ケナログの口内炎、舌炎、歯肉炎などへの効果|販売中止の情報、代わりの薬も

ケナログの販売中止に関してや特徴、効果、処方薬、市販薬などについて確認していきます。

ケナログの特徴

ケナログはトリアムシロノンを成分として含むステロイドであり、口内炎、舌炎、歯肉炎に効果が認められている塗り薬です((ケナログ口腔用軟膏0.1% 添付文書))。
ケナログの特徴は、口腔粘膜への優れた付着力があり、 歯肉、口腔粘膜など湿潤創傷面を保護すると共に抗炎症作用を発揮する点が挙げられます((ケナログ口腔用軟膏0.1% インタビューフォーム))。
また、ケナログは処方薬の他に市販薬でもケナログA口腔用軟膏として販売されており、処方薬と同じ成分量であるため同等の効果が期待できる市販薬です。市販薬の場合は成分は同じものの、その効能効果は口内炎、舌炎のみとなり、歯肉炎は含まれません((ケナログA口腔用軟膏 添付文書))。

ケナログの販売中止時期

2017年10月にケナログの処方薬・市販薬ともに販売中となることが製造販売元のブリストル・マイヤーズ スクイブより案内がありました。
販売中止の予定時期は2018年6月のとされており、在庫の状況によって供給停止時期が前後する旨も合わせて発表されています((ケナログ口腔用軟膏 0.1%、ケナログA口腔用軟膏 販売中止のご案内))。
処方薬のケナログに関しては保険請求ができる経過措置期間が設けられており、2019年3月末とされていますが、2018年6月以降も製品が手に入る可能性はありますが、薬局の在庫次第となります。市販薬は2018円6月以降はほぼ手に入らないと考えたほうが良さそうです。
販売中止の理由は口内炎や舌炎においてケナログの代替品がある、採算が取れないというのが理由のようです。

ケナログの代替品|代わりになる薬剤は

口内炎、舌炎の治療薬であるケナログの代わりになる製品はいくつか候補があります。
それぞれ処方薬・市販薬別に確認していきます。

ケナログと同じ成分の塗り薬

処方薬ではケナログのジェネリック医薬品に該当するオルテクサー口腔用軟膏0.1%が同じ成分の代替品となり得ます。成分が同じであるため、ケナログと同じ効果が期待できます。
市販薬ではケナログの成分であるトリアムシノロンを含む軟膏は数種類あり、アフタガード、口内炎軟膏大正クイックケア、オルテクサー口腔用軟膏が該当します。ケナログと成分量も同じため、同等の効果が期待できます。

ケナログと同じ成分の貼り薬

ケナログの成分は軟膏だけではなく、貼り薬としても販売されています。
処方薬ではアフタッチ口腔用貼付剤やアフタシールが代表的な製品となります。患部の状態や人によっては塗り薬よりも貼り薬のほうが使いやすいケースもあるため、場合によってはこちらに切り替える手段もあります。ただし、効能効果は口内炎だけであり、歯肉炎や舌炎は含まれません。
市販薬ではアフタッチA、口内炎パッチ大正クイックケア、トラフルダイレクトなどがケナログと同じ成分を含む貼り薬となります。処方薬と同様、効能効果は口内炎であり、舌炎には向かない点に注意が必要です。

ケナログと近い成分の塗り薬

ケナログと比較的近いステロイドの成分を含む塗り薬も数種類あります。
処方薬ではステロイド成分のデキサメタゾンを含む口腔用軟膏があり、アフタゾロン口腔用軟膏0.1%、デキサルチン口腔用軟膏1mgなどが該当します。注意点といて認められている効能効果は口内炎、舌炎であり、ケナログと異なる点として歯肉炎は効能効果に含まれません。
市販薬ではケナログの成分のトリアムシノロン以外では、プレドニゾロンのステロイド成分を使った口内炎の薬があります。

ケナログの効果

ケナログは口内炎、舌炎のほか、一部の歯肉炎にも効果が認められている薬です。
処方薬のケナログについて、効能効果の詳細は以下の通りです。


慢性剥離性歯肉炎,びらん又は潰瘍を伴う難治性口内炎及び舌炎

ケナログ口腔用軟膏0.1% 添付文書


市販薬のケナログについては、口内炎、舌炎のみが効能効果となります。


口内炎,舌炎

ケナログA口腔用軟膏 添付文書


ケナログは唇、口角炎にはあまり向かない

ケナログは口内炎や舌炎、歯肉炎に効能効果がある塗り薬です。
唇の荒れや口角炎に対しても全く効果がないことは考えにくいですが、これらの症状に対してはより向いている薬剤があります。
処方薬では処方医の先生の判断となりますが、皮膚用の弱めのステロイド塗り薬などが処方されるケースが多いでしょう。
また、市販薬では口内炎軟膏大正AやメンソレータムヒビプロLPなど口角炎により向いている塗り薬があります。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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