モーラステープの効果や副作用、薬価など|市販や通販での入手についても

モーラステープの腰痛や肩こりに対する効果や効果の時間、副作用の他、薬価やジエネリック医薬品、授乳中の使用についても確認していきます。また、処方箋がなくても市販や通販で入手する方法についても詳しく見ていきます。

<目次>
モーラステープの成分と効果と時間
モーラステープの効果の時間
モーラステープの副作用
モーラステープの薬価とジェネリック
モーラステープを市販や通販で入手する方法は
モーラステープは法律上では処方箋がなくても買うことができる
個人輸入の通販でモーラステープを買う
市販薬でモーラスと同じ成分のものを買う
やはり処方箋をもらって薬局で入手するのが合理的
モーラステープの授乳中の使用

モーラステープの成分と効果と時間

モーラステープは成分としてケトプロフェンを含む痛み止めの貼り薬です。
以下のような効能効果を持っており、腰痛や肩こりの症状がでる肩関節周囲炎など、様々な痛みに使用される薬です。

○下記疾患並びに症状の鎮痛・消炎
腰痛症(筋・筋膜性腰痛症、変形性脊椎症、椎間板症、腰椎捻挫)、変形性関節症、肩関節周囲炎、腱・腱鞘炎、腱周囲炎、上腕骨上顆炎(テニス肘等)、筋肉痛、外傷後の腫脹・疼痛
○関節リウマチにおける関節局所の鎮痛

モーラステープ20mg/モーラステープL40mg 添付文書

モーラステープの成分ケトプロフェンはCOXを阻害

モーラステープの成分であるケトプロフェンはシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素を阻害することにより、プロスタグランジンという痛みを生み出す物質の合成を阻害します。

モラーステープの効果の割合

モーラステープは様々痛みに対して60〜90%の中等度以上の改善を示し、軽度改善まで含めると80〜100%の改善率という結果が得られています。
モーラステープは1日1回の使用で非常に高い効果が期待出来ると言えます。

疾患名 使用量 中等度
改善以上
軽度
改善以上
 腰痛症  2枚  63.0%  89.8%
 変形性関節症  1枚  68.0%  93.4%
 肩関節周囲炎  1枚  61.1%  86.3%
 腱・腱 鞘炎  1枚  69.4%  83.3%
 腱周囲炎  1枚  75.0%  100%
 上腕骨上顆炎  1枚  72.1%  88.4%
 筋肉痛  1〜2  90.7%  97.3%
 外傷後の腫脹・疼痛  1〜2  83.3%  97.6%

モーラステープ20mg/モーラステープL40mg 添付文書

モーラステープの効果の時間

モーラステープの効果が出るまでの時間や、効果が持続する時間は明記されていませんが、インタビューフォームにはモーラステープの成分の血中濃度の推移の情報が記載されています。
その結果からは使用後2時間程度で最高濃度の半分程度まで上昇し、4時間後にはほぼ最高の濃度に近づきます。約12時間後に最高血中濃度を経て、24時間後にはおよそ半分の濃度まで減少、48時間後にはほぼ血中からは消失します1)
このような推移から考察すると速ければ2〜4時間後程度から効果が出始め、24時間程度は効果が持続することが推測されます。モーラステープの用法用量は「1日1回患部に貼付する。」であるため、1日1回テープを交換していれば基本的に1日中効果が持続すると考えて良さそうです。
1) モーラステープ20mg/モーラステープL40mg インタビューフォーム

モーラステープの副作用

モーラステープの副作用として最も頻度が高いとされているのが接触性皮膚炎、いわゆるかぶれです。かぶれに関しては皮膚が弱い人などは不可抗力のケースもありますが、皮膚を清潔に保って使用することや、毎回貼る場所を少し変えることなどで多少は予防することが可能です。
その他にモーラステープの注意するべき副作用として光線過敏症が挙げられます。光線過敏症はモーラステープを貼った部分が紫外線に当たることにより痒みや赤み、発疹、刺激感などの症状がでる副作用です。時に重症化するケースがあり、モーラステープを使用した部位は1ヶ月程度は日に当てないように注意が必要となります。

モーラステープの薬価とジェネリック

モーラステープの薬価はモーラステープ20mgで1枚あたり26.2円、モーラステープL40mgで1枚あたり40.1円と成っています。
モーラステープは同じ成分のジェネリック医薬品が発売されており、ケトプロフェンテープやタッチロンテープ、パテルテープ、フレストルテープなどの製品名で販売されています。それぞれ薬価が20mgテープでは薬価が12.1円、40mgでは16.8円となっているため、ジェネリック医薬品にすることで薬自体は半額程度の価格で購入できるケースがあります。

モーラステープを市販や通販で入手する方法は

モーラステープを市販で入手する方法として考えられるのは主に以下の3点です。
①処方箋なしでモーラステープを薬局で買う
②個人輸入の通販でモーラステープを買う

③市販薬でモーラスと同じ成分のものを買う
①はモーラステープそのものを医療用医薬品を取り扱っている調剤薬局から購入する方法、②はいわゆる個人輸入と呼ばれる手法(主に通販)にる購入、③は市販薬の中でモーラスと同じ成分を含んでいるものを購入するという方法です。
それぞれ詳しく確認していきましょう。

モーラステープは法律上では処方箋がなくても買うことができる

モーラステープは法律上は処方箋がなくても買うことができます
モーラステープは医療用医薬品に分類されますが、この医療用医薬品はさらに大きく二つに分かれます。それは処方せん医薬品と、処方せん医薬品以外の医薬品です。処方せん以外の医薬品は厳密には処方せんがなくても購入することが可能となります。
ただし、これはあくまで法律上の話であり、実際には調剤薬局でモーラステープをくださいと言っても売ってもらえる調剤薬局はほとんどないでしょう。
その理由は医療用医薬品は原則はやはり処方せんに基づいて調剤してから患者さんに販売するものであり、薬局には処方せんがない患者さんには販売の応需義務もありません。
 
以下、厚生労働省の通知(薬食発 0318 第4号)
厚生労働省通知薬食発 0318 第4号
また、仮に調剤薬局で購入することができた場合でも、保険適応にならないため、費用が高額になったり、それで副作用が出てしまった場合は通常だと受けられる国からの援助も受けることができないなど、購入する側にもデメリットがあります。
調剤薬局側にもあまりメリットはないため、実際にモーラステープを通常の薬局で購入することは現実的でないと言えるでしょう。

個人輸入の通販でモーラステープを買う

処方薬を入手する方法として個人輸入の通販で入手するという方法があります。
この手法は法律上も一定の条件のもとであれば認められている手法となります2)
ただし、いくつかのデメリットにより自己責任よるところが大きくなり、あまりおすすめできない手法と言えます。まず、医療保険の対象外となるため、費用が高額になる可能性がある点、日本の製品でないため、品質が保証されているか不確定な点、副作用が出た場合に国の救済制度が利用できない可能性がある点などがデメリットと言えます。もし個人輸入の通販を利用する場合はこれらのデメリットを予め認識しておきましょう。
2) 厚生労働省ホームページ http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/tp0401-1.html

市販薬でモーラスと同じ成分のものを買う

3番目の入手方法として、モーラステープと同じ成分の市販薬を購入するという手段があります。
モーラステープの成分はケトプロフェンという解熱鎮痛成分であり、あまり知られていないのですが、この成分は市販薬でも販売されています。
その製品名はオムニードケトプロフェンパップというものです。
モーラステープと同じケトプロフェンの成分を含んでおり、形状はパップ剤なのでモーラステープとは少し違うものの同じような目的で使用することができます。
ただし、1点残念な点として、オムニードケトプロフェンパップはモーラステープよりも成分であるケトプロフェンの量が少ないという問題があります。
モーラステープは1g中にケトプロフェンを20mgを含みますが、市販薬のオムニードケトプロフェンパップは1g中3mgであり、効き目が弱く感じるかもしれませんし、モラーステープが1日1回の張り替えていいのに対し、オムニードケトプロフェンパップは1日2回使用するというのも人によってはデメリットに感じるでしょう。
(モーラスパップを使用している場合は、成分量が同じため、オムニードケトプロフェンパップでも代用できますが。)
上記のとおり、市販のオムニードケトプロフェンパップはモーラステープの代用品となりうるものの、異なる点を理解しておく必要があります。

やはり処方箋をもらって薬局で入手するのが合理的

前述の通り、モーラステープを市販で購入する手段がないわけでは言えませんが、最も合理的なのはやはりクリニックにかかり処方箋をもらってモーラステープを入手することでしょう。
その理由は安全面と費用面があります。
安全面とはモーラステープの副作用などです。モーラステープは非常に多くの方に使用されており、比較的安全な薬でありますが、それでも間違った使用法をすれば副作用などの心配がでてきます。
特にモーラステープで心配される副作用として薬を貼った場所が日光に当たると肌があれてしまう光線過敏症などがあり、市販で自己判断で使い続けると副作用の前兆などに気づかずに使い続けてしまうリスクもあります。
クリニックでモーラステープを処方してもらうことにより定期的に医師の診察も受けることができ、モーラステープによる副作用が出ていないかなど安全面の確認も定期的にすることができるでしょう。
費用面での合理性は、保険が使えるという点があります。クリニックにかかって処方箋をもらい、薬局で薬代を払ってモーラステープをもらうと、クリニックと薬局それぞれでお金を払うことになりますが、それでも保険が使えるために3割負担以下の費用でモーラステープを入手できます。
試しに計算してみましょう。
オムニードケトプロフェンパップは18枚入りの9日分で2,625円(税込)となります。
モーラステープの薬価は1枚あたり26.20となります。
こちらも9日分とすると225.8円となります。クリニックでかかる診察料と処方箋料が3500円程度と考え、調剤薬局でかかる薬剤料以外の費用は900円程度と仮定すると、モーラステープを入手するまでの費用は約4600円になり、3割負担で1380円程度になると考えれます。
このように9日分としても処方箋をもらってモーラステープの方が半額程度になり、再診でクリニックにかかったり、1回でより多くの日数分を処方してもらうと、さらに安くなります。
このようにクリニックにかかり処方箋をもらってモーラステープを入手したほうが安全面でも費用面でも合理性があります。

モーラステープの授乳中の使用

モーラステープは授乳婦に対して「治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ使用すること。」という注意喚起がされており、推奨されていません。授乳中の場合はかならず医師に相談し、自己判断でモーラステープを使用することは避けるようにしましょう。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

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