ルネスタは近年非常によく使われるようになった睡眠薬・睡眠導入剤の一つです。睡眠薬で気になる情報である効果発現時間と効果持続時間についてこの記事では臨床試験データなどを参考に詳しく見ていきたいと思います。
＜目次＞ ルネスタは飲んでから10〜15分程度で効果が出る ルネスタは6時間程度効果が持続する ルネスタの特徴は速く効いて長く持続し、依存性や耐性も少ない
ルネスタは飲んでから10〜15分程度で効果が出る
ルネスタは飲んでから10〜15分程度で効果が出ることが予想されます。
その根拠として、ルネスタで実施された臨床試験が挙げられます。
ルネスタは睡眠薬として承認を受けるまでに実際の人に対して様々な臨床試験が実施されています。
その結果はルネスタを飲んだ人はおおむね睡眠潜時（睡眠が開始されるまでの時刻）が10分から15分程度というものでした。
このように10分〜15分で効果が出ることは人に対して確認された実績があります。
また、ルネスタは動物実験においても効果発現時間について確認されています。
ルネスタの成分を使用したラットにおいて、その脳波に対する作用は、ルネスタ使用後の21～40分をピークに覚醒比率の減少がみられた、とされています。つまり21〜40分後に眠気のピークが来ていると考えられ、眠気自体はさらにその数分早く訪れる可能性を考えると、やはり早ければ10分〜15分程度で眠気が出てくると考えることができます。
ルネスタは6時間程度効果が持続する
ルネスタの効果持続時間は6時間程度と予想されます。
こちらも根拠としてルネスタで実施された臨床試験が挙げられます。
持続時間に関しては、実際にルネスタを使用した人の総睡眠時間が参考になります。製薬会社の資料であるインタビューフォームに記載されている結果はいずれもルネスタを使用した人の総睡眠時間がおよそ350〜400分であり、5〜7時間程度となります。
ルネスタを飲んだ人は、5〜7時間程度寝ることができていたということですので、ルネスタの効果持続時間は6時間程度と考えて良さそうです。
また、睡眠薬として使われている薬の多くは、一般的に血中の濃度が半分になるまでの時間（半減期）が効果の持続時間と関連性が高いとされています。
ルネスタに関しては、血中での濃度が最高値に達するまでが1時間、その後血中の濃度が半分になるまで（消失半減期）がおそよ5時間ですので、その合計である6時間が簡易的に計算できる持続時間の目安であり、前述の臨床試験の結果とも同じような時間となります。
これらのことからルネスタの効果が持続する時間は6時間前と考えられます。
ルネスタの特徴は速く効いて長く持続し、依存性や耐性も少ない
睡眠薬はその消失半減期によって①超短時間作用型、②短時間作用型、③中間作用型、④長時間作用型に分けられます。
①超短時間作用型と②短時間作用型は、不眠症の中でもっとも多いケースである、眠りにつくまでに時間が掛かる入眠障害の不眠症に使われることが多いとされています。
③中間作用型と④長時間作用型は眠った後に何度も目がさめる中途覚醒の不眠症や、自分が望む起床時刻よりも早く起きてしまう早期覚醒の不眠症、さらには深く眠った感じがしない熟眠障害の不眠症に使われるケースが多いとされています。
ルネスタはこのうち①の超短時間作用型に分類される睡眠薬ですが、即効性がある割には消失半減期も長いため、その効果は入眠障害にとどまらず、中途覚醒の不眠症に対しても作用が期待できるとされている優れた薬です。
また、ルネスタは睡眠薬で問題となることが多い依存性の副作用も臨床試験の段階では認められてなく、さらに長く使うことによって効かなくなってく、いわゆる耐性という現象も確認されませんでした。
今後、多くの人に使ったデータでは、依存性や耐性が全くないという結果にはならないかもしれませんが、少なくとも臨床試験の結果からはこれらのリスクも少ないことが予想されます。
以上のように、ルネスタはその効果が速く効いて長く持続する、さらにはリスクも少ないという非常に優れた特徴を持つ非常に優れた睡眠薬と言えるでしょう。
おわりに
今回はルネスタの効果が発現するまでの時間や効果が持続する時間について臨床試験のデータを参考にして確認してきました。睡眠薬は効果が出るまでの時間が非常に気なる種類の薬ですが、今回の記事を参考にルネスタいついて理解を深めていただければ幸いです。
薬を使用する際には必ず添付文書を確認し、決められた用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
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