ステロイドの塗り薬であるロコイドについて、代用となる市販の薬を確認していきます。
ロコイドの特徴と市販での購入
ロコイドはヒドロコルチゾン酪酸エステルを成分としたステロイドの塗り薬です((ロコイド軟膏0.1%/ロコイドクリーム0.1% 添付文書))
ロコイドの特徴は、ステロイドとしての強さが比較的穏やかな点であり、赤ちゃんやデリケートな部分でも使用できる点が挙げられます。
ステロイドの外用剤はその効果の強さに応じて最強のⅠ群(Strongest)からⅡ群(VeryStrong)、Ⅲ群(Strong)、Ⅳ群(Mild)、最も弱いⅤ群(Weak)に分類されます。ロコイドはこの中で強さが下から2番目となるⅣ群に分類されるため、副作用もほとんどなく安心して使える外用剤と言えます。
また、保湿を目的としてヒルドイド等と混ぜて使用されることもあり、非常によく使われる塗り薬の一つです。
ロコイド自体は処方薬であるため、全く同じものは市販で買うことはできませんが、ロコイドと同じ成分の薬は市販薬として販売されているため、市販の薬で代用することが可能です。
ロコイドの市販の代用品|同じ成分を含む塗り薬は
ロコイドの市販の代用品として、同じ成分を含む塗り薬の代表製品はロコイダン軟膏、ロコイダンクリームが挙げられます。
ロコイダンは処方薬のロコイドの製造販売会社である鳥居薬品株式会社が同じく製造販売している市販薬であり、同じヒドロコルチゾン酪酸エステルの成分を含むため、代表的な代用品と言えます。
ただし、ロコイドと異なる点として成分のヒドロコルチゾン酪酸エステルの濃度が半分となっています。ロコイドは1g中1mgのヒドロコルチゾン酪酸エステルを含むのに対し、ロコイダンは1g中0.5mgとなります。そのため、ロコイダンの方が効果が抑えられていると考えられます。
また、ロコイダンの効能効果は「湿疹,皮膚炎,かぶれ,かゆみ,虫さされ,じんましん,あせも」であり((ロコイダン軟膏 添付文書))、処方薬のロコイドの効能効果とほとんど変わりありませんが、乾癬などは明記されていないため、自己判断でロコイダンを使用するのは避けましょう。
その他にもロコイドと同じ成分を含む市販の塗り薬として、新テシトン軟膏、セロナ軟膏、セロナクリーム、セロナソフト、デルマパール軟膏、ロバックHiなどがありますが、いずれもロコイダンと同じ成分量、同じ効能効果となります。
ロコイドの市販薬|赤ちゃんの使用は
ロコイドの市販の代用薬と言えるロコイダンなどは、小児に使用する場合は保護者使用監督のもと使用するよう注意喚起されていますが、使用すること自体は禁止されておらず、使用することが可能です。
処方薬のロコイドなどは赤ちゃんでも使用することが多くあるため、同じ成分のロコイダンなどについても小児に対して使用可能と言えます。ただし、顔や陰部などは他の部分よりも薬の吸収が良いため、使用する場合は注意が必要であり、可能であれば医師の診察を受けた上で処方してもらう方が安全と言えます。
用法関連注意
(1)小児に使用させる場合には、保護者の指導監督のもとに使用させてください。ロコイダン軟膏 添付文書
ロコイドの市販の代用薬|値段は
ロコイドの市販の代用薬と言える塗り薬について、それぞれのメーカー希望小売価格は以下のようになっています。実際には下記の価格よも店舗価格が低いケースが多いですが、どの製品もgあたりの価格はほぼ同じような値段となります。
製品名 | 値段 |
ロコイダン軟膏 | 800円(7g)(税抜) |
ロコイダンクリーム | 800円(7g)(税抜) |
セロナ軟膏 | 874円(8g)(税抜) |
セロナクリーム | 874円(8g)(税抜) |
セロナソフト | 874円(8g)(税抜) |
デルマパール軟膏 | 1512円(15g)(税込) |
ロバックHi | 1300円(10g)(税抜) |
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
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