アレジオン10と20の違いは?価格など市販薬と処方薬の違いも解説!

鼻水、鼻づまり、花粉症

アレジオンは花粉症などのアレルギーに対して頼りになる薬の一つです。医療用医薬品(処方薬)としても比較的よく使われている成分であり、市販薬はCMでもよく放送されているため、ご存知の方も多いかと思います。
今回はこのアレジオンについて、市販されているアレジオン10とアレジオン20の違いや、処方薬のアレジオンと市販薬のアレジオンとの違いについて、価格や効果などの面から確認していきたいと思います。

<目次>
市販のアレジオン10と20の違いは?
市販薬のアレジオンと処方薬のアレジオンとの違いは?
市販のアレジオン10、アレジオン20、処方薬のアレジオンの使い分けは?

市販のアレジオン10と20の違いは?

現在、市販薬のアレジオンはアレジオン10とアレジオン20が販売されています。この二つの違いはどのようなところなのでしょうか。

アレジオンの10と20は含まれる成分量が違う

市販のアレジオンの名称についている10と20の数値の意味ですが、これはアレジオンの成分であるエピナスチンという物質の成分量を表しています。
アレジオン10→エピナスチン塩酸塩を10mg含む
アレジオン20→エピナスチン塩酸塩を20mg含む
ですので、アレジオン10とアレジオン20との違いは、成分量の違いと言えます。

効き目の強さはアレジオン20?

では、アレジオン10とアレジオン20で効果、効き目の違いはあるのか、という点ですが、基本的にはアレジオン20の方が効果が強いことが予想されます。
また、アレジオンの処方薬は1日量が20mgで使われることが多いです。
ですので、処方薬と同等の効き目を得られるのはアレジオン20の方と言えるでしょう。
 
ただし、必ずしもアレジオン20の方が高い効果が得られるとは限らず、人によってはアレジオン10でもアレジオン20でもさほど効果が変わらない可能性も考えられます。
アレジオンを処方薬でも使用したことがなく、初めて市販で利用するような場合は、後述する価格の面や眠気など副作用の可能性の点からもアレジオン10から試した方がいいかもしれません。
 
なお、理論的には市販のアレジオン10を1回2錠使用すると、アレジオン20と同じ効果が得られると考えられますが、用法用量はアレジオン10とアレジオン20共にも1回1錠、1日1回とされていますので、アレジオン10を2錠使用することは避けましょう。

価格はアレジオン10の方がお得

続いてはアレジオン10とアレジオン20との価格の比較です。
それぞれのメーカーからの小売希望価格は以下のとおりです。

アレジオン10
6錠・・・1219円(税抜き)
12錠・・・1886円(税抜き)

エスエス製薬 http://www.ssp.co.jp/product/all/alesion/

アレジオン20
6錠・・・1380円(税抜き)
12錠・・・1980円(税抜き)

エスエス製薬 http://www.ssp.co.jp/product/all/alesion20/

当然といえば当然ですが、アレジオン10の方が価格は安くなっています。
アレジオン10で効果が得られる場合は、アレジオン10を使用する方がお得と言えるでしょう。
しかし、アレジオン20に関しても、成分量が2倍の割には、価格はさほどアレジオン10と変わりません。
価格の差があまり気にならなければ、自分の身体に合っている方を買うようにしましょう。

眠気はアレジオン10の方がでにくい?

続いて、花粉症などのアレルギー薬には付き物である眠気の副作用に関してです。
アレジオンはこれらの薬の中でも比較的眠くなりにくい薬と言われています。しかし、それでも人によっては眠気の副作用が出てしまいます。
眠気の出やすさに関しては、成分量の少ないアレジオン10の方が眠くなりにくいと考えられます。
 
眠気の副作用が怖い場合はアレジオン10を使用するか、もしくは他の眠気が出にくいアレグラなどを使用する方がいいかもしれませんね。
ただし、これも個人差による面が大きいと考えられ、アレジオン10でも20でも同じくらい眠くなる可能性もあれば、アレジオン20でも全く眠気を感じないということも大いにあるかと思います。
何れにしても初めて使用する場合には、眠気が出ないかを注意しながら使用するようにしましょう。

市販薬のアレジオンと処方薬のアレジオンとの違いは?

続いては市販薬のアレジオンと処方薬のアレジオンの違いについても確認していきましょう。

市販のアレジオンも医療のアレジオンも同じ成分であり、基本的には同じもの

市販薬のアレジオンも処方薬のアレジオンも成分はおなじエピナスチンであり、市販薬のアレジオン10と処方薬のアレジオン錠10と、市販薬のアレジオン20とアレジオン錠20がそれぞれ1錠中の成分量がおなじものとなります。
ですので、効果や効き目の点、また、眠気の出やすさという点では同じと言って差し支えないでしょう。

喘息や蕁麻疹で使えるのは処方薬のみ

ただし、市販薬と処方薬のアレジオンが全て同じかというとそうではありません。
それぞれの適応という面で見ると以下のとおりです。

・市販薬のアレジオンの効能効果
花粉、ハウスダスト(室内塵)などによる次のような鼻のアレルギー症状の緩和:鼻みず、鼻づまり、くしゃみ

アレジオン20 添付文書

・処方薬のアレジオンの効能効果
気管支喘息
アレルギー性鼻炎
蕁麻疹、湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症、痒疹、そう痒を伴う尋常性乾癬

