アダラートの効果や副作用|CRとLの違いや一般名、ジェネリックについても

アダラートの特徴、効果、使い方、副作用、飲み合わせ、授乳中の使用、妊娠中の使用、薬価、ジェネリック、市販での購入などについて添付文書等から解説していきます。

アダラートの特徴

アダラートはニフェジピンを成分として含み、カルシウムチャネル拮抗薬に分類される高血圧、狭心症に対して効果がある薬です1)2)

アダラートの特徴として剤型によって効果時間が異なり、疾患の状態に応じて最適な規格・剤型を選択することができます。アダラートの中で最も効果時間が長いアダラートCRは安定したニフェジピンの溶出を示す有核二層錠であり、なだらかな血中濃度を維持して、1日1回の使用でも十分な効果を発揮します3)。アダラートLは1日2回経口投与にて 24 時間有効血中濃度が持続します4)

アダラートには通常のアダラートカプセル、作用時間が少し長くなったアダラートL、最も作用時間が長いアダラートCRの種類があり、アダラートカプセルにはアダラートカプセル5mg、アダラートカプセル10mg、アダラートLにはアダアラートL錠10mg、アダラートL錠20mg、アダラートCRにはアダラートCR錠10mg、アダラートCR錠20mg、アダラートCR錠40mgの種類があります。

今回は主にアダラートCRとアダラートLについて確認していきます。

1) アダラートCR錠10mg/ アダラートCR錠20mg/ アダラートCR錠40mg 添付文書
2) アダラートL錠10mg/ アダラートL錠20mg 添付文書
3) アダラートCR錠10mg/ アダラートCR錠20mg/ アダラートCR錠40mg インタビューフォーム
4) アダラートL錠10mg/ アダラートL錠20mg インタビューフォーム

アダラートCRとアダラートLの違いは

アダラートCRとアダラートLの違いはその効果時間です。

アダラートCRはより長く効果が持続する構造となっており、1日1回で使用されるケースが多い薬です。一方アダラートLは通常のアダラートよりも長く効くものの、アダラートCRほどではなく、1日2回使用するのが一般的な使い方となります。

アダラートの一般名

アダラートの一般名はニフェジピンとなりますが、アダラートCRとアダラートLの一般名はともにニフェジピン徐放錠となります。処方箋の一般名処方などで区別する必要があるケースでは、アダラートCRがニフェジピン徐放錠(24時間持続)、アダラートLがニフェジピン徐放錠(12時間持続)5)と記載されるケースが一般的です。

5) 厚生労働省 一般名処方マスタ

アダラートの効果

アダラートは高血圧、狭心症に対して効果がある薬です。

アダラートCRとアダラートLの効能効果の詳細は以下の通りです。

●高血圧症,腎実質性高血圧症,腎血管性高血圧症
●狭心症,異型狭心症

アダラートCR錠10mg/アダラートCR錠20mg/
アダラートCR錠40mg 添付文書

●本態性高血圧症,腎性高血圧症
●狭心症

アダラートL錠10mg/ アダラートL錠20mg 添付文書

アダラートの作用機序

アダラートの主な作用機序は細胞膜のカルシウムチャネル拮抗作用によるものです。

カルシウムは血管の収縮に重要な役割を担っており、カルシウムが細胞内に流入することで血管は収縮し血圧は上昇しますが、アダラートはこのカルシウムの受容体を阻害することによって、細胞内のカルシウム流入を阻害することにより血圧の上昇を抑制します。

アダラートの効果時間と半減期

アダラートの効果時間として、アダラートCRの効果持続時間は24時間3)、アダラートLの効果発現時間は0.5〜1時間、効果持続時間は約12時間とされています4)

なお、薬物動態における半減期に関しては、アダラートCRは高齢者での20mgの使用において算出されており、11.7±2.0時間とされています3)。アダラートLの半減期は高齢者では6.7±2.2時間とされており、その作用時間の違いが読み取れます。アダラートLの健康成人男子の半減期は10mgで3.51±0.60時間、20mgで3.72±0.39時間とされています4)

3) アダラートCR錠10mg/ アダラートCR錠20mg/ アダラートCR錠40mg インタビューフォーム
4) アダラートL錠10mg/ アダラートL錠20mg インタビューフォーム

アダラートの臨床成績

アダラートはそれぞれの剤型において実際の患者さんに対する効果が臨床試験で確認されています。

アダラートCRの本態性高血圧症に対する有効率は89.8%、腎実質性高血圧症に対する有効率は73.0%、腎血管性高血圧症に対する有効率は77.8%であったとされています。狭心症に対する有効率は73.4%、異型狭心症に対する有効率は88.2%であったとされています1)

