キプレスの飲み合わせ|アレグラ、アレジオン、アレロック、タミフルやメジコンなどの併用も

キプレスの飲み合わせについて、飲み合わせの悪い薬や併用に注意が必要な薬、それぞれの領域の薬ごとに確認していきます。

キプレスの特徴|飲み合わせの悪い薬の有無

キプレスはモンテルカストの成分を含み、花粉症を含むアレルギー性鼻炎のアレルギー症状や気管支喘息を対象に咳や息苦しい時の気管支を広げるよう効果がある薬です((キプレス錠5mg/キプレス錠10mg/キプレスOD錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230109_4490026F2040_1_24.pdf))。
キプレスの特徴として、1日1回就寝前投与で、喘息症状、呼吸機能をコントロールできる点((キプレス錠5mg/キプレス錠10mg/キプレスOD錠10mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/230109_4490026F2040_1_041_1F))、アレルギー性鼻炎に対しては特に鼻づまりに対して高い効果が期待できる点が挙げられます。
キプレスには通常の錠剤であるキプレス錠10mg、キプレス錠5mg、水なしで飲めるキプレスOD錠10mg、主に小児で使用され噛んで服用できるキプレスチュアブル錠5mg、1歳以上の小児で使用できる粉薬のキプレス細粒4mgの種類があります。
キプレスの飲み合わせに関して、絶対に併用できない薬(併用禁忌薬)はなく、併用に注意が必要なレベル(併用注意)として、いくつかの薬剤が注意喚起されています((キプレス錠5mg/キプレス錠10mg/キプレスOD錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230109_4490026F2040_1_24.pdf))。

キプレスと飲み合わせに注意が必要な薬

キプレスの処方薬には前述の通り、併用禁忌ではないものの、飲み合わせに注意が必要な薬があり、併用注意として注意喚起されています。
キプレスの併用注意の薬剤は以下の通りです((キプレス錠5mg/キプレス錠10mg/キプレスOD錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230109_4490026F2040_1_24.pdf))。

成分名等 代表的な薬剤等
フェノバルビタール フェノバール

フェノバルビタールの成分とキプレスが併用注意とされている理由は、フェノバルビタール
がCYP3A4と呼ばれる代謝酵素を誘導し、キプレスの代謝を促す結果、キプレスの作用が弱くなる可能性があるためです。

キプレスと漢方の飲み合わせ

キプレスは飲み合わせの悪い漢方はなく、基本的にはどの漢方薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い漢方では風邪全般に使用される葛根湯や鼻水などに使用される小青竜湯、咳などに使用される麦門冬湯などありますが、いずれの漢方もキプレスと併用することが可能です。

キプレスと咳止めの飲み合わせ|アスベリン、メジコン、フスコデなど

キプレスは飲み合わせの悪い咳止め薬はなく、基本的にはどの咳止めとも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い咳止めでは、アスベリン、メジコン(デキスロトメトルファン)、フスコデ、アストミン、フスタゾールなどがありますが、いずれの薬剤もキプレスと併用することが可能です。

キプレスと痰切りの飲み合わせ|ムコダイン、ムコソルバン、ビソルボンなど

キプレスは飲み合わせの悪い痰切り薬はなく、基本的にはどの痰切りとも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い痰切りでは、ムコダイン(カルボシステイン)、ムコソルバン・ムコサール・ムコソレート(アンブロキソール)、ビソルボン(ブロムヘキシン)などがありますが、いずれの薬剤もキプレスと併用することが可能です。

キプレスと抗炎症薬の飲み合わせ|トランサミンなど

キプレスは抗炎症薬であるトランサミン(トラネキサム酸)とも飲み合わせは悪くなく、併用される薬の一つです。

キプレスと胃薬・胃腸薬の飲み合わせ

キプレスは飲み合わせの悪い胃薬・胃腸薬はなく、基本的にはどの胃薬・胃腸薬とも飲み合わせることができます。
一緒に使用されることが多いものとして、処方薬ではムコスタ(成分名:レバミピド)、セルベックス(成分名:テプレノン)の他、ネキシウムやオメプラール(成分名:オメプラゾール)、タケプロン(成分名:ランソプラゾール)、パリエット(成分名:ラベプラゾール)、タケキャブ、ガスター(成分名:ファモチジン)などがありますが、これらのいずれの薬剤もキプレスと併用することが可能です。

