クラビットの効果や副作用|ロキソニンとの飲み合わせや、風邪や膀胱炎、授乳中の使用など

クラビットの咽頭炎や肺炎、膀胱炎に対する効果や風邪への使用、頭痛、めまい、発疹などへの使用、ロキソニンなどとの飲み合わせ、授乳への影響などについて添付文書などから解説していきます。

クラビットの効果|膀胱炎や風邪への効果は

クラビットは成分としてレボフロキサシンを含み、細菌の感染症に対して効果を発揮する抗菌剤に分類される薬です。

クラビットの作用機序

クラビットは細菌のDNA合成を阻害することによって細菌を死滅させます。

クラビットは抗菌剤の中でもニューキノロン系と言われる薬のグループに属し、その作用機序は細菌のDNA複製に関するⅡ型トポイソメラーゼであるDNAジャイレースとトポイソメラーゼⅣを阻害することによる殺菌作用です。

このような作用を有することで細菌の中でも通気性および嫌気性のグラム陽性菌からグラム陰性菌まで非常に広範囲な細菌に対する効果を持っています。

クラビットの適応菌種は以下の通りです。

本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、モラクセラ(ブランハメラ)・カタラーリス、炭疽菌、結核菌、大腸菌、赤痢菌、サルモネラ属、チフス菌、パラチフス菌、シトロバクター属、クレブシエラ属、エンテロバクター属、セラチア属、プロテウス属、モルガネラ・モルガニー、プロビデンシア属、ペスト菌、コレラ菌、インフルエンザ菌、緑膿菌、アシネトバクター属、レジオネラ属、ブルセラ属、野兎病菌、カンピロバクター属、ペプトストレプトコッカス属、アクネ菌、Q熱リケッチア(コクシエラ・ブルネティ)、トラコーマクラミジア(クラミジア・トラコマティス)、肺炎クラミジア(クラミジア・ニューモニエ)、肺炎マイコプラズマ(マイコプラズマ・ニューモニエ)

クラビット錠250mg/
クラビット錠500mg/
クラビット細粒10% 添付文書

クラビットは咽頭炎や肺炎、膀胱炎などに効果

クラビットは咽頭炎気管支炎肺炎の他、膀胱炎中耳炎など幅広い感染症に対して効果がある薬です。

クラビットも含まれるニューキノロン系の抗菌薬の特徴のひとつに幅広い細菌に対して効果があることが知られています。従って適応疾患についても数多くあり、様々な場面で用いられている薬の一つです。

クラビットの効能効果(適応疾患)の詳細は以下の通りです。

表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、ざ瘡(化膿性炎症を伴うもの)、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、乳腺炎、肛門周囲膿瘍、咽頭・喉頭炎、扁桃炎(扁桃周囲炎、扁桃周囲膿瘍を含む)、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、尿道炎、子宮頸管炎、胆嚢炎、胆管炎、感染性腸炎、腸チフス、パラチフス、コレラ、バルトリン腺炎、子宮内感染、子宮付属器炎、涙嚢炎、麦粒腫、瞼板腺炎、外耳炎、中耳炎、副鼻腔炎、化膿性唾液腺炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、炭疽、ブルセラ症、ペスト、野兎病、肺結核及びその他の結核症、Q熱

クラビット錠250mg/
クラビット錠500mg/
クラビット細粒10% 添付文書

よく使われる疾患として肺炎が挙げらえれますが、肺炎の原因となる細菌は主に肺炎球菌、インフルエンザ菌、モラクセラ・カタラーリスなどとされており、クラビットはこれらの細菌いずれにも効果があるとされています。肺炎に対する効果を確認した調査では93.1%の有効率1)が確認されており、非常に高い治療効果が期待できます。

また、膀胱炎もクラビットがよく使用される疾患一つですが、膀胱炎の原因菌として最も多いのが大腸菌です。前述のとおりクラビットは適応菌種として大腸菌も含まれており、また、膀胱炎への効果を確認した調査では86.5%の有効率1)という結果が確認されており、こちらも非常に高い効果が期待きます。