アダラートLの本態性高血圧症に対する有効率は87.4%,腎性高血圧に対する有効率は85.1%とされています2)

1) アダラートCR錠10mg/ アダラートCR錠20mg/ アダラートCR錠40mg 添付文書
2) アダラートL錠10mg/ アダラートL錠20mg 添付文書

アダラートの使い方

アダラートはその剤型によって使い方が異なります。アダラートCRは通常は1日1回1錠、アダラートLは通常は1日2回、1回1錠を使用します。

アダラートCRとアダラートLの用法用量の詳細は以下の通りです。

●高血圧症
通常,成人にはニフェジピンとして20~40mgを1日1回経口投与する.ただし,1日10~20mgより投与を開始し,必要に応じ漸次増量する.なお,1日40mgで効果不十分な場合には,1回40mg1日2回まで増量できる.
●腎実質性高血圧症,腎血管性高血圧症
通常,成人にはニフェジピンとして20~40mgを1日1回経口投与する.ただし,1日10~20mgより投与を開始し,必要に応じ漸次増量する.
●狭心症,異型狭心症
通常,成人にはニフェジピンとして40mgを1日1回経口投与する.なお,症状に応じ適宜増減するが,最高用量は1日1回60mgとする.

アダラートCR錠10mg/アダラートCR錠20mg/
アダラートCR錠40mg 添付文書

●本態性高血圧症,腎性高血圧症:ニフェジピンとして,通常成人1回10~20mgを1日2回経口投与する.症状に応じ適宜増減する.
●狭心症:ニフェジピンとして,通常成人1回20mgを1日2回経口投与する.症状に応じ適宜増減する

アダラートL錠10mg/ アダラートL錠20mg 添付文書

アダラートの副作用

アダラートの副作用は剤型ごとに頻度が確認されています。

アダラートCRでは臨床試験および市販後の使用成績調査では11.1%に副作用が認められ,主な副作用は頭痛・頭重感(2.8%),顔面潮紅・顔のほてり(2.3%),動悸(1.3%)等であったとされています1)

アダラートLでは臨床試験および市販後の使用成績調査では5.12%に副作用が認められ、主な副作用は顔面潮紅(1.20%),めまい(0.70%),頭痛(0.66%)等であったとされています2)

また、頻度は0.1%未満と低いものの、歯肉肥厚という特徴的な副作用も報告されています。また、この副作用はシクロスポリン製剤と併用するとより現れやすくなるとされています。

1) アダラートCR錠10mg/ アダラートCR錠20mg/ アダラートCR錠40mg 添付文書
2) アダラートL錠10mg/ アダラートL錠20mg 添付文書

アダラートの飲み合わせ

アダラートには併用が禁止でないものの、飲み合わせに注意が必要なものがいくつかあります1),2)

アダラートとの飲み合わせに注意が必要な薬(併用注意薬)は以下の通りです。

成分名等 代表的な薬剤
他の降圧剤
β遮断剤 テノーミン
ジゴキシン
シメチジン タガメット
ジルチアゼム ヘルベッサー
トリアゾール系抗真菌剤 ジフルカン
リファンピシン
フェニトイン
カルバマゼピン
テグレトール、ヒダントール
タクロリムス プログラフ
シクロスポリン
HIVプロテアーゼ阻害剤
キヌプリスチン・ダルホプリスチン
硫酸マグネシウム水和物(注射剤)
グレープフルーツジュース

上記の併用注意のうち、グレープフルーツジュースに関しては、グレープフルーツに含まれる成分がアダラートの代謝を阻害し、降圧作用が増強することによって血圧が下がりすぎるリスクがあります。基本的にはアダラートを使用している間はグレープフルーツの摂取は避けるようにしましょう。

なお、グレープフルーツ(ジュース)以外にも、スウィーティー、ザボン(ブンタン、バンペイユなど)、ダイダイに関しても同様の注意が必要と考えられています。

1) アダラートCR錠10mg/ アダラートCR錠20mg/ アダラートCR錠40mg 添付文書
2) アダラートL錠10mg/ アダラートL錠20mg 添付文書

アダラートの授乳中の使用

アダラートは授乳中に使用する場合は基本的に授乳を中止するよう注意喚起されています。

授乳中の婦人に投与することを避け,やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること.[母乳中へ移行することが報告されている.]

