ビラノアの特徴と効果、時間、眠気などの副作用|薬価やデザレックス、アレグラとの違いも

ビラノア錠20mgについて、発売日や特徴、海外での承認状況、花粉症や蕁麻疹などに対する効果、効果が出るまでの時間や持続する時間、眠気などの副作用、デザレックス、アレグラとの違いなどについて添付文書などから解説します。

ビラノアの特徴と効果|新たな眠くなりにくいアレルギー薬

ビラノアはビラスチンを成分として含む抗ヒスタミン薬の一つであり、花粉症などのアレルギー性鼻炎の他、蕁麻疹皮膚炎などの皮膚症状に対しても使用される薬です。

2016年9月28日に厚生労働省から承認された新薬であり、発売日は2016年11月18日です。

ビラノアの特徴として非鎮静性の抗ヒスタミン薬に分類され、眠気の副作用が出にくいという点が挙げられます。その他にも1日1回の服用で1日効果が持続する点、食後ではなく空腹時に使用する必要がある点などが特徴としてあります。また、ビラノアはほとんど代謝されず効果を発揮するため、代謝能力による効果の個人差が出にくいことも予想されます。

花粉症や蕁麻疹で薬を使用したいが絶対に眠くなりたくない、車などの運転を日常的にする必要がある、と言った場合、従来はアレグラやクラリチンと言った薬が選択されていましたが、今後はビラノアも選択肢の一つになります。

ビラノアは海外で100以上の国・地域で承認されている

ビラノアは日本での発売に先立ち、2016年3月時点で欧州29カ国を含む101の国・地域で承認されている薬です1)

ビラノアは新薬ではありますが、海外では数多くの国で既に使用されていることから、比較的安全性が確立された薬であると言えます。

1) ビラノア錠20mg インタビューフォーム

ビラノアの効果は鼻炎や蕁麻疹などのアレルギー症状

ビラノアの効能効果の詳細は以下の通りであり、花粉症シーズンや蕁麻疹などの皮膚症状が出た時に使われます。

アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

ビラノア錠20mg 添付文書

ビラノアの各種疾患に対する効果は、実際の患者さんに対する臨床試験において確認されています2)

アレルギー性鼻炎と蕁麻疹に関しては、プラセボ(偽薬)と比較して、症状を改善することが確認されており、アレルギー性鼻炎における鼻汁、くしゃみ発作、鼻閉(鼻づまり)、鼻内そう痒感(鼻のかゆみ)の症状や、蕁麻疹の発斑、かゆみの症状が減少したことが示されています。

また、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症に関しては、ビラノアの使用前と比較して、症状が改善されたことが確認されており、早期からかゆみの症状が減少し、52週まで持続したことが示されています。

ビラノアがこのような効果を示すのは、花粉症や蕁麻疹などのアレルギーを引き起こす原因物質であるヒスタミンの作用をブロックするためです。

花粉などのアレルギー原因物質が体内に取り込まれると、体の防御反応が働き体内で免疫反応が起こりますが、この反応が過剰になってしまっているのがアレルギーであり、この際にヒスタミンが過剰に放出されることが知られています。

ビラノアなどの抗ヒスタミン薬はこれらのヒスタミンの受容体(ヒスタミンが作用する部分)を阻害することによってヒスタミンの作用を抑制します。これによりアレルギー性の鼻炎などの症状が和らぎます。

2) ビラノア錠20mg 添付文書

ビラノアの効果時間|効果が出るまでの時間と持続する時間、半減期など

ビラノアの効果時間や半減期などの薬物動態データを確認していきます。

ビラノアは45分程度で効果が出始め、24時間持続

ビラノアは使用して45分後から効果が出始め、その効果は24時間持続することが確認されています3)。効果が出るまでの時間(効果発現時間)が45分、効果の持続する時間(効果持続時間)が24時間と言えます。

ビラノアは比較的効果が出るまでの時間も短く、持続性も優れている薬であり、非常に使いやすいと言えるでしょう。

3) Hashiguchi K, et al.: Allergol Int., doi:10.1016/j.alit.2016.06.009

ビラノアの半減期は約10時間

ビラノアの薬物動態のデータとして、最高血中濃度到達時間(tmax)が1時間、半減期(t1/2)が10.54時間という結果が得られています2)

2) ビラノア錠20mg 添付文書

ビラノアの使い方|1日1回1錠を空腹時に使用する薬

ビラノアは1日1回1錠を使用しますが、食後ではなく空腹時に使用するという点が使い方のポイントと言えます。

ビラノアの用法用量の詳細は以下の通りです。

通常、成人にはビラスチンとして1回20mgを1日1回空腹時に経口投与する。

ビラノア錠20mg 添付文書

ビラノアを空腹時に使用する理由は、食後に投与した場合、血中での薬の濃度が低くなる(≒効き目が弱くなる)ことが確認されている2)からです。薬の成分の最大血中濃度が約60%も低下するとされているため、食事の影響がかなり大きいと言えます。

