ムコダインの飲み合わせについて、飲み合わせの悪い薬や併用に注意が必要な薬、それぞれの領域の薬ごとに確認していきます。
Contents
- 1 ムコダインの特徴|飲み合わせの悪い薬の有無
- 2 ムコダインと漢方の飲み合わせ
- 3 ムコダインと咳止めの飲み合わせ|アスベリン、メジコン、フスコデなど
- 4 ムコダインと他の痰切りの飲み合わせ|ムコソルバン、ビソルボンなど
- 5 ムコダインと抗炎症薬の飲み合わせ|トランサミンなど
- 6 ムコダインと胃薬・胃腸薬の飲み合わせ
- 7 ムコダインと鼻水・アレルギー薬との飲み合わせ|アレグラ、アレロック、アレジオンなど
- 8 ムコダインと抗ロイコトリエン薬との飲み合わせ|オノン、キプレス、シングレアなど
- 9 ムコダインと抗生物質との飲み合わせ|メイアクト、フロモックス、クラリス、ジスロマック、クラビット、ワイドシリンなど
- 10 ムコダインと抗インフルエンザ薬との飲み合わせ|タミフル、イナビル、リレンザなど
- 11 ムコダインと抗ヘルペス薬の飲み合わせ|バルトレックス、ファムビルなど
- 12 ムコダインと気管支拡張貼り薬との飲み合わせ|ホクナリンテープなど
- 13 ムコダインと解熱鎮痛剤との飲み合わせ|ロキソニンやブルフェンなど
- 14 ムコダインと市販薬の飲み合わせ
ムコダインの特徴|飲み合わせの悪い薬の有無
ムコダインはカルボシステインの成分を含み、風邪などをひいた時の痰切りや、慢性副鼻腔炎の膿を出しやすくする効果がある薬です((ムコダイン錠250mg/ムコダイン錠500mg 添付文書 http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/ph/PDF/230109_2233002F1174_1_02.pdf))。
ムコダインの特徴として、粘液の調整作用及び粘膜の正常化作用により喀痰、鼻汁、中耳貯留液の排泄を促進する薬剤である点、小児に対しては滲出性中耳炎の排液に対しても効果がある点が挙げられます((ムコダイン錠250mg/ムコダイン錠500mg インタビューフォーム
http://www.info.pmda.go.jp/go/interview/1/230109_2233002F1174_1_004_1F))。
ムコダインには通常の錠剤であるムコダイン錠250mg、ムコダイン錠500mg、主に小児で使用される粉薬のムコダインDS50%、シロップ剤のムコダインシロップ5%の種類があります。
ムコダインの飲み合わせに関して、飲み合わせの悪い薬はなく、併用できない薬(併用禁忌薬)、併用に注意が必要な薬(併用注意薬)などは全くありません。どの薬とも飲み合わせが可能な薬と言えます。
ムコダインと漢方の飲み合わせ
ムコダインは飲み合わせの悪い漢方はなく、基本的にはどの漢方薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い漢方では風邪全般に使用される葛根湯や鼻水などに使用される小青竜湯、咳などに使用される麦門冬湯などありますが、いずれの漢方もムコダインと併用することが可能です。
ムコダインと咳止めの飲み合わせ|アスベリン、メジコン、フスコデなど
ムコダインは飲み合わせの悪い咳止め薬はなく、基本的にはどの咳止めとも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い咳止めでは、アスベリン、メジコン(デキスロトメトルファン)、フスコデ、アストミン、フスタゾールなどがありますが、いずれの薬剤もムコダインと併用することが可能です。
ムコダインと他の痰切りの飲み合わせ|ムコソルバン、ビソルボンなど
ムコダインは痰切りの薬ですが、他の種類の痰切りとも飲み合わせることがある薬であり、一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い痰切りでは、ムコソルバン・ムコサール・ムコソレート(アンブロキソール)、ビソルボン(ブロムヘキシン)などがありますが、ムコダインと併用することが可能です。
ただし、同じカルボシステインの成分を含む薬剤とは併用しないようにしましょう。ムコダイン以外の名称でカルボシステインの成分を含む薬剤として、C-チステン、クインスロン、シスダイン、そしてカルボシステインという成分名の薬剤がありますが、いずれもムコダインのジェネリック医薬品に該当する薬剤であり、作用が重複するため、これらは併用しないよう注意しましょう。
ムコダインと抗炎症薬の飲み合わせ|トランサミンなど
ムコダインは抗炎症薬であるトランサミン(トラネキサム酸)とも飲み合わせは悪くなく、併用される薬の一つです。
ムコダインと胃薬・胃腸薬の飲み合わせ
ムコダインは飲み合わせの悪い胃薬・胃腸薬はなく、基本的にはどの胃薬・胃腸薬とも飲み合わせることができます。
