ロヒプノールの効果や副作用、半減期など|薬価やジェネリック、サイレースとの違いについても

ロヒプノールについてその効果や特徴、半減期、使い方、副作用、飲み合わせ、薬価とジェネリック、通販での購入可否、サイレースとの違いなどのついて添付文書等から解説していきます。

ロヒプノールの効果と特徴

ロヒプノールはフルニトラゼパムを成分とする不眠症治療剤の一つです。

ロヒプノールは不眠症に効果がある薬であり、その効能効果は「不眠症」「麻酔前投薬」とされています1)

1) ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

ロヒプノールは中時間作用型に分類される睡眠薬

ロヒプノールは睡眠薬の中でも中時間作用型に分類される薬であり、不眠のタイプのうち、中途覚醒(夜中に起きてしまう)や早期覚醒(朝早く目が覚めてしまう)の症状に対して向いている睡眠薬と言えます。

ロヒプノールの作用機序はGABA作用の増強

ロヒプノールで睡眠作用がもたらされる機序は、抑制性神経伝達物質であるGABA(γ-aminobutyric acid)の作用増強です。

GABAがGABAA受容体のβサブユニットに結合するとCl-チャネルが開口し脳が抑制されます。ロヒプノールなどのベンゾジアゼピン系薬物は、GABA受容体に結合し、チャネルの開口頻度を増加させるなどにより睡眠作用をもたらします。

ロヒプノールの半減期は19.2時間

ロヒプノールの半減期は19.2時間であることが確認されています1)

1) ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

ロヒプノールの効果は67.8%の有効率

ロヒプノールの効果は、実際の人に対する臨床試験で確認されています。

769例の不眠症患者を対象とした臨床試験で67.8%の有効率であったことが確認されています1)

1) ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

ロヒプノールの使い方

ロヒプノールを使う上での用法用量や注意点について確認していきましょう。

ロヒプノールの用法用量

ロヒプノールは通常0.5mg〜2mgを寝る前に使用します。

ロヒプノール錠1を使用する場合は、1回に0.5〜2錠、ロヒプノール錠2を使用する場合は1回に1錠使用するのが一般的です。

ロヒプノールの用法用量の詳細は以下の通りです。

通常成人1回、フルニトラゼパムとして、0.5~2mgを就寝前又は手術前に経口投与する。
なお、年齢・症状により適宜増減するが、高齢者には1回1mgまでとする。

ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

なお、「用法及び用量に関連する使用上の注意」として、睡眠途中に一時的に起きて作業をする場合などは使用しないよう注意喚起されています。

不眠症には、就寝の直前に服用させること。また、服用して就寝した後、睡眠途中において一時的に起床して仕事等をする可能性があるときは服用させないこと。

ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

ロヒプノールの禁忌と原則禁忌

ロヒプノールには絶対に使用できないケース(禁忌)と原則として使用できないケース(原則禁忌)が注意喚起されています。

以下の通り、ロヒプノールの成分で過敏症の経験がある場合、緑内障のうち急性狭隅角緑内障の場合、重症筋無力症の場合は禁忌とされており、使用することができません。

【禁忌(次の患者には投与しないこと)】

1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. 急性狭隅角緑内障の患者[眼圧を上昇させるおそれがある。]
3. 重症筋無力症の患者[重症筋無力症の症状を悪化させるおそれがある。]

ロヒプノール錠1/ロヒプノール錠2 添付文書

また、呼吸機能が高度に低下している場合も原則使用することができません。

【原則禁忌(次の患者には投与しないことを原則とするが、特に必要とする場合には慎重に投与すること)】

肺性心、肺気腫、気管支喘息及び脳血管障害の急性期等で呼吸機能が高度に低下している患者[炭酸ガスナルコーシスを起こしやすい。]

ロヒプノール錠1/ロヒプノール錠2 添付文書

ロヒプノールの副作用

ロヒプノールの代表的な副作用は眠気、ふらつき、倦怠感(だるい感じがする)などです。

その頻度は承認時の臨床試験と市販後の使用成績調査にて確認されており、ふらつきが1.9%、眠気が1.8%、倦怠感が1.3%とされており、全体の副作用頻度は6.0%とされています1)

なお、ロヒプノールの眠気の副作用に関しては、自動車運転などに関して「重要な基本的注意」として注意喚起されているため、注意が必要です。

重要な基本的注意

本剤の影響が翌朝以後におよび、眠気、注意力・集中力・反射運動能力等の低下が起こることがあるので、自動車の運転等の危険を伴う機械の操作に従事させないよう注意すること。

ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

1) ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

ロヒプノールの依存症や離脱症状にも注意が必要

ロヒプノールなどのベンゾジアゼピン系薬は、一般的に半年程度以上連用したりすると依存症になる可能性があるとされています。

依存症には身体依存や精神依存があり、身体依存には薬を使用しても効かなくなる耐性や、薬を使用しなくなったり量を減らしたりすると不眠、不安、幻覚などの離脱症状があります。精神依存は薬を欲する心理状態です。

