ディレグラの効果や副作用、空腹時などの用法|眠れないのは薬のせい?薬価についても

ディレグラの鼻水や鼻づまりなどの鼻炎症状に対する効果、風邪への効果、空腹時に使用する用法用量、副作用、眠れない原因、薬価などについて添付文書等から解説していきます。

ディレグラの効果|風邪への効果は?

ディレグラは成分としてフェキソフェナジンと塩酸プソイドエフェドリンが配合された配合錠であり、花粉症などのアレルギー性鼻炎に対して効果がある薬です。
ディレグラの効能効果と効能効果に関連する使用上の注意は以下の通りです。

【効能又は効果】
アレルギー性鼻炎
<効能又は効果に関連する使用上の注意>
鼻閉症状が中等症以上の場合に本剤の使用を検討すること。

ディレグラ配合錠 添付文書

ディレグラの効果は鼻水に効く成分と鼻づまりに効く成分による

ディレグラの成分のひとつであるフェキソフェナジンは、同じく花粉症などの鼻炎症状や蕁麻疹などのアレルギー症状に対して使用される薬のアレグラに含まれる成分です。フェキソフェナジンの成分は主に鼻炎症状の中でも鼻水に対する効果が高いとされており、鼻づまりの症状に対しては効果が今一つの部分があります。
一方、もうひとつの成分である塩酸プソイドエフェドリンは鼻炎症状の中でも主に鼻づまりに対して効果を発揮する成分であるため、ディレグラ配合錠は鼻炎症状の鼻水、鼻づまりのいずれに対しても効果が期待できる薬と言えます。
アレグラなどの従来の抗ヒスタミン薬と言われる薬は共通して鼻水の症状に比べて鼻づまりの症状は得意ではないため、ディレグラは従来の抗ヒスタミン薬の弱点を補っている薬とも言えます。

ディレグラの使用は鼻づまりの症状が強いときのみに短期間使用

ディレグラは前述の通り、鼻水のみならず鼻づまりに対しても高い効果が期待できますが、「効能又は効果に関連する使用上の注意」に記載されている通り、鼻閉症状(鼻づまり)が中等症以上の場合に使用を検討するとされています。
重要な基本的注意として以下の内容も注意喚起されており、原則は短期間の使用のみとします。

本剤の使用は鼻閉症状が強い期間のみの最小限の期間にとどめ、鼻閉症状の緩解がみられた場合には、速やかに抗ヒスタミン剤単独療法等への切り替えを考慮すること。[本剤を2週間を超えて投与したときの有効性及び安全性は検討されていない。]

ディレグラ配合錠 添付文書

ディレグラはアレグラよりも鼻づまりに対して効果があることが確認されている

ディレグラは臨床試験において、フェキソフェナジンの単一成分(アレグラ)と比較し、鼻づまりに対してより高い効果が得られたことが確認されています1)
この臨床試験では、アレグラの使用群が投与前の鼻づまりのスコアを0.14改善したのに対し、ディレグラ仕様群では0.31改善したという結果であり、この差は統計学的にも有意という結果でした。
このようにディレグラは実際の患者さんでの効果が確認されている薬です。
1) ディレグラ配合錠 添付文書

風邪の鼻炎症状に対しても一定の効果は期待できる

ディレグラは風邪における鼻炎症状に対しても一定の効果は期待できます。ただし、これらの判断は処方医が行うものであり、自己判断で使用するのは避けましょう。
ディレグラは特に使用する場面が制限されている薬の一つです。使用する際には適切な診察を受けてから使用する必要があると言える薬です。

ディレグラの用法|食後2時間〜食前1時間の空腹時

ディレグラは1回2錠を1日に2回使用する薬ですが、使用するタイミングは朝と夕の空腹時とされており、注意が必要です。
ディレグラの用法用量は以下の通りです。

通常、成人及び12歳以上の小児には1回2錠(フェキソフェナジン塩酸塩として60mg及び塩酸プソイドエフェドリンとして120mg)を1日2回、朝及び夕の空腹時に経口投与する。

