ホクナリンテープの使い方、咳への効果、副作用|体重別の使用量、市販の購入可否、授乳中の使用についても

ホクナリンテープ(ツロブテロールテープ)の貼る場所などの使い方、咳や喘息に対する効果、動悸や震えなどの注意するべき副作用、体重別の使用量、子供での使用、授乳中の使用、市販での販売状況などについて、添付文書等から解説していきます。

ホクナリンテープの使い方

ホクナリンテープの使い方は、胸や背中、上腕部のいずれかに1日1枚貼ります

ホクナリンテープの用法用量は以下の通りです。

通常、成人にはツロブテロールとして2mg、小児にはツロブテロールとして0.5~3歳未満には0.5mg、3~9歳未満には1mg、9歳以上には2mgを1日1回、胸部、背部又は上腕部のいずれかに貼付する。

ホクナリンテープ0.5mg/ホクナリンテープ1mg/
ホクナリンテープ2mg 添付文書

ホクナリンテープの年齢別・体重別の使用量

上記の通り、大人では2mgのテープ、子供では半年から3歳までの間は0.5mgのテープを、3歳〜9歳までは1mgのテープ、9歳以上は2mgのテープを使用することになります。
年齢にかかわらず1日1回貼って使用します。

年齢 体重の目安1) 使用する
テープ
6ヶ月〜3歳未満 15kg未満 0.5mg
3歳〜9歳未満 15〜30kg未満 1mg
9歳以上の子供 30kg以上 2mg
大人 2mg

1)馬場実 ほか. 小児科診療 1995;58(6):1141-56.

ホクナリンテープの貼る場所と貼る時間

ホクナリンテープの貼る場所背中上腕(二の腕)のいずれかの場所一箇所です。この点は子供女性男性かかわらず一緒です。

それ以外の場所でも効果が出る可能性はありますが、足の裏のような皮が厚い箇所は効果あまり期待できません。また、気管支に作用させる薬ですので、気管支に近い上半身が望ましいという話もあり、いずれにしても医師や薬剤師から特別な指示があった場合を除き、上記の3箇所いずれかの場所に貼るようにしましょう。

また、1日置きに貼る場所を変えるとかぶれなどが起きにくいとされています。

貼る時間は特に指定がありません。貼ったままお風呂に入ることも可能とされており、自分の都合の良い時に貼るので問題ありません。
ただ、貼る場所の皮膚を清潔にしてから使用するのが望ましいとされており、この点を考えるとお風呂上がりなどの時間帯がひとつのおすすめとなります。

また、薬の特性として、ホクナリンの成分の血中濃度がもっとも高くなる時間が貼ってから8~12時間と言われており2)、治療効果を期待する8~12時間前に貼ると効果的と考えられます。朝の症状がもっとも辛いというケースでは逆算するとやはり夜のお風呂上がりの時間帯に貼るのがおすすめの一つとなります。

ホクナリンテープが途中で剥がれてしまった時の対処法ですが、貼ってから半日程度たっている場合は剥がしたままでもあまり問題ありません。その理由はホクナリンテープは、貼ってから12時間後には70〜80%の薬物が皮膚へ移行していることが報告2)されているためです。この点から12時間以降であれば貼り直さなくてもある程度の効果が期待できます。

2) Mylan N.V.  http://hokunalin.jp/doctor/faq/faq4.html

ホクナリンテープを半分に切るのはOK?

ホクナリンテープを半分に切ることは推奨されていません

ホクナリンテープには成分がテープに均ーに含まれているため、実際には半分に切れば半分の効果は得られる可能性が高いと考えられますが、ホクナリンは年齢に応じた用量のテープがそれぞれ用意されているため、基本的には切って使用する必要もなく、メーカーからも推奨されていないため、医師や薬剤師からの指示がある場合を除き、半分に切って使用することは避けるようにしましょう。

ホクナリンテープの咳への効果

ホクナリンテープは喘息症状のほか、風邪などの悪化による気管支炎のに対しても使用されます。

ホクナリンの効能効果の詳細は以下の通りです。

下記疾患の気道閉塞性障害に基づく呼吸困難など諸症状の緩解
気管支喘息、急性気管支炎、慢性気管支炎、肺気腫

ホクナリンテープ0.5mg/ホクナリンテープ1mg/
ホクナリンテープ2mg 添付文書

子供から大人に対して幅広く使用される薬であり、喘息や咳、呼吸が苦しいなどの症状に対して非常に高い効果が期待出来る薬です。

ホクナリンテープで咳などの症状が緩和される主な理由は成分であるツロブテロールの気管支拡張作用にあります。ホクナリンテープは気管支平滑筋のβ2 受容体に作用することにより、気管支を拡張させます。

ホクナリンテープの実際の患者さんへの効果は681例に対する臨床試験で確認されています3)。軽度の改善以上では全体で80%以上の改善率が確認されており、各種疾患の咳などの症状に高い効果が期待できます。