アレジオン錠20 添付文書

上記の通り、市販薬は鼻のアレルギー症状のみに使用できるのに対し、処方薬は気管支喘息や蕁麻疹などにも使用することができます。
これは処方薬の場合は、処方医の先生の適切な診断のもとに使用されるためと考えられ、喘息や蕁麻疹に対しては患者さん自己判断で市販薬で対処はできない(しないほうが安全)と考えられることができます。
アレジオンといえども使用法を誤ると重大な事故につながりかねないため、これらの適応に関してはしっかり守り、市販のアレジオンはあくまで花粉症など、鼻のアレルギー症状に対して使用するようにしましょう。

価格は長期になればなるほど処方薬の方がお得

続いて価格に関してですが、期間が長ければ長いほど処方薬の方がお得となります。
具体的な計算で見ていきましょう。
・アレジオンを6日使用する場合
市販のアレジオン20は、メーカー希望小売価格で6錠(6日分)で1490円です。
処方薬のアレジオンは6日分で
薬の費用が1日130円×6日=780円 3割負担で約230円
クリニックの諸費用、薬局の諸費用が合計 1300円と仮定
230円 + 1300円 = 1530円  です。
処方薬は受診するクリニックや薬局によっても異なりますが、市販薬はメーカー希望小売価格よりも大抵安く手に入ることもあり、処方薬の方が高くなる可能性が高いと言えます。
・アレジオンを30日使用する場合
アレジオン20の12錠(12日分)のメーカー希望小売価格が2138円なので30日分の価格は
2138円(12錠)× 2 + 1490円(6錠) = 5766 円 となります。
処方薬のアレジオン30日分は
1日130円×30日=3900円 3割負担で約1170円
クリニックの諸費用、薬局の諸費用が合計 1500円と仮定
1170円 + 1500円 = 2670円  です。
こちらも処方薬は受診するクリニックや薬局によっても異なり、市販薬はメーカー希望小売価格なので上記よりは安くなりますが、30日分となるとほぼ間違いなく処方薬の方が安くなります。
上記はあくまで一例ですが、市販薬は長く使えば使うほどお金がかかる傾向があり、長期にアレジオンを使用する場合はクリニックや病院で処方してもらう方が経済的と言えます。

市販のアレジオン10、アレジオン20、処方薬のアレジオンの使い分けは?

最後に市販のアレジオン10、アレジオン20、処方薬のアレジオンの使い分けをおさらいしておきましょう。

鼻の症状などを一時的に凌ぎたい場合は市販薬

花粉症などの鼻炎症状に対して、一時的に凌ぎたい、クリニックや病院になかなか行けないという場合は、市販のアレジオンは通販やドラッグストア・薬局で買えることができます。
このような状況の人には市販のアレジオンは非常にありがたい存在ですね。

以前に処方薬のアレジオンを使用してた場合はアレジオン20

市販のアレジオン10、アレジオン20の使い分けは、以前に処方薬のアレジオンを使用した経験があるような場合は、アレジオン20を使用するのがおすすめです。
処方薬の場合は多くの場合はアレジオン20と同じ1日量を使用していることが多く、アレジオン20なら処方薬と同じ効果が見込めるためです。
また、アレジオン10で効果があまり感じられなかった場合もアレジオン20を試してみてもいいでしょう。

初めてアレジオンを使う場合はアレジオン10

処方薬のアレジオンを使ったことがなく、市販のアレジオンも初めて使う場合は、まずはアレジオン10の方から試してみるのが経済的にもいいかもしれません。
アレジオン10で効果が感じられる場合は、わざわざ価格の高いアレジオン20に変える必要はないでしょう。

鼻の症状でも長期的な治療が必要な場合は処方薬がお得で安全

市販薬のアレジオン10、アレジオン20は通販やドラッグストア、薬局で手軽の買えることができる点がメリットですが、花粉症などで長期的な薬の使用が見込まれる場合は、クリニックで医師の診断のもと処方薬をもらう方が安全であり、金銭面でもお得と言えます。
多少手間かもしれませんが、薬を使用する期間を考え、クリニックなどを活用することを検討しましょう。

気管支喘息や蕁麻疹で使用する場合は処方薬のみ

喘息や蕁麻疹で使用する場合は、市販薬のアレジオン10、アレジオン20は使用できません。
以前に処方薬のアレジオンを使用していたとしても、医師の診断をもとに適切な薬を処方してもらうようにしましょう。

おわりに

今回は花粉症などの鼻炎症状で使われるアレジオンについて、アレジオン10と20の違い、処方薬アレジオンと市販薬との比較をしてきました。
アレジオン10、アレジオン20、処方薬のアレジオンは成分はすべて同じですが、それぞれの使い分けについては今回の記事を参考に自分にもっとも合うものを選択していただければと思います。
 
薬を使用する際には必ず添付文書を確認し、決められた用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました