テルネリンの効果や副作用|ミオナールとの違いや市販での販売、禁忌についても

テルネリンの特徴、効果、使い方、副作用、飲み合わせ、授乳中・妊娠中の使用、薬価、ジェネリック、市販での購入などについて添付文書等から確認していきます。

テルネリンの特徴

テルネリンはチザニジンを成分として含み、頸肩腕症候群(肩こり)、腰痛症などに効果がある薬です1)

テルネリンの特徴として、痛みを伴う筋緊張及び脳性・脊髄性疾患に起因する慢性痙縮に対して、筋のこわばり、つっぱり感、こり感、痛み等の症状を改善し日常生活動作を容易にします2)

テルネリンには通常の錠剤であるテルネリン錠1mgの他、顆粒剤であるテルネリン顆粒0.2%が販売されています。

1) テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書
2) テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% インタビューフォーム

テルネリンとミオナールの違いや併用

テルネリンと同じ中枢性筋弛緩薬のうち、ミオナール(成分名:エペリゾン)は比較的よく使われる薬の一つです。

テルネリンとミオナールの違いはその作用機序にあります。テルネリンは筋を弛緩させるアドレナリンα2受容体に作用することにより筋弛緩作用を発揮し、ミオナールは脊髄における筋緊張シグナルの抑制により弛緩作用を発揮します。

肩こりや腰痛などに対する効果の強さは、一般的にはテルネリンの方が強いと言われていますが、個人差によるところもあり、一概に比較できない点もあります。

また、テルネリンは一緒に使用することができない薬(併用禁忌薬)があるのに対し、ミオナールは併用禁忌薬がなく、その点はミオナールの方が使いやすいと言える点です。

テルネリンとミオナールは併用するケースはあまりなく、医師からの特別な指示がある場合を除き、自己判断で併用するようなことは避けましょう。

テルネリンの効果

テルネリンは頸肩腕症候群(肩こり)、腰痛症などの他、脳血管障害や脳性麻痺などにも効果がある薬です。

テルネリンの効能効果の詳細は以下の通りです。

1. 下記疾患による筋緊張状態の改善
頸肩腕症候群、腰痛症
2. 下記疾患による痙性麻痺
脳血管障害、痙性脊髄麻痺、頸部脊椎症、脳性(小児)麻痺、外傷後遺症(脊髄損傷、頭部外傷)、脊髄小脳変性症、多発性硬化症、筋萎縮性側索硬化症

テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書

テルネリンの作用機序

テルネリンの主な作用機序は中枢性のアドレナリンα2作動効果によるものです1)

肩こりや腰痛などは筋肉の緊張が一つの原因となりますが、筋肉をさせる中枢の受容体に作用するのがテルネリンであり、固縮緩解作用、脊髄反射抑制作用等の筋緊張緩和作用を発揮します。

1) テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書

テルネリンの実際の患者さんへの効果

テルネリンの実際の患者さんに対する効果は、臨床試験において確認されています1)

頸肩腕症候群、腰痛症に対しては有効率54.7%であり、「やや有効」であった患者さんも含めると80.1%の有効率が確認されています。

脳血管障害、痙性脊髄麻痺等の脳性麻痺に対しては有効率35.6%で、「やや有効」であった患者さんも含めると81.0%の有効率が確認されています。

1) テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書

テルネリンの使い方

テルネリンは使用する疾患によって使い方が異なる薬です。

肩こりや腰痛に使用する場合は、テルネリン錠を1回1錠、1日3回使用するのが一般的です。痙性麻痺に使用する場合は最初は1回1錠を1日3回、その後徐々に増やしていくのが一般的です。

テルネリンの用法用量の詳細は以下の通りです。

1. 筋緊張状態の改善の場合
通常成人には、チザニジンとして3mg(錠剤の場合3錠、顆粒剤の場合1.5g)を1日3回に分けて食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
2. 痙性麻痺の場合
通常成人には、チザニジンとして1日3mg(錠剤の場合3錠、顆粒剤の場合1.5g)より投与を始め、効果をみながら1日6~9mg(錠剤の場合6~9錠、顆粒剤の場合3~4.5g)まで漸増し、1日3回に分けて食後に経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書

テルネリンの禁忌

テルネリンの使い方の注意点として、使用できないケース(禁忌)がいくつかあります。

重要な禁忌の一つとして、フルボキサミン製剤、シプロフロキサシン製剤を使用している場合があります。

上記の薬の具体例は、デプロメール・ルボックス(フルボキサミン製剤)、シプロキサン(シプロフロキサシン製剤)があり、これらの薬とは併用するとテルネリンの濃度が通常の数倍となるため、非常に危険性が高くなります。いずれの薬もよく使われることがある薬であるため、十分に注意し、使用中の薬は必ず医師や薬剤師に伝えるようにしましょう。

禁忌(次の患者には投与しないこと)
1. 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
2. フルボキサミン又はシプロフロキサシンを投与中の患者
(「相互作用」の項参照)
3. 重篤な肝障害のある患者
〔本剤は主として肝で代謝される。また、肝機能の悪化が報告されている。〕

テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書

テルネリンの副作用

テルネリンは全体で5.3%の副作用頻度とされており、主な副作用は、眠気(2.2%)、口渇(0.9%)、脱力感(0.7%)、けん怠感(0.6%)、めまい・ふらつき(0.4%)、胃部不快感(0.3%)、悪心(0.2%)、食欲不振(0.2%)、腹痛(0.2%)、発疹(0.2%)、ALT(GPT)上昇(0.2%)、AST(GOT)上昇(0.2%)等であったとされています1)