ディレグラ配合錠 添付文書

なお、空腹時とは概ね、食後2時間〜食前1時間程度と言えますので、この程度の時間を目処に服用するようにしましょう。

ディレグラを空腹時に使用する理由は血中の濃度が高くなるから

ディレグラを空腹時に使用する理由は、食後に使用した時と比較し、空腹時に服用した方が、成分の血中での濃度が速く高くなり、最大濃度もより高くなることが確認されているからです2)

血中での成分の濃度が速く高くなり、最大濃度もより高くなることは、効果が速く、より強くなると言えます。

逆に食後に服用すると、効き目が現れるのが遅くなり、効果も弱くなることが予想されるため、避けるようにしましょう。

2) ディレグラ配合錠 インタビューフォーム

ディレグラの副作用|眠れないは本当?

ディレグラの副作用は頭痛発疹疲労口渇などが主なものとなりますが、頻度としてはいずれも1%未満となっています1)
抗ヒスタミン薬の副作用の定番である眠気についても報告はあるようですが、頻度不明とされており、決して高い頻度とは言えません。ディレグラに含まれている抗ヒスタミン成分は、眠気の副作用がほとんどないとされているアレグラの成分(フェキソフェナジン)である点からも眠気の副作用はほとんど出ないと考えて良いでしょう。
その他の副作用として、吐き気、動悸、不眠、下痢、食欲不振などの報告もありますが、いずれも頻度は不明とさています。
1) ディレグラ配合錠 添付文書

ディレグラで眠れないのは塩酸プソイドエフェドリンの成分によるもの

ディレグラで問題となる副作用の一つに眠気と逆の不眠眠れない)症状があります。
不眠の副作用も頻度不明とされており、決して高い頻度とは考えにくいですが、実際に報告がある副作用の一つです1)
ディレグラで眠れない症状が出る理由として考えられるのが、ディレグラの成分の一つである塩酸プソイドエフェドリンの作用によるものです。塩酸プソイドエフェドリンは交感神経のα1受容体を刺激して血管を収縮されることにより、鼻づまりの症状を軽減しますが、この結果、交感神経を刺激することになり、この作用が体を覚醒させる方向に作用します。
不眠症状を予防するには、ディレグラの朝と夕の服用時間をしっかり守る(夜遅くには服用しない)のが効果的と言えますが、それでも眠れない症状がひどい場合には、別の薬に変えてもらうことも含め医師に相談しましょう。ディレグラは鼻づまりに効果的な薬ですが、鼻水に対してはアレグラと同程度の効果であり、鼻水の症状には他にも代わりになる薬が数多くあります。鼻づまりに対しては、点鼻薬などの局所に作用するものに変更したりするなど選択肢があるため、ディレグラに必ずしも拘る必要はありません。
1) ディレグラ配合錠 添付文書

ディレグラの薬価の薬価は1錠62.3円|ジェネリックは?

ディレグラの薬価は2016年4月の改定の薬価では1錠あたり62.3円とされています。
ディレグラは1回2錠を1日2回使用する薬であるため、1日の薬価では 62.3円 × 2錠 × 2回 = 249.2円 となります。
この薬価はディレグラの成分の一つであるアレグラと比較すると、アレグラ60mgの1錠64.9円を1日2回と仮定し、アレグラの1日の薬価は 64.9円 × 2回 = 129.8円 となり、アレグラの約2倍程度の薬価となります。
薬価の面からも基本的に鼻づまりの症状が軽くなったらアレグラなどの他の薬に切り替えるのが、経済的と言えます。

ディレグラにはジェネリックは販売されていない

2016年11月時点ではディレグラのジェネリック医薬品は販売さていません。
新薬として販売された医薬品には市販されてから一定期間は有効性と安全性を確認し、再度審査を受けるための再審査期間が設けられており、ディレグラの再審査期間は2018年の12月24日までに設定されています。再審査期間内ではジェネリック医薬品を販売することができないため、最短でも上記の期間が終了するまではジェネリック医薬品は販売されません。また、特許期間がある場合には加えてその期間にもジェネリック医薬品は販売できません。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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