タリオンの小児・子供の子供の使用|適応と用量、追加承認の過程や眠気などの副作用も

 
タリオンの特徴、小児の使用、効果・適応、用法用量、小児での副作用、飲み合わせ、ジェネリク、市販での購入などについて添付文書等から解説していきます。

タリオンの特徴と小児・子供の使用|田辺三菱が製造販売

タリオンはベポタスチンを成分として含み抗アレルギー・抗ヒスタミン成分であり、蕁麻疹や花粉症を含むアレルギー性鼻炎、湿疹などに効果がある薬です((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。
タリオンの特徴は、効果の強さと眠気の出にくさのバランスがよく使いやすい点が挙げられます。タリオンは、アレロック、アレジオン、クラリチン、ジルテックなどの第2世代の抗ヒスタミン成分の中では抗アレルギー作用は中程度くらいとされており、眠気の副作用も比較的抑えられている薬の一つです。
タリオンには通常の錠剤であるタリオン錠10mg、タリオン錠5mgの他、水なしで飲める口腔内崩壊錠(OD錠)のタリオンOD錠10mg、タリオンOD錠5mgがあります。
タリオンは7歳以上であれば小児・子供においても大人と同じ用量で使用することができる薬です。

タリオンの小児・子供の使用は追加の承認

タリオンの小児・子供への使用はタリオンが初めて承認された当初から使用できたわけではなく、小児のアレルギー性鼻炎患者と掻痒性の皮膚疾患患者への治療に適正に使用できるようにする臨床的な意義から、小児を対象とした臨床試験が実施され、2015年5月に小児・子供における効能効果・用法用量が追加で承認された経緯があります。
上記のような経緯から、タリオンのジェネリック医薬品は現時点では小児に対する適応はなく、小児に使用できるのは先発医薬品であるタリオンのみとなっています。

タリオンの効果|小児・子供の適応

タリオンは小児・子供に対しても花粉症などのアレルギー性鼻炎や蕁麻疹、皮膚疾患に対して効果が認められている薬です。
適応が成人とはやや異なるものの、小児・子供においてもほとんど同じ使い方をされています。
タリオンの効能効果の詳細は以下の通りです。

<成人>
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患に伴うそう痒(湿疹・皮膚炎、痒疹、皮膚そう痒症)
<小児>
アレルギー性鼻炎、蕁麻疹、皮膚疾患(湿疹・皮膚炎、皮膚そう痒症)に伴うそう痒

タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書

タリオンの効果時間

タリオンの効果発現時間(効果が出るまでの時間)は、30分〜1時間後とされています((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/400315_4490022F1038_1_130_1F))。
スギ花粉症の患者さんを対象にアレルギー症状である紅斑(皮膚の赤み)や膨疹(蕁麻疹の一種)、かゆみなどを意図的に起こさせて、タリオンがどのくらいで効果を発揮するのかを確認したところ、紅斑(皮膚の赤み)は30分で収まり、膨疹(蕁麻疹の一種)とかゆみも60分で収まったという結果が出ています。
上記はあくまで紅斑(皮膚の赤み)や膨疹(蕁麻疹の一種)、かゆみの症状に対しての結果ですが、花粉症などの症状に対する効果時間の参考のひとつになります。
タリオンは30分〜1時間後に効果が出るという想定で使用しましょう。
効果持続時間に関しては、タリオンは12時間以上効果が持続すると考えられます。
タリオンを人に使った調査でアレルギー反応の紅斑(皮膚の赤み)や膨疹(蕁麻疹の一種)を、タリオン使用の12時間後においても抑制していたという結果が得られています((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/400315_4490022F1038_1_130_1F))。
この結果からタリオンは1回の使用で12時間以上効果が持続すると考えられます。
タリオンは1日2回使用する薬ですので、1回の使用で12時間以上効果が持続すれば、2回で24時間以上となるので、1日中効果が持続する計算となります。

タリオンの小児・子供に対する実際の効果

タリオンの小児・子供に対する実際の効果は臨床試験において確認されています。
アレルギー性鼻炎におけるくしゃみ、鼻水、鼻づまりの合計スコアはプラセボと比較し、統計学的に有意な差があることが確認されており、アトピー性皮膚炎の患者さんに対しては、同じく抗アレルギー薬であるケトチフェン(製品名:ザジテンなど)と比較し、統計学的に効果が劣らないことが確認されています((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。

タリオンの小児・子供の用法・用量

タリオンの小児・子供に対する用法用量は成人と同様、10mg錠を1回1錠、1日2回使用するのが一般的は使い方となります。
中にはタリオン5mg錠を使うケースもありますが、基本的には医師の判断となります。
タリオンの用法用量の詳細は以下の通りです。

<成人>
通常、成人にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
<小児>
通常、7歳以上の小児にはベポタスチンベシル酸塩として1回10mgを1日2回経口投与する。

タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書

タリオンを小児・子供が誤飲した場合は

タリオンを小児・子供が誤飲した場合、まずは誤飲してしまった量を確認しましょう。
仮に錠剤1錠程度を誤飲してしまった場合、極端は心配は必要ないと考えられます。7歳以上であれば通常使用する量が大人と同じ1錠であり、心配はほとんどありません。7歳未満の場合では基本的に使用しない薬となりますが、同様の作用機序で7歳未満でも使用する薬が多数あり、致命的な副作用がでるようなケースはおこりにくいと考えられます。注意して様子をみる必要はあるものの、こちらも致命的な副作用がでるようなケースはおこりにくいと考えられます。
2錠〜数錠以上誤飲してしまった場合は状態をみて医師の診察を受けるようにしましょう。一般的に抗ヒスタミン作用のある薬は、通常用量では眠気等がみられますが、過量投与により痙攣などの興奮作用があらわれる可能性があることが動物実験などで知られています((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/400315_4490022F1038_1_130_1F))。

タリオンの小児・子供の副作用|眠気の頻度

タリオンの小児・子供に対する副作用頻度として臨床試験及び市販後の使用成績調査の結果が参考となります。
小児の特定使用成績調査では5歳以上~ 15歳未満の小児患者において1,316例中、副作用が報告されたのは14例(1.1%)であり、その主なものは眠気5件(0.4%)、口渇2件(0.2%)、蕁麻疹2件(0.2%)等、7歳以上15歳以下の臨床試験(治験)では615例中、副作用が報告されたのは14例(2.3%)であり、その主なものは、眠気5件(0.8%)、肝機能検査異常2件
(0.3%)、AST(GOT)上昇2件(0.3%)等であったとされています((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。
また、眠気に関しては4つの7〜15歳の小児に対する臨床試験を統合解析した結果もあり、副作用発現頻度は0.8%(5/615)であったとされています((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。
上記のような結果から、タリオンは小児・子供においても特別に頻度が高い副作用はなく、眠気に関しても数%の頻度とされています。 

タリオンの小児・子供の飲み合わせ

タリオンには飲み合わせを注意喚起されている薬はありません((タリオン錠5mg/タリオン錠10mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/400315_4490022F1038_1_09.pdf))。
基本的にどのような薬と一緒に使用しても問題ないと言えるでしょう。花粉症シーズンなどでは特に多い組み合わせとして、抗ロイコトリエン薬のオノン(プランルカスト)、キプレス・シングレア(モンテルカスト)、ステロイド配合薬のセレスタミン、点鼻薬のナゾネックス、アラミスト、フルナーゼ、リノコート、エリザス、目薬のリボスチン(レボカバスチン)、ザジテン(ケトチフェン)点眼液、パタノール点眼液、アレジオン点眼液、フルメトロン・オドメール(フルオロメトロン)点眼液などの薬は組み合わせることが多い薬剤と言えます。
その他にも解熱鎮痛剤であるロキソニン(ロキソプロフェン)、カロナール(アセトアミノフェン)、ブルフェン(イブプロフェン)、去痰薬のムコダイン(カルボシステイン)、ムコソルバン(アンブロキソール)、鎮咳薬のアスベリン、メジコン、アストミン、炎症を緩和するトランサミン(トラネキサム酸)、抗生物質・抗菌剤のサワシリン、メイアクト、フロモックス、クラリス、クラビットなどとも併用・飲み合わせは問題ないと言えます。
注意したい点として、同じ抗ヒスタミン薬に分類される薬とは基本的に同時に使用しません。アレグラ(フェキソフェナジン)、クラリチン(ロラタジン)、アレロック(オロパタジン)、ザイザル、ジルテック(セチリジン)、アレジオン(エピナスチン)、エバステル(エバスチン)、デザレックス、ビラノア、ルパフィンなどの薬剤とは医師からの特別な指示があるような場合を除き、自己判断で併用するようなことは避けましょう。

タリオンの小児・子供におけるジェネリック、薬価

タリオンの薬価はタリオン錠10mg(OD錠も含む)で46.4円、タリオン錠5mg(OD錠も含む)で38.3円とされています。
なお、タリオンはジェネリック医薬品が販売されていますが、小児・子供に対しては先発医薬品のタリオンのみ適応が認められており、ジェネリック医薬品のベポタスチン錠では小児の使用は適応の範囲外となります。
ジェネリック医薬品のベポタスチン錠が小児への適応が認められていない理由として、タリオンの再審査期間が終了していない点があります。タリオンは国内で2000年から発売されている薬剤ですが、小児への効能効果、用法用量が承認されたのは2015年5月です。通常新薬は承認されてから一定の年数がたった後に再度審査を受ける必要があり、この期間を終えるまではジェネリック医薬品は販売されません。タリオンの成人に対する効能効果・用法用量のの再審査期間はすでに終了していますが、小児に対する効能効果・用法用量の再審査期間は2015年5月 26日~2019年5月25日であり、この期間はジェネリック医薬品では小児の効能効果、用法容量は承認されません。

タリオンの小児・子供の市販での購入

タリオンの成分は市販薬でも承認されているものの、現時点では市販薬として販売されていません。
タリオンの成分を含むの市販薬としての承認は、処方薬の先発医薬品であるタリオンの製造販売業者である田辺三菱製薬が、平成29年9月27日に取得しており、タリオンR、タリオンARという市販薬名で承認されていません。しかし現時点では販売に至っておらず、市販ではベポタスチン購入できない状態となっています。
タリオンを使用したい場合は、医師の処方箋をもらうようにし、市販薬で済ませたい場合は、比較的近い成分であるアレグラなどはアレグラFXジュニアとして小児でも使用できる市販薬が販売されています。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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