1) クラビット錠250mg/クラビット錠500mg/クラビット細粒10% 添付文書

クラビットを風邪に使う理由は

クラビットを風邪に使用する理由は①細菌による疾患を疑う場合②ウイルス感染の悪化による細菌の二次感染の対処、の2点が主に考えられます。

まず前提として、風邪はほとんどのケースでウイルスが原因とされています。

クラビットは抗菌剤のため効果があるのは細菌であり、ウイルス自体には全く効果がありません。ではなぜ風邪にクラビットが処方されるのかの理由として上記2点が挙げられます。

①は風邪のような症状がでる疾患でも細菌が原因となるケースがたまにあります。レンサ球菌属の細菌は溶連菌とも呼ばれしばしば咽頭炎などを起こし風邪のような症状がでます。肺炎球菌やインフルエンザ菌も完全初期では風邪のような症状を引き起こします。マイコプラズに感染した時も風邪との見分けがつきにくいケースがあったり、このような細菌の感染が疑われる場合には抗菌剤、抗生物質が効果的と考えられます。

②はウイルス感染の風邪と判断しても悪化により細菌の二次感染が懸念される場合です。風邪による炎症などが原因で二次的に細菌にも感染してしまうケースがあり、これらの可能性が高い場合に予め抗菌剤、抗生剤が投与されることがあります。ただし、こちらは現在は医師が処方を控えるケースも多くなっているようです。

ひと昔前は、風邪を引いたらすぐに抗菌剤、抗生物質を処方する医師が多かったという時代がありましたが、近年は本当に必要な時だけ抗菌剤、抗生物質を処方するケースが一般的となっています。

ひと昔前の時代を経験されている方は、風邪の症状がひどいのに抗菌剤、抗生物質が処方してくれなかった、と思うことがあるかもしれませんが、それは特に不自然ではないということを理解いただければと思います。逆に、風邪の症状でクラビットなどが処方された場合は、医師が細菌感染や風邪の悪化を懸念して処方されたと考えられるため、指示された日数を飲みきるようにしましょう。

クラビットの副作用|頭痛、めまい、発疹など

クラビットの主な副作用は吐き気めまい頭痛発疹下痢などが挙げられます。

ただし、これらの副作用に関しても頻度としては0.1〜0.5%程度とされており1)、特別に注意する必要はないと言えます。

また、頻度は非常に稀と言えるものの、クラビットには注意するべき重大な副作用もあります。

副作用には薬の濃度に依存するものと、濃度に非依存的なものがあると考えられており、ショックやアナフィラキシーと言われる紅斑、悪寒、呼吸困難などが同時に現れる副作用は濃度に依存せず免疫が関連していると考えられています。一方、クラビットの重大な副作用には痙攣や低血糖などもこれらは薬の濃度に依存して出る副作用と考えられます。

これらの重大な副作用を防ぐには、自分のアレルギーや薬の副作用歴、現在の病歴、腎機能や肝機能の状態を医師に伝えておくことで防げるケースもあります。また、特に初回に薬をしよする時には、身体に異常がないか十分に注意するのも有効な手段といえるでしょう。

1) クラビット錠250mg/クラビット錠500mg/クラビット細粒10% 添付文書

クラビットの飲み合わせ|ロキソニンなどとの併用

クラビットと、解熱鎮痛剤の代表的なロキソニンについて、この二つの飲み合わせ(併用)について確認していきたいと思います。市販薬のロキソニンSに関しても同様のことが言えますので、併せて参考にしてください。

クラビットとロキソニンの飲み合わせは注意が必要(併用注意)