キプレスと鼻水・アレルギー薬との飲み合わせ|アレグラ、アレロック、アレジオンなど

キプレスは飲み合わせの悪い抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬として、アレグラ(フェキソフェナジン)、クラリチン(ロラタジン)、アレジオン(エピナスチン)、エバステル(エバスチン)、タリオン(ベポタスチン)、ザイザル、アレロック(オロパタジン)、ジルテック(セチリジン)、デザレックス、ビラノア、ルパフィン、ゼスラン・ニポラジン(メキタジン)ポララミン(クロルフェニラミン)、ザジテン(ケトチフェン)、セレスタミンなどがありますが、いずれの薬剤もキプレスと併用することが可能です。

キプレスと抗ロイコトリエン薬との飲み合わせ|オノン、シングレアなど

キプレスは抗ロイコトリエン薬と言われるグループに分類されますが、同じ抗ロイコトリエン薬とは通常併用しません。
キプレス以外の代表的な抗ロイコトリエン薬として、プランルカストを成分とするオノンがあり、通常はキプレスと併用することはありません。また、抗ロイコトリエン薬のシングレアはキプレスと全く同じ成分のモンテルカストを含むため、絶対にキプレスと併用することはないと言えます。
これらの薬を自己判断で併用するのは避けましょう。

キプレスと抗生物質との飲み合わせ|メイアクト、フロモックス、クラリス、ジスロマック、クラビット、ワイドシリンなど

キプレスは抗生物質や抗菌剤との併用に関して、飲み合わせの悪い薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
具体的なその他の抗生物質・抗菌剤として、サワシリン(アモキシシリン)、オーグメンチン、メイアクト(セフジトレン)、フロモックス(セフカペン)、セフゾン(セフジニル)、クラリス(クラリスロマイシン)、ジスロマック(アジスロマイシン)、クラビット(レボフロキサシン)、オゼックス(トスフロキサシン)、ジェニナックなどがありますが、いずれもキプレスと併用できる薬剤です。

キプレスと抗インフルエンザ薬との飲み合わせ|タミフル、イナビル、リレンザなど

キプレスは飲み合わせの悪い抗インフルエンザ薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い抗インフルエンザ薬として、タミフル、リレンザ、イナビルがありますが、いずれの薬剤もキプレスと併用することが可能です。

キプレスと抗ヘルペス薬の飲み合わせ|バルトレックス、ファムビルなど

キプレスは飲み合わせの悪い抗ヘルペス薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い抗ヘルペス薬として、バルトレックス(バラシクロビル)、ファムビル(ファムシクロビル)などがありますが、いずれの薬剤もキプレスと併用することが可能です。

キプレスと気管支拡張貼り薬との飲み合わせ|ホクナリンテープなど

キプレスは気管支拡張の貼り薬であるホクナリンテープ(ツロブテロールテープ)とも飲み合わせは悪くなく、併用される薬の一つです。

キプレスと解熱鎮痛剤との飲み合わせ|ロキソニンやブルフェンなど

キプレスは飲み合わせの悪い解熱鎮痛薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い解熱薬として、ロキソニン(ロキソプロフェン)、カロナール(アセトアミノフェン)、ボルタレン(ジクロフェナク)、セレコックスなどがありますが、いずれの薬剤もよく併用され、キプレスとの併用は問題ありません。

キプレスと市販薬の飲み合わせ

キプレスと市販薬の飲み合わせについても、飲み合わせに特別に注意が必要なものはありません。
キプレスの成分は市販では販売されていないものであり、作用が重複する心配もなく、飲み合わせがに注意が必要なフェノバルビタールの成分も通常は市販では購入できないものとなります。
市販の風邪薬(ルル、パブロン、ベンザブロックなど)や解熱鎮痛剤(ロキソニンS、イブ、タイレノールなど)も基本的に飲み合わせは心配ありません。
ただし、キプレス自体は医師の処方が必要な薬であり、医師の診察を受ける際に、合わせて他の症状を診てもらった上で処方薬を出してもらうのが最も安全と考えられます。市販薬を使う際には極力短期間に止め、長期に使用するような場合は主治医の先生にも相談するようにしましょう。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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