認められており、主な副作用は腹痛120例(19.0%)、下痢99例(15.7%)であったとされおり、その他、5%以上の頻度のものとして、下腹部痛、腹部膨満感が挙げられています((グーフィス錠5mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/111890_23590A2F1021_2_02.pdf))。
上記の結果から、グーフィスの副作用は消化器系のものが多く、便秘を解消する薬剤である面からある程度想定できる副作用がほとんどと考えられます。グーフィスを使用する場合にはまずは腹部周辺や下痢などの副作用に注意するようにしましょう。

グーフィスの飲み合わせ

グーフィス錠には絶対に併用できない薬(併用禁忌薬)はないものの、併用に注意が必要な薬(併用注意薬)が幾つかあります((グーフィス錠5mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/111890_23590A2F1021_2_02.pdf))。
グーフィス錠の併用注意の薬剤としては以下の薬が挙げられています。

成分名等 代表的な薬剤等
胆汁酸製剤
ウルソデオキシコール酸、ケノデオキシコール酸
ウルソ
アルミニウム含有制酸剤
スクラルファート水和物、アルジオキサ等
アルサルミン
コレスチラミン、コレスチミド プログラフ
ジゴキシン、ダビガトランエテキシラートメタンスルホン酸塩 ジゴシン、プラザキサ
ミダゾラム ドルミカム

グーフィスの薬価、ジェネリック

グーフィス錠は現時点では薬価基準未収載であり、薬価はまだ決まっていません。発売前に薬価が決まるため、数日から数ヶ月以内に薬価が決まると想定されます。
グーフィス錠は2018年4月18日に薬価基準収載となり、その薬価は5mg錠1錠あたり105.80円となりました。
なお、グーフィスにはジェネリック医薬品がありません。通常新薬は承認されてから一定の年数がたった後に再度審査を受ける必要があり、この期間を終えるまではジェネリック医薬品は販売されません。グーフィスの再審査期間は2018年1月19日~2026年1月18日とされており((グーフィス錠5mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/2/111890_23590A2F1021_2_1F))、この期間の間はジェネリック医薬品は販売されません。また、特許期間に該当する場合はその期間もジェネリック医薬品は販売できません。

グーフィスの市販での購入

グーフィス錠の成分は新しい成分であり、現時点で市販で購入することはできません
また、グーフィスと同じような系統の薬剤も市販薬としては販売されていません。必ず医師の診察を受けた上で処方してもらう必要があります。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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