ロキソニンの眠気について|副作用の原因と対策、時間や運転の可否など

ロキソニンの眠気の副作用について、原因や時間、対策、運転の可否などについて添付文書等から確認していきます。

ロキソニンの特徴と眠気の副作用

ロキソニンはロキソプロフェンの成分を含み、痛み止めや解熱剤として効果が認められている薬です((ロキソニン錠60mg/ロキソニン細粒10% 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/430574_1149019C1149_1_08.pdf))。痛み止めの中でも比較的速い時間で効果が現れるため、使い勝手がよく、現在最も使われている痛み止めの一つです。
さらにロキソニンは処方薬の他、市販薬としてもロキソニンS、ロキソニンSプラス、ロキソニンSプレミアムなどの販売名で市販で買うことのできる薬です。市販薬のロキソニンも主に痛み止めとして効果が認められています((ロキソニンS 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/otc/PDF/K1101000003_07_A.pdf))。
このロキソニンですが、副作用の一つとして「眠気」が認められています((ロキソニン錠60mg/ロキソニン細粒10% 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/430574_1149019C1149_1_08.pdf))。今回はこの眠気の副作用について確認していきます。

ロキソニンの眠気の副作用頻度

ロキソニンの眠気の副作用は、決して頻度が高いものではありません。
眠気の副作用は臨床試験や市販後の使用成績調査の結果を合わせた総症例13486例において、14例で発現が認められ、頻度としては0.10%とされています((ロキソニン錠60mg/ロキソニン細粒10% インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/430574_1149019C1149_1_LO9_1F))。
ロキソニンは花粉症やアレルギー、酔い止めとして使用するような抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬のようないわゆる眠くなる成分とは異なり、眠くならない成分として分類されるものであす。上記のように頻度は決して高くなく、大多数の人で眠気を経験することはないと考えられますが、稀に一部の人において眠気がでるというのが実情と考えられます。

ロキソニンで眠気が出る原因は

ロキソニンで眠気がでる理由は、現時点では明確にされていないものの、原因の一つとしてプラスタグランジンD2の睡眠誘発作用、プロスタグランジンE2の覚醒誘発作用などが複雑に関与してる可能性が考えられています((Hayaishi O: J Biol Chem, 263(29): 14593-14596, 1988))。
ロキソニンはシクロオキシゲナーゼを阻害することによりプロスタグランジの合成に影響を与えるため、この作用により副次的に眠気を引き起こしている可能性があります。
ロキソニンによる眠気の副作用は、花粉症や酔い止め薬のような頻度ではないものの、念のため注意が必要な副作用といます。

ロキソニンで眠気がでる時間

ロキソニンで眠気がでる時間について検討した調査などはあまり報告がありませんが、ロキソニンが効果を発揮している時間が眠気などの副作用に対しても注意が必要な時間と考えられます。
ロキソニンの効果が出る時間として、15分〜30分前後で効果が現れ始め((ロキソニン錠60mg/ロキソニン細粒10% インタビューフォーム http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/430574_1149019C1149_1_LO9_1F))、その持続時間は5〜7時間程度((第一三共株式会社 medical library
https://www.medicallibrary-dsc.info/di/faq/loxonin.php))と考えられています。
ロキソニンの効果が出る時間は上記の通りであり、眠気の副作用についても上記の時間帯が特に注意が必要と考えられます。
なお、ロキソニンの作用が現れるのは長くても半日程度と考えられ、それ以降も眠気が続くような場合はロキソニンが原因でない可能性もあります。

ロキソニンの眠気に対する対策、ひどい場合は

ロキソニンで眠気が出たというケースの対策として、眠気がひどい場合はロキソニンの使用を中止するのが最も確実で安全な方法と考えられます。痛み止めとしてロキソニンを使用している場合は、他の痛み止めでも同程度の効果を得られるものが何種類もあるため、他の薬剤を試してみるのも良いでしょう。
眠気が出る場合でもロキソニンの使用をどうしても継続したいような場合は、カフェインなどの併用で眠気を緩和するのも選択肢の一つとなります。市販薬ではダイヤルモカなどのカフェイン製剤も販売されているため、どうしても必要な場合は併用も検討しましょう。ただし、カフェインは中毒になる閾値が比較的低いため、過量摂取には注意が必要であり、コーヒーなどとの併用は避けましょう。
なお、ロキソニンの中でも市販のロキソニンSプレミアムは、成分にアリルイソプロピルアセチル尿素を含んでおり、これが眠気を引き起こす可能性があります。ロキソニンSプレミアムを使用して眠気が気になる場合は、ロキソニンシリーズの別の製品をまずは試してみましょう。

ロキソニンの眠気と運転の可否は

 
ロキソニンは添付文書にて自動車などの運転に関する注意喚起はされていません((ロキソニン錠60mg/ロキソニン細粒10% 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/430574_1149019C1149_1_08.pdf))。
したがって、ロキソニンを使用しても車の運転などは特に制限されるものではありません。しかし、眠気の副作用が出ているようなケースではやはり運転等は控えたほうが安全であるため、自分症状をみながら慎重に判断するようにしましょう。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください

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