疾患名 改善率(%)
中等度改善
以上
軽度改善
以上
成人 気管支喘息 56.8 76.9
急性気管支炎 63.0 91.3
慢性気管支炎 44.8 79.3
肺気腫 44.4 67.9
小児 気管支喘息 65.9 86.4
急性気管支炎 77.1 89.2
60.1 81.5

3) ホクナリンテープ0.5mg/ホクナリンテープ1mg/ホクナリンテープ2mg 添付文書

ホクナリンテープの授乳中の使用

ホクナリンテープの授乳中の使用について製薬会社からは推奨されていません

授乳中の婦人には本剤使用中は授乳を避けさせること.
〔動物実験(ラット)で乳汁中への移行が報告されている.〕

ホクナリンテープ0.5mg/ホクナリンテープ1mg/
ホクナリンテープ2mg 添付文書

ただし、ホクナリンテープの授乳中の使用について、問題ないという見解もあります。

大分県「母乳と薬剤」研究会が作成している母乳とくすりハンドブック(2010)では、ヒトでの情報なしがなく、さらに乳児(生後半年から)に適応を持っており、通常量であれば授乳との両立は可能としており、「○(限られた授乳婦で研究した結果、乳児へのリスクは最小限と考えられる薬剤 授乳婦で研究されていないが、リスクを証明する根拠が見当たらない)」という評価です。

ヒトでの情報なし。乳児(生後半年から)に適応を持ち、通常量であれば授乳との両立は可能

母乳とくすりハンドブック

ホクナリンテープの授乳中の使用は前述の通り、製薬会社は推奨していないものの、実際には乳児への影響は大きくないという考えもあります。

最終的に授乳中にホクナリンテープを使用するかを決めるのは処方医の先生であり、お母さんや子供の体調や体質、その時の症状や併用している薬など、様々な状況から総合的に判断し、医師が処方するか決めることになります。

したがって、処方医の先生には授乳中であることはもちろん、その他にお母さんと子供の体調や体質、他に使用している薬、生活環境などすべて伝えた上で先生に判断してもらうようにしましょう。

ホクナリンテープを妊娠中も使用して大丈夫?

ホクナリンテープの妊娠中の使用はメーカーからは推奨されていません

しかし、実際には悪影響があった報告はあまりなく、医師の判断により使用されるケースがあります。妊娠中であることを伝えたうえで医師から処方された場合は使用しても問題ないと考えられます。

ホクナリンテープの注意する副作用

ホクナリンテープでよく見られる副作用は心悸亢進(動悸;心臓がどきどきする)、振戦(震え)、そう痒症・適用部位そう痒感(かゆみ)、接触性皮膚炎(かぶれ)などです。

動悸が起きる原因はホクンリンテープの成分が心臓にも影響を与えるためとされています。
かゆみやかぶれに関しては、皮膚を清潔に保って使用したり、テープを貼る部位を毎回変えることである程度緩和できることがあります。

ホクナリンテープの薬価と市販での購入

ホクナリンテープと代表的なジェネリック医薬品の薬価は以下の通りとなります。

薬剤名 薬価 代表的なジェネリック医薬品 ジェネリック薬価
ホクナリンテープ0.5mg 38.90 ツロブテロールテープ0.5mg「ファイザー」 18.1
ホクナリンテープ1mg 53.20 ツロブテロールテープ1mg「ファイザー」 25.3
ホクナリンテープ2mg 73.80 ツロブテロールテープ2mg「ファイザー」 35.9

なお、ホクナリンテープは市販では販売されていません
ホクナリンテープの成分であるツロブテロールのような成分は全般的に市販では販売されておらず、類似の効果が期待出来る市販薬もありません。
使い方を間違えると副作用のリスクもある薬ですので、必ず医師の診断を受けて処方してもらう必要がある薬となります。

もし咳を鎮める目的であれば、ジヒドロコデインリン酸塩の成分が含まれている鎮咳薬が市販薬の中では強力な作用があります。ジヒドロコデインリン酸塩は咳中枢に直接作用し、咳を鎮めます。代表的な市販薬はベンザブロック咳止め錠や新ブロン液エースであり、市販薬でありながら高い咳止めの効果が期待できます。ただし、ジヒドロコデインリン酸塩は喘息の咳に対しては悪化させるようなケースもあり、使用に向いていません。

咳の中でも痰がつらい咳に対しては、咳そのものを鎮めるよりも痰を抑えたほうが効果的な場合があります。ストナ去たんカプセルは直接咳を止める成分は含んでないものの、処方薬でもよく使われる去痰成分のL-カルボシステインとブロムヘキシン塩酸塩を含んでいるため、痰を出しやすくする効果がで期待でき、痰のつらい咳には効果的です。

咳止めの成分であるジヒドロコデインリン酸塩は気管支喘息の患者に対しては使用に注意が必要なケースがあり、喘息のような咳に対して市販の薬を使用したい場合は、アストフィリンSなどがおすすめです。アストフィリンSに含まれるジプロフィリンやdl-メチルエフェドリン塩酸塩は収縮した気管支を広げて呼吸を楽にしてくれます。

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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