ブロチゾラム(代表的な製品名:レンドルミン)は睡眠障害の改善作用がなどがある薬です。効果、効果時間、副作用などについて確認していきます。
Contents
ブロチゾラムの効果
ブロチゾラムは睡眠導入剤に分類される薬であり、不眠症や麻酔前投薬に効果が認められています。
ブロチゾラムの詳細な効能効果は以下の通りです。
不眠症、麻酔前投薬
レンドルミン錠0.25mg 添付文書
ブロチゾラムは6割前後の効果
ブロチゾラムの実際の効果は臨床試験において確認されています。
よく使われる不眠症に対しては、64.6%(712/1103例)の効果が確認されています((レンドルミン錠0.25mg 添付文書))。
各症状、疾患に対する効果の詳細は以下の通りです。
投与対象 | 有効例数/ 効果判定例数 |
有効率(有効以上) | |
不眠症 | 712/1,103 | 64.6% | |
麻酔前投薬 | 手術前夜 | 219/345 | 63.5% |
麻酔前 | 130/222 | 58.6% | |
計 | 1,061/1,670 | 63.5% |
ブロチゾラムの効果時間|効果発現時間と持続時間
ブロチゾラムを含む睡眠導入剤は以下ように分類され、ブロチゾラムは②短時間群に分類されます。
①超短時間型
②短時間型
③中時間型
④長時間型
ブロチゾラムの効果時間として、効果発現時間は服用後15~30分より発現、効果持続時間として7~8時間で効果が消失するとされています((レンドルミン錠0.25mg インタビューフォーム))。
このようにブロチゾラムは効果発現時間と効果持続時間のバランスがよく、使いやすい睡眠導入剤の一つと言えます。
ブロチゾラムの副作用
ブロチゾラムで報告されている副作用のうち、比較的頻度が高いものは残眠感・眠気、ふらつきなどです。
残眠感や眠気に関しては、睡眠障害を改善するという面も持つブロチゾラムとしては想定される副作用であり、それに伴うふらつきも予想できる副作用と言えます。
その他に睡眠導入剤にある程度共通して注意が必要な副作用に依存性と離脱症状があります。
ブロチゾラムの依存性
ブロチゾラムには依存性の副作用も報告されています。
ブロチゾラムはベンゾジアゼピン系という系統に分類される薬であり、このベンゾジアゼピン系の薬はブロチゾラムに限らず依存性が認められるとされています。
依存性とはその薬がないと落ち着かなくなり、薬を常に欲してしまう状態です。
ただし、この依存性は医師の診察の際に自分の症状や状態を正確に伝え、医師からは必要最低限の適切な処方をしてもらうこと、そしてそれを指示通りに用法用量を正しく守って使用することである程度は防ぐことができます。逆に間違った使い方をしていると依存性の可能性も高くなったりしますので、ブロチゾラムを使用する際は特に用法用量に注意し、正しい使用法を心がけるようにしましょう。
ブロチゾラムの離脱症状
ブロチゾラムの服用によって困る症状として離脱症状があります。
離脱症状はブロチゾラムなどの薬を急に中止しり、極端に薬の量を減らすことによって生じる不安や不眠症状、ふるえなどの症状を指します。
この離脱症状を起こさない方法としては、普段から必要以上の回数、必要以上の量のブロチゾラムを使用しないことや、自己判断での急な中止、薬の量を減らすなどを行わないことです。薬の使用回数や使用量、中止に関しては必ず医師と相談して決めるようにしましょう。
また、残念ながら離脱症状が起きてしまった時の対処法はブロチゾラムを再度飲み始める、薬の量を元に戻す、症状が我慢できる程度であれば様子をみる、などが挙げられます。こちらも医師との細かい相談が必要になるかと思いますので、離脱症状が起きてしまった場合は早めに相談に行くようにしましょう。
ブロチゾラムの先発はレンドルミン
ブロチゾラムは成分の名称であり、ブロチゾラムの成分を含む代表的な製品は先発医薬品のレンドルミンです。
その他、ジェネリック医薬品が複数販売されており、成分名のブロチゾラムの名称で販売されています。
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
コメント