ビラノアを使用するときは必ず空腹時に使用するように注意しましょう。

2) ビラノア錠20mg 添付文書

ビラノアの副作用|眠気はほとんどでない

ビラノアは副作用が少ない薬であり、特に抗ヒスタミン薬で問題となる眠気に関してはほとんどないとされています。

臨床試験において確認されたビラノアの副作用の頻度は2.4%であり、主な副作用は眠気が0.6%、口渇(口の渇き)と頭痛が0.3%という結果であり、副作用が非常に少ないことが伺えます。めまいや吐き気などの副作用も海外では認められているものの、日本の臨床試験では認められませんでした1)

眠気の副作用に関しては、海外にて検討した結果があり、健康成人(18例)を対象に、ドライビング試験により自動車運転能に及ぼす影響を確認しています。結果はビラノアを使用しても自動車運転能はプラセボ(偽薬)と差がなかったとされています2)

プラセボと差がないということは、何も薬を飲んでない場合と同程度ということであり、この結果はビラノアを飲んでも車の運転には何も影響がない(≒眠気がほぼ出ない)という解釈ができます。

以上のように、ビラノアは眠気もほとんど出ず、他の副作用も少ない、非常に安全な薬と考えられます。ただし、特に日本においてはビラノアを使った症例が少なく、今度、新たな副作用が報告される可能性もあるため、しばらくは注視する必要がありそうです。

2) ビラノア錠20mg 添付文書

ビラノアの薬価は1錠79.7円

ビラノアは2016年11月18日に薬価収載となり、その薬価は1錠あたり79.7円となっています。

同日に発売のデザレックスは1錠69.4円、抗ヒスタミン薬の定番であるアレグラは64.9円であることから、ビラノアの薬価はやや高く感じるかもしれませんが、ビラノアは1日1回の使用であるのに対し、アレグラは1日2回の使用が通常となるため、1日単位で考えるとビラノアの薬価は新薬にしてはそこまでの高額でないと言えます。

ビラノアとデザレックス、アレグラとの違い

ビラノアと同じ発売日のデザレックス、眠くならない抗ヒスタミン薬の定番といえるアレグラとの違いを確認していきます。

ビラノアとデザレックスの違いは効果の強さと使い方

ビラノアとデザレックスは同じ2016年11月28日に発売した抗ヒスタミン薬です。

その違いは効果の強さと使い方があり、効果の強さはビラノアの方が強いという報告があり、使い方はデザレックスの方が制限が少ないと言えます。

2016年に報告されたビラノアとデザレックスの効果の強さは比較した調査では、ビラノアの方が効果が強かったとされています4)。この調査では18歳から40歳の24人のボランティアに対して、ビラノアの成分、デザレックスの成分、ルパタジン、プラセボ(偽薬)を投与して、ヒスタミン注射の反応の抑制を比較してます。その結果はビラノアの成分が最も抑制しているという結果でした。

ただし、2009年に報告された別の調査では、ビラノアとデザレックスの効果は差がなかったという結果もあります5)。この調査では、季節性のアレルギー性鼻炎の患者に対して、ビラノアの成分、デザレックスの成分、プラセボ(偽薬)が投与され、その結果は、ビラノアとデザレックスとで効果に差がなかったというものでした。

なお、使い方という面ではビラノアには空腹時という制限があり、制限がないデザレックスと比較するとやや使いにくい印象を受けます。

実際の薬の効き目は個人差によるところも多く、自分の身体と生活リズムにあった方を処方してもらうようにしましょう。

4) Antonijoan R, et al.; Curr Med Res Opin; Oct 21:1-8, 2016
5) Bachert C, et al.; Allergy. Jan; 64(1):158-65, 2009

ビラノアとアレグラの違いは1日の使用回数

ビラノアとアレグラとでは薬の使い方(用法)に大きな違いがあります。

アレグラは1日2回使用する必要があるのに対し、ビラノアは1日1回の使用で1日中効果が持続するという点が大きな違いであり、飲み忘れの防止などの観点から考えると、1日1回で済むのはビラノアの大きなメリットと言えそうです。

効果の強さという点ではビラノアの臨床試験でアレグラの成分であるフェキソフェナジンと比較されており、両者には大きな違いはなく、同程度の効果が見込めることが確認されています2)

眠気の副作用の出やすさに関しては、ビラノアとアレグラいずれもほとんど出ないとされており、この点に関しても両者に大きな違いはないと考えられます。

その他の違いとして、ビラノアは処方薬のみであるの対し、アレグラは市販でも販売されているという違いもあり、薬を継続したいにもかかわらず処方薬がなくなってしまった時に、一時的に市販薬に切替えられるなどのメリットがアレグラにはあると言えます。

2) ビラノア錠20mg 添付文書

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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