一緒に使用されることが多いものとして、処方薬ではムコスタ(成分名:レバミピド)、セルベックス(成分名:テプレノン)の他、ネキシウムやオメプラール(成分名:オメプラゾール)、タケプロン(成分名:ランソプラゾール)、パリエット(成分名:ラベプラゾール)、タケキャブ、ガスター(成分名:ファモチジン)などがありますが、これらのいずれの薬剤もムコダインと併用することが可能です。
ムコダインと鼻水・アレルギー薬との飲み合わせ|アレグラ、アレロック、アレジオンなど
ムコダインは飲み合わせの悪い抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い抗ヒスタミン薬、抗アレルギー薬として、アレグラ(フェキソフェナジン)、クラリチン(ロラタジン)、アレジオン(エピナスチン)、エバステル(エバスチン)、タリオン(ベポタスチン)、ザイザル、アレロック(オロパタジン)、ジルテック(セチリジン)、デザレックス、ビラノア、ルパフィン、ゼスラン・ニポラジン(メキタジン)ポララミン(クロルフェニラミン)、ザジテン(ケトチフェン)、セレスタミンなどがありますが、いずれの薬剤もムコダインと併用することが可能です。
ムコダインと抗ロイコトリエン薬との飲み合わせ|オノン、キプレス、シングレアなど
ムコダインは飲み合わせの悪い抗ロイコトリエン薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い抗ロイコトリエン薬として、オノン(プランルカスト)、キプレス・シングレア(モンテルカスト)がありますが、いずれの薬剤もムコダインと併用することが可能です。
ムコダインと抗生物質との飲み合わせ|メイアクト、フロモックス、クラリス、ジスロマック、クラビット、ワイドシリンなど
ムコダインは抗生物質や抗菌剤との併用に関して、飲み合わせの悪い薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
具体的なその他の抗生物質・抗菌剤として、サワシリン(アモキシシリン)、オーグメンチン、メイアクト(セフジトレン)、フロモックス(セフカペン)、セフゾン(セフジニル)、クラリス(クラリスロマイシン)、ジスロマック(アジスロマイシン)、クラビット(レボフロキサシン)、オゼックス(トスフロキサシン)、ジェニナックなどがありますが、いずれもムコダインと併用できる薬剤です。
ムコダインと抗インフルエンザ薬との飲み合わせ|タミフル、イナビル、リレンザなど
ムコダインは飲み合わせの悪い抗インフルエンザ薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い抗インフルエンザ薬として、タミフル、リレンザ、イナビルがありますが、いずれの薬剤もムコダインと併用することが可能です。
ムコダインと抗ヘルペス薬の飲み合わせ|バルトレックス、ファムビルなど
ムコダインは飲み合わせの悪い抗ヘルペス薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い抗ヘルペス薬として、バルトレックス(バラシクロビル)、ファムビル(ファムシクロビル)などがありますが、いずれの薬剤もムコダインと併用することが可能です。
ムコダインと気管支拡張貼り薬との飲み合わせ|ホクナリンテープなど
ムコダインは気管支拡張の貼り薬であるホクナリンテープ(ツロブテロールテープ)とも飲み合わせは悪くなく、併用される薬の一つです。
ムコダインと解熱鎮痛剤との飲み合わせ|ロキソニンやブルフェンなど
ムコダインは飲み合わせの悪い解熱鎮痛薬はなく、基本的にはどの薬とも一緒に使用することができます。
一緒に使用されることが多い解熱薬として、ロキソニン(ロキソプロフェン)、カロナール(アセトアミノフェン)、ボルタレン(ジクロフェナク)、セレコックスなどがありますが、いずれの薬剤もよく併用され、ムコダインとの併用は問題ありません。
ムコダインと市販薬の飲み合わせ
ムコダインと市販薬の飲み合わせについて、ムコダインの成分を含む薬剤とは併用しないよう注意が必要です。それ以外の市販薬とは飲み合わせは問題ありません。
ムコダインと同じカルボシステインの成分を含む市販薬として、去痰薬としてストナ去たんカプセルなど、咳止めとしては新エスエスブロン錠エース、クールワンせき止めGX、総合の風邪薬としてはストナプラスジェルS、パブロンSゴールドW錠、ベンザブロックLプラス錠などがあります。これらとムコダインは併用しないよう注意が必要ですが、前提として、ムコダインを使用している状況で市販の風邪薬や咳止め、去痰薬を使用するのは避け、ムコダインの処方医に総合的に症状を見てもらい、処方された薬以外は服用しないほうが安全と言えます。
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。
コメント