アダラートCR錠10mg/アダラートCR錠20mg/
アダラートCR錠40mg 添付文書

上記の注意喚起がされている理由として、乳汁中に移行することが報告されており、動物実験においても乳汁への移行性が確認されているためです3)

専門家による見解の例として、愛知県薬剤師会が作成している「妊娠・授乳と薬」対応基本手引きでは、母乳中への移行は少なく 、使用可能と考えられるという内容です6)。大分県「母乳と薬剤」研究会が作成している母乳とくすりハンドブックでも、乳汁中への移行は少く乳児の副作用は報告されていないため 、「多くの授乳婦で研究した結果、安全性が示された薬剤 / 母乳への移行がないか少量と考えられ乳児に有害作用を及ぼさない」という見解です7)

母乳中への移行は少なく 、使用可能と考えられる。

「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)

乳汁中への移行は少ない。乳児の副作用は報告されていない 。

母乳とくすりハンドブック

実際に授乳中にアダラートを使用するかは、処方医の先生の判断となります。アダラートに限らず、クリニックや病院で薬を処方してもらう場合は授乳中である旨を必ず伝えるようにし、自己判断で使用するようなことは避けましょう。

3) アダラートCR錠10mg/ アダラートCR錠20mg/ アダラートCR錠40mg インタビューフォーム
6) 愛知県薬剤師会 「妊娠・授乳と薬」対応基本手引き(改訂 2 版)(2012)
7) 大分県「母乳と薬剤」研究会 母乳とくすりハンドブック(2010)

アダラートの妊娠中の使用

アダラートは妊娠20週未満、もしくは妊娠している可能性がある場合には禁忌とされており、使用することができません。妊娠20週以降では療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用可能とされており、実際に使用するかは処方医の先生の判断となります。

1.妊婦(妊娠20週未満)又は妊娠している可能性のある婦人には投与しないこと.[動物実験において,催奇形性及び胎児毒性が報告されている.]

2.妊娠20週以降の妊婦に投与する場合には,治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること.[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない.]
投与に際しては,最新の関連ガイドライン等を参照しつつ,急激かつ過度の血圧低下とならないよう,長時間作用型製剤の使用を基本とし,剤形毎の特徴を十分理解した上で投与すること.また,母体や胎児及び新生児の状態を十分に観察し,過度の血圧低下や胎児胎盤循環の低下等の異常が認められた場合には適切な処置を行うこと.[妊婦への投与例において,過度の血圧低下等が報告されている.]

3.硫酸マグネシウム水和物の注射剤を併用する場合には,血圧等を注意深くモニタリングすること.[併用により,過度の血圧低下や神経筋伝達遮断の増強があらわれることがある.]

アダラートCR錠10mg/アダラートCR錠20mg/
アダラートCR錠40mg 添付文書

上記のような注意喚起がされている理由として、アダラートは動物実験において胎盤を通過し、生殖発生毒性試験ではラット及びマウスの器官形成期における実験で、胎仔の奇形・死亡及び発育遅延などの変化が認められている点が挙げられます3)

妊娠20週未満や妊娠している可能性ある場合には必ず処方医に伝えましょう。妊娠20週以降でも実際に使用するかは処方医の先生の判断となります。アダラートに限らず、クリニックや病院で薬を処方してもらう場合は妊娠中である旨を必ず伝えるようにし、自己判断で使用するようなことは避けましょう。

3) アダラートCR錠10mg/ アダラートCR錠20mg/ アダラートCR錠40mg インタビューフォーム

アダラートの薬価、ジェネリック

アダラートCRとアダラートLの2016年4月改定(2018年3月まで)の薬価は、アダラートCR錠10mgで1錠あたり17.3円、アダラートCR錠20mgで29.7円、アダラートCR錠40mgで55.8円、アダラートL錠10mgで16.4円、アダラートL錠20mgで27.8円となっています。

なお、アダラートCR、アダラートLにはジェネリック医薬品が販売されており、アダラートCRのジェネリックはニフェジピンCRやニフェランタンCR、アダラートLのジェネリックはニフェジピンLやヘルラートLの名称で販売されています。アダラートCRのジェネリック医薬品の薬価は10mgで7.5〜8.7円、20mgで13.5円、40mgで24.7〜28.6円となっています。アダラートLのジェネリック医薬品は10mgで5.6円、20mgで5.8〜9.7円となっておりアダラートよりも経済的と言えます。

アダラートの市販での購入

アダラートの成分を含む薬は市販では購入することができません。また、アダラートと比較的成分が近いものや、代替となるような薬も市販では買うことはできません。

アダラートを含めた降圧薬は基本的に医師の適切な診察を受けた上で処方される薬であるため、必ずクリニックや病院で処方してもらうようにしましょう。

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

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