離脱症状には痙攣発作、せん妄、振戦、不眠、不安、幻覚、妄想などがあるとされています。離脱症状の対処としては、漸減法や隔日法があり、漸減法は1〜2週間おきに薬の量を徐々に減らしていく方法、隔日法は週に1〜2日程度の休薬日を設けて徐々に薬を服用しない日を増やしていく方法です。離脱症状が心配されるケースや、一度休薬や減量をして離脱症状が出たケースでは上記のような方法が実施されることがあります。

ロヒプノールのような中間型の睡眠薬では漸減法と隔日法いずれの方法も取られる可能性がありますが、漸減法でうまくいかない場合は、置換法という一旦作用時間の長い睡眠薬に置き換えて、漸減法や隔日法を用いる方法もあります。

ロヒプノールの飲み合わせ

ロヒプノールには飲み合わせに注意が必要な薬がいくつかあり、薬のほかアルコールも併用注意として注意喚起されています。

ロヒプノールの併用注意の薬剤は以下の通りです1)

成分名等 代表的な薬剤等
アルコール(飲酒)
中枢神経抑制剤 フェノバール など
モノアミン酸化酵素阻害剤 エフピー など
シメチジン タガメット など

1) ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

ロヒプノールを使用する場合はアルコールを控える

ロヒプノールを使用している時は基本的にお酒(アルコール類)を飲まないようにする必要があります。

ロヒプノールとお酒は、鎮静作用、倦怠感等が増強されるおそれがあるため、併用注意(一緒に使用するには注意が必要)という注意喚起がされています1)

上記のようなリスクがあるため、自己判断でのロヒプノールとお酒の併用はやめましょう。なお、どうしても外せないお酒の席があるような場合は事前に処方医の先生などに相談しておくなどの対応も必要に応じて実施しましょう。また、その際にお酒と薬の時間をなるべく空けるなどの対処法も確認しておきましょう。

1) ロヒプノール錠1/ ロヒプノール錠2 添付文書

ロヒプノールの薬価とジェネリック

ロヒプノール錠の薬価はロヒプノール錠1が1錠あたり13.3円、ロヒプノール錠2が1錠あたり19.6円となっています。

仮にロヒプノール錠1を1回1錠、1日1回、1ヶ月(30日)使用する場合の価格は、

13.3円 × 30日間 = 399円

となり、ここから一定の割合の負担(3割負担等)になります。上記は簡易的な計算であり、実際には薬価は1日ごとに10円単位で五捨五超入の計算になる点や、クリニックの診察料、処方料、薬局の調剤料など他の料金がかかる点にご注意ください。

なお、ロヒプノール錠にはジェネリック医薬品が販売されています。

ロヒプノール錠のジェネリック医薬品はフルニトラゼパム錠の名称で販売されており、薬価はフルニトラゼパム錠1mgが5.6円、フルニトラゼパム錠1mgが5.8円となっており、いずれもロヒプノール錠よりも安価な薬価で販売されています。

ロヒプノール薬価 ジェネリック薬価
1mg錠 13.3 5.6
2mg錠 19.6 5.8

ロヒプノールは通販や市販で買えるか

ロヒプノールの成分であるフルニトラゼパムは通販や市販で買うことはできません。

ロヒプノールは通販などの個人輸入でも購入することはできません。この理由はロヒプノールが向精神薬に分類されており、個人輸入も規制の対象となるためです。

また、フルニトラゼパムの成分は市販薬には使用できない成分とされており、ロヒプノールが分類されるベンゾジアゼピン系やマイスリーなどの非ベンゾジアゼピン系の睡眠導入剤は市販薬としては販売が許可されていません。

ロヒプノールは処方薬の中でも「処方箋医薬品」に分類され、必ず処方箋が必要な医薬品に該当します。処方薬の中には「処方箋医薬品以外の医薬品」に分類される薬もあり、この場合は必ずしも処方箋がなくても薬局で買えるケースがありますが、ロヒプノールは必ず処方箋が必要な薬となります。

以上のようにロヒプノールはその成分も含め、基本的に市販で購入することはできず、必ず医師の処方箋が必要となる薬と言えます。

ロヒプノールとサイレースの違い

ロヒプノールとサイレースは同じフルニトラゼパムを成分とする不眠症治療剤であり、基本的に同じ薬と言えます。

効能効果や用法用量、使用上の注意に違いはなく、強いて違いを挙げると製造販売する会社、薬価に違いがあります。

製造販売会社はロヒプノールが中外製薬株式会社であるのに対し、サイレースはエーザイ株式会社となっています。

また、薬価に関しては僅かな差であるものの、ロヒプノールの方が安価な薬価に設定されています。

薬剤名 製造販売会社 薬価(円)
ロヒプノール錠1 中外製薬
株式会社
13.3
ロヒプノール錠1 19.6
サイレース錠1mg エーザイ
株式会社
14.0
サイレース錠2mg 20.0

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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