薬の副作用の定番と言える眠気に関して、テルネリンでももっとも高い頻度で報告されており、注意が必要な副作用と言えます。テルネリンは緊張を緩和する薬であり、重要な基本的注意としても注意喚起されており、使用中は十分に注意が必要となります。

重要な基本的注意

1.投与初期に急激な血圧低下があらわれることがあるので注意すること。
2.反射運動能力の低下、眠気、めまい及び低血圧等があらわれることがあるので、本剤投与中の患者には自動車の運転等危険を伴う機械の操作には従事させないよう十分注意すること。

テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書

テルネリンの飲み合わせ

テルネリンには絶対に一緒に使用できない併用禁忌の薬剤や、飲み合わせに少し注意が必要な併用注意の薬があります1)

併用禁忌の薬剤として①フルボキサミン製剤(デプロメール、ルボックスなど)、②シプロフロキサシン製剤(シプロキサンなど)があります。

これらの薬と併用禁忌の理由として、これらの薬がテルネリンの代謝を阻害し血中での濃度を上昇させ、著しい血圧低下、傾眠、めまい及び精神運動能力の低下等の症状を引き起こす可能性が考えられます。非常に危険性が高いため、上記の薬を使用している場合、もしくはテルネリンを使用しており上記の薬が新たに処方されたケースなどでは絶対に併用しないようにしましょう。併用を避ける手段として最も重要なのはお薬手帳などでテルネリンや上記の薬を使用していることを医師や薬剤師になどに知らせておくことです。

テルネリンの併用注意の薬剤としては以下の薬が挙げられています。

成分名等 代表的な薬剤等
降圧剤
中枢神経抑制剤
アルコール
抗不整脈剤、シメチジン、ニューキノロン系抗菌剤、黄体・卵胞ホルモン剤、チクロピジン パナルジン、クラビット
CYP1A2を誘導する薬剤、喫煙等

上記のうち、アルコール(お酒)は最も身近なもののひとつです。アルコールと併用することで眠気が強く出る可能性があるので、テルネリンを使用している期間は、アルコール(お酒)を飲むのは極力控えるようにしましょう。

また、喫煙も注意したい併用のひとつです。喫煙によってテルネリンの代謝を促し、効果が弱まる可能性があるので注意が必要です。

テルネリンの授乳中の使用

テルネリンは授乳中の場合は使用しない、もしくは使用する場合は授乳を中止することが推奨されています。

授乳中の婦人には投与することを避け、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させること。〔動物実験(ラット)で乳汁中へ移行することが報告されている。〕

テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書

上記の注意喚起がされいる理由として、動物実験においてテルネリンの成分が乳汁中へ移行することが確認されているためです2)

専門家の見解の一つとして、大分県「母乳と薬剤」研究会が作成している母乳とくすりハンドブックでは、単回使用では可能も乳汁へ移行しやすいため、推奨されず、「乳児に有害作用を及ぼす可能性があり、授乳婦へ使用する場合は注意 / 安全性を示す情報が見当たらず、より安全な薬剤の使用を考慮」という内容です3)

単回使用では可能。脂溶性が高く容易に乳汁へ移行。バクロフェンに比べ半減期も長く、推奨されない。

母乳とくすりハンドブック

実際に授乳中にテルネリンを使用するかは、処方医の先生の判断となります。テルネリンに限らず、クリニックや病院で薬を処方してもらう場合は授乳中である旨を必ず伝えるようにし、自己判断で使用するようなことは避けましょう。

2) テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% インタビューフォーム
3) 大分県「母乳と薬剤」研究会 母乳とくすりハンドブック(2010)

テルネリンの妊娠中の使用

テルネリンの妊娠中の使用に関しては、治療の有益性が危険性を上回る場合のみ使用と注意喚起されており、実際に使用するかは医師の判断となります。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。〔動物実験(ラット)で、大量投与(100mg/kg)により奇形(脳ヘルニア、小眼球)の増加及び10~30mg/kg投与により胎児重量の低下、化骨遅延、出生児の死亡等が報告されている。〕

テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% 添付文書

上記の注意喚起がされている理由として、テルネリンの成分が胎盤を通過する点、動物における生殖発生毒性試験において、テルネリン成分使用による胎児への一定のリスクが確認されている点が挙げられます2)

実際に妊娠中にテルネリンを使用するかは、授乳中と同様に処方医の先生の判断が必要です。テルネリンに限らず、クリニックや病院で薬を処方してもらう場合は妊娠中である旨を必ず伝えるようにし、自己判断で使用するようなことは避けましょう。

2) テルネリン錠1mg/テルネリン顆粒0.2% インタビューフォーム

テルネリンの薬価・ジェネリック

テルネリンの2016年4月改定(2018年3月まで)の薬価はテルネリン錠1mgで1錠あたり15.1円、テルネリン顆粒0.2%で1gあたり33.3円とされています。

テルネリンにはジェネリック医薬品(後発品)があり、錠剤では、モトナリン、ギボンズ、チザネリン、チザニジンなどの販売名、顆粒ではチザニジンの販売名で販売されています。これらの薬価は錠剤では5.6〜5.8円、顆粒では12.3円となっており、テルネリンよりも安価な薬価となっています。

テルネリンの市販での購入

テルネリンの成分を含む薬は市販では購入することができません。また、テルネリンと比較的成分が近いものや、代替となるような薬も市販では買うことはできません。

テルネリンは中枢にも作用する薬であり、必ず医師の適切な診察を受けて処方してもらうようにしましょう。

薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。

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