製薬会社が作成しているクラビットの説明文書(添付文書)によると、クラビットとロキソニンの飲み合わせは併用注意という注意喚起がされています。

この注意喚起は、一緒に使用することができないわけではないものの、使うときは注意が必要という扱いになります。

実際には、風邪が少し悪化し、抗菌剤を使うような場合に一緒に解熱鎮痛剤のロキソニンも、というケースも中にはあるかと思います。

医師の適切な診断上、両薬剤が処方されている場合は使用しても問題無いと言えますが、自宅にロキソニンの残りがあったから自己判断で使用する、というのは避けたほうが無難です。

ロキソニンの注意が必要(併用注意)の理由は痙攣が起きる恐れ

クラビットとロキソニンの飲み合わせがあまり良くない(併用注意)とされている理由は、二つの薬が作用し合うこと(相互作用)によって、痙攣が起きる可能性があるからとされています。

痙攣が起きる理由は、中枢神経においてGABAという物質を受け取る所の機能に影響を及ぼすためと考えられています。

ただし、その頻度は1%にも満たないようなものであり、極端に心配する必要はありません。

医師の適切な診察の元に処方された場合はあまり心配せず使用しましょう。

市販のロキソニンSも同じ成分なので同様の注意が必要

市販のロキソニンSに関しても同じ注意が必要と言えます。

市販のロキソニンSは処方薬のロキソニンと全く同じ成分であるため、万が一クラビットと併用した場合は、基本的には同じ作用が起きると言えるでしょう。

ただし、市販のロキソニンSに関しては、そもそも説明文書(添付文書)に以下の注意書きがあります。

相談すること
1.次の人は服用前に医師,歯科医師又は薬剤師に相談して下さい。
(1)医師又は歯科医師の治療を受けている人

ロキソニンS添付文書

処方薬のクラビットを使用中の場合は「医師の治療を受けている人」に該当するため、クラビット使用中にロキソニンSを使用したいと思う場合は医師や薬剤師に相談するようにし、自己判断でロキソニンSを使用するのは避けるようにしましょう。

クラビット使用中に他に注意が必要な薬は?

クラビットで他にも同様の飲み合わせの注意が必要なもの(痙攣を起こす可能性があるもの)は「フェニル酢酸系の非ステロイド消炎鎮痛薬」と「プロピオン酸系の非ステロイド消炎鎮痛薬」です。

代表的な薬剤は以下のとおりです。

フェニル酢酸系の非ステロイド消炎鎮痛薬
ボルタレン(成分名:ジクロフェナク)など

プロピオン酸系の非ステロイド消炎鎮痛薬
ブルフェン(成分名:イブプロフェン)など
※ロキソニンはここに該当

特にイブプロフェンに関しては市販薬でもイブ系の薬や、多くの風邪薬に含まれているのでご注意ください。

クラビットの授乳中の使用

クラビットは授乳中の使用はあまり推奨されていません

その理由はクラビットの成分が母乳中に移行することが確認されており、母乳を飲んだ乳児への影響が懸念されるからです。クラビットを含むニューキノロン系の薬はあまり小児使用することはなく、クラビットも小児に対しては適応がありません。

授乳中はあまりクラビットなどのニューキノロン系の薬を使わず、サワシリンやフロモックス、メイアクトなどのペニシリン系やセフェム系の抗生物質を使用するような措置をとったり、クラビットを使用する場合はその期間は授乳を一時的にさけるなどの対処が望ましいと言えます。

授乳中の婦人には本剤投与中は授乳を避けさせること。
[オフロキサシンでヒト母乳中へ移行することが報告されている。]

クラビット錠250mg/
クラビット錠500mg/
クラビット細粒10% 添付文書

一方、実際には大きな影響はないという見解もあり、国立成育医療研究センターのウェブサイト「妊娠と薬情報センター:授乳中の薬の影響」では、クラビットは「安全に使用できると思われる薬」に分類されており1)、影響は限定的という見解です。

最終的な判断は処方医の先生に委ねられますので、授乳中であることを相談し、クラビットを使用するか判断を仰ぎましょう。

1) 国立成育医療研究センター ホームページ
https://www.ncchd.go.jp/kusuri/lactation/druglist.html

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

スポンサーリンク

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)