アコファイドの効果と効果が出るまでの時間や副作用、食前の理由|ガスモチンとの違いや併用、禁忌についても

アコファイドの効果や効果が出るまでの時間、副作用、食前に使用する理由、薬価、ガスモチンとの違いや併用、使用上の注意や禁忌などについて添付文書等から確認していきます。

アコファイドの効果と効果が出るまで

アコファイドは機能性ディスペプシアという疾患に効果がある薬です。
機能性ディスペプシアは内視鏡検査などでは異常がないものの、胃痛や胃もたれなどの症状が継続する状態です。機能性ディスペプシアの診断基準は6ヶ月以上前から症状があり、最近の3ヶ月間はつらいと感じる食後のもたれ感、早期飽満間、心窩部痛及び心窩部灼熱感のうち1つ以上の症状がある状態です。
この症状に対して効果が認められた最初の薬がアコファイドです。
アコファイドの効能効果の詳細は以下の通りです。

機能性ディスペプシアにおける食後膨満感,上腹部膨満感,早期満腹感

アコファイド錠100mg 添付文書

 
アコファイドの効果が出るまでの時間は動物実験の結果から30分程度と考えられ、90分後まで胃の運動を高めることが確認されています1)
ただし、実際に効果を実感できるのは、プラセボ(偽薬)との差が認められた2週間後程度と考えられます2)
1) アコファイド錠100mg インタビューフォーム
2) アステラス製薬 https://amn.astellas.jp/jp/di/qa/aco/index.html

アコファイドを食前に使用する理由

アコファイドを食前に使用する理由は血中での薬の濃度が高くなりやすいためです。
アコファイドを食後に使用した場合は、最高血中濃度(Cmax)が食前に使用した場合の59.6%であったという結果が確認されています3)
薬の効果は薬の血中濃度に関連し、濃度が高い方が効き目も高いと考えられます。食後に使用すると食前に使用した場合と比較し6割程度の濃度となってしまうため、効果も弱くなることが予想されます。
このような理由からアコファイドは食前に使用することとされています。
3) アコファイド錠100mg インタビューフォーム

アコファイドとガスモチンとの違いや併用

アコファイドと同じく胃の症状に効果がある薬にガスモチンがあります。アコファイドとガスモチンは作用の仕方が少し違いがあります
アコファイドはアセチルコリンエステラーゼという酵素を阻害することにより、消化管運動を促進するアセチルコリンの分解を阻害して効果を現します。
ガスモチンはセロトニン5-HT4受容体を刺激し、アセチルコリン遊離の増大を介して消化管運動促進作用を示すとされています。
そもそも消化管は副交感神経(コリン作動性神経)からアセチルコリンが遊離され、胃の平滑筋の受容体に作用することで収縮し、運動機能が亢進されます。したがって、アコファイドやガスモチンによってアセチルコリンの分解を阻止したり、間接的に遊離を増大させることによって、消化管運動が改善します。
また、アコファイドとガスモチンが併用されることはあまりありません。併用禁止にはなっていませんが、どちらもアセチルコリンに影響を与える薬であり、別の作用機序の薬が併用されるケースが多いようです。

アコファイドの副作用|吐き気や下痢は?

アコファイドはあまり副作用は多くありません。主な副作用は下痢便秘吐き気嘔吐とされており、消化器症状が多く報告されています。
ただし、これらの副作用も頻度としては高くても2%程度であり、決して高い頻度ではありません。その他では検査値の異常として血中プロラクチン増加があります。
重大な副作用は現時点では注意喚起されておらず、副作用は基本的には軽度なものしかないと言えるでしょう。

アコファイドの薬価

アコファイドの薬価は1錠あたり37.2円とされており、1日量の3錠では111.6円となります。
なお、アコファイドは新しい薬ですのでジェネリック医薬品は販売されていません。

アコファイドの使用上の注意と禁忌

アコファイドの主な使用上の注意として、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤であるため、アセチルコリンの作用を増強される点です。この点から抗コリン薬(ブスコパン)などはアコファイドの作用を弱める可能性、コリン賦活剤やコリンエステラーゼ阻害剤はアコファイドの作用を強める可能性があるため、併用に注意が必要とされています。
また、アコファイドの禁忌(使用できないケース)としてアコファイドの成分に対し,過敏症の既往歴のある患者が挙げられています。過去にアコファイドの成分であるアコチアミドにてアレルギーがでたことがあるような場合は使用できない点に注意しましょう。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
 

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