タミフルの効果や飲み合わせ、副作用など|いつから効くかやリレンザとの比較も

タミフルの効果や効果がいつからいつまで効くかの効果時間、下痢や異常行動などの副作用、アルコールや他の薬の飲み合わせ、リレンザやイナビルとの違いや併用、薬価などについて添付文書などから解説します。

タミフルの効果と効果時間

タミフル(一般名:オセルタミビル)はインフルエンザの治療や予防に効果がある薬です。カプセル剤(タミフルカプセル75)の他に、粉薬であるドライシロップ(タミフルドライシロップ3%)の剤型があり、小児にも使用されるインフルエンザ治療薬です。

タミフルの効能効果の詳細は以下の通りです。

A型又はB型インフルエンザウイルス感染症及びその予防

タミフル 添付文書

タミフルの作用機序はインフルエンザウイルスのノイラミニダーゼ阻害によるものです。

インフルエンザウイルスは人に感染すると人の細胞内に侵入し、ウイルスを複製したのちに細胞外へ遊離するという過程を経て増殖しますが、細胞外に遊離する過程においてインフルエンザウイルスのノイラミニダーゼというタンパクが重要な役割を果たします。タミフルなどのノイラミニダーゼ阻害薬はこのノイラミニダーゼの機能を阻害することによって、細胞外にウイルスが遊離されるのを阻害し、インフルエンザに効果を示します。このような作用機序であるため、タミフルはウイルスが増殖しきってしまった後では効果が乏しく、インフルエンザの症状が発現してから2日(48時間)以内に投与する必要があるとされています。

タミフルはいつから効くか(効果時間)

タミフルは臨床試験において使用してから33.1時間で平熱(36.9℃以下)に回復するというデータが得られています。ここから考えるに、タミフルは使用して翌日くらいには効果が現れると考えられます。

一方、プラセボ(偽薬)を使用している患者では60.5時間とされており、タミフルを使用することで平熱に回復するまでの時間が半分近くになる可能性が確認されています1)

1) タミフルカプセル75 インタビューフォーム

タミフルの副作用と異常行動

タミフルの主な副作用は下痢、悪心(吐き気)、腹痛、発疹、頭痛などです。ただし、これらの副作用の頻度も決して高くなく、発売後に行われたタミフルの調査結果では、最も頻度が高い下痢でも0.5%という結果であり、全体の副作用が出る頻度も2.1%という結果でした1)。これらの結果からタミフルは決して副作用が多い薬とは言えず、比較的安全に使用できる部類の薬と考えられます。

その他、眠気(傾眠)などの副作用も報告されているため、注意しましょう。

また、タミフルの副作用と聞いて思い浮かべるものの一つに異常行動があるかと思いますが、この異常行動に関しては厚生労働科学研究費委託事業によって毎年調査されています。

平成27年度は11月6日に異常行動の調査結果が厚生労働省のホームページに掲載されており、その結論は「抗インフルエンザウイルス薬の種類、使用の有無と異常行動については、特定の関係に限られるものではないと考えられた」とされており、例年通り、タミフルと異常行動に明確な関連はないという結果になっています2)

実際に2014/2015シーズンにインフルエンザに感染し、タミフルを使用した患者のうち、異常行動の報告件数は8件とされており、推定処方患者数が288万人3)とされている中での非常に限られた件数となっています。また、異常行動と聞くとタミフルばかりに目がいきますが、実際には2014/2015シーズンでは同じ抗インフルエンザ薬のイナビルが10件の報告があり、件数としてはタミフルより多くなっています。また、もう一つのインフルエンザ飲み薬であるリレンザでも2件報告があり、異常行動はタミフルに限定したものではないことが窺えます。

タミフルと異常行動については、これらの結果から、注意は必要と言えるものの、過剰に心配する必要はないと言えるでしょう。

1) タミフルカプセル75 添付文書
2) 厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/shingi-yakuji.html?tid=127869)
3) 厚生労働省ホームページ(http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-11121000-Iyakushokuhinkyoku-Soumuka/0000103566.pdf)

タミフルの飲み合わせ

タミフルは飲み合わせが悪いために注意喚起されている薬はありません。基本的にはどの薬とも併用できると考えられます。

タミフルと同じタイミングで比較的よく処方されるものとして、解熱剤のカロナールなどがありますが、これらも飲み合わせは特に問題ありません。指示された通りに服用するようにしましょう。

また、アルコールとの飲み合わせに関しても、タミフルは特に注意喚起はされていません。

しかし、一般的な問題として薬を使用しているときにアルコールを摂取することは推奨されておらず、副作用などが出やすくなる可能性も否定できません。薬とアルコール類は、その成分の吸収や代謝が影響しあったりする可能性があり、その影響により薬によっては悪影響がでることがあります。

そもそもインフルエンザにかかったときに飲酒すること自体があまり望ましいと言えないため、タミフルを服用している期間程度は極力アルコールを控えるようにしましょう。

タミフルの薬価とリレンザ、イナビルの薬価

タミフルにはタミフルカプセル75とタミフルドライシロップ3%があり、タミフルカプセル75の薬価は1錠あたり283.0円、タミフルドライシロップ3%は1gあたり244.0円となっています。

また、同じインフルエンザ薬のリレンザの薬価は1ブリスターあたり152.9円、イナビルの薬価は1キットあたり2139.9となっています。

タミフルカプセルの成人インフルエンザ治療1回の薬価は、1回1カプセル1日2回を5日間使用するため、283.0 × 2 × 5 = 2830 円となります。(実際の薬価の計算方法は厳密にはことなるため、多少前後する可能性があります。)

1単位あたりの薬価ですとリレンザが最も安価に感じますが、リレンザは1回で2ブリスターを1日2回使用し、かつ5日間使用するため、実際にはタミフルよりも薬代がかかる計算となります。

また、イナビルは1単位あたりの薬価が非常に高くなりますが、インフルエンザ1回の治療で2吸入のみとなるため、実際には薬価はタミフルの2倍弱程度です。

薬剤名 単位あたり
の薬価
1回の治療分
の薬価
タミフルカプセル75 283.0 2830
リレンザ 152.9 3058
イナビル吸入粉末剤20mg 2139.9 4279.8

タミフルとリレンザ、イナビルの違いや併用

タミフルと同じ抗インフルエンザ薬に吸入薬のリレンザやイナビルがあります。これらの薬の違いや比較は以下の通りとなります。

なお、発現する副作用はいずれも同じような傾向があり、下痢や吐き気などが多いとされています。また、異常行動に関しても何の薬でも報告があがっています。

項目 タミフル リレンザ イナビル
剤型 カプセル、DS 吸入 吸入
一般的な
用法
1日2回
5日間
1日2回
5日間
2吸入を1回
小児の使用 10代は制限
1治療の薬価(円) 2830 3058  4279.8

タミフル、リレンザ、イナビルの効き目の強さはそれぞれの調査の条件が異なるため、違いに比較はできませんが、それぞれの添付文書の記載は以下の通りとなっています。

インフルエンザ薬使用時のインフルエンザの罹病期間

タミフル リレンザ イナビル
70.0時間 5.0〜5.5日 73.0時間

※リレンザはインフルエンザ症状の軽減に要した日数を記載

なお、タミフル、リレンザ、イナビルは全てノイラミニダーゼ阻害の同じ作用機序を持った薬となるため、併用しても相乗効果は見込めません。基本的に併用する薬ではありませんので、万が一手元にいずれかの薬があるような場合でもタミフル、リレンザ、イナビルのいずれかを併用することは避けましょう。

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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