グロリアミンの効果や副作用|ロキソニンとの併用やマーズレンとの違いなども

グロリアミンの特徴、効果、使い方、副作用、飲み合わせ、授乳中の使用、妊娠中の使用、薬価、市販での購入などについて添付文書等から解説していきます。

グロリアミンの特徴

グロリアミンは炎症を抑えるアズレンスルホン酸ナトリウム水和物と組織修復を促すL-グルタミンの成分を1:330の割合で含んだ薬であり、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎に対して効果があります1)。一般名としては「アズレンスルホン酸ナトリウム水和物、L-グルタミン」が該当します。
二つの成分を含んでおり、抗潰瘍作用と潰瘍組織の再生促進作用の二つの作用を有するのが特徴の一つです。
グロリアミンはサンド(sandoz)株式会社
1) グロリアミン配合顆粒 添付文書

グロリアミンはマーズレンのジェネリック医薬品

グロリアミンはジェネリック医薬品に分類される薬であり、同じ成分を含むマーズレンS配合顆粒が先発医薬品に該当します。
ジェネリック医薬品であるグロリアミンは先発医薬品であるマーズレンよりも薬価低く設定されているため、経済的と言えます。

グロリアミンの効果

グロリアミンの胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎に対して効果を発揮する薬です。胃潰瘍や胃炎は様々な症状があり、胃痛やムカつき、胸焼け、胃もたれなど様々です。
グロリアミンの効能効果の詳細は以下の通りです。

下記疾患における自覚症状及び他覚所見の改善
胃潰瘍、十二指腸潰瘍、胃炎

グロリアミン配合顆粒 添付文書

グロリアミンの作用機序

グロリアミンの作用機序は、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物による抗炎症作用とL-グルタミンの組織修復促進作用です。
アズレンスルホン酸ナトリウムは炎症性粘膜に直接的に作用し、各種胃炎に効果を発揮します。また、L-グルタミンは胃粘膜上皮の構成成分であるヘキソサミンの生合成に関与したり、グルコサミンの生成を促進することで組織修復促進作用を発揮します1)
このようにグロリアミンは二つの成分が働くことにより胃潰瘍や胃炎などの疾患に対して効果を発揮します。
1) グロリアミン配合顆粒 添付文書

グロリアミン実際の効果

グロリアミンの実際の患者さんに対する効果の指標として、同じ成分を含むマーズレンの臨床試験の結果が参考となります。
マーズレンの臨床試験の結果は、慢性胃炎の患者さんに対する自他覚症状の総合改善率は84.3%、胃潰瘍の患者さんに対する自覚症状の改善率は84.6%、十二指腸潰瘍の患者さんに対する自覚症状の項目別改善度(消失率)は85.3%とされており2)、自覚症状において比較的高い改善が期待できます。
2) マーズレンS配合顆粒 添付文書

グロリアミンの使い方

グロリアミンは0.5g包を1回1包を1日3回使用するのが比較的多いケースです。
グロリアミンの用法用量の詳細は以下の通りです。

通常成人1日1.5~2.0gを3~4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。

グロリアミン配合顆粒 添付文書

グロリアミンの副作用

グロリアミンは劇的な作用をもたらすような類の薬ではなく、副作用に関しても軽度なものだけであり、重大な副作用は報告されていません1)
グロリアミンの副作用の頻度として参考になるのが、同じ成分を含む先発医薬品のマーズレンのデータであり、副作用の全体の頻度は0.73%、比較的頻度が高いものは悪心、嘔吐、便秘、下痢、腹痛、膨満感、顔面紅潮などとされています2)
基本的にグロリアミンを使用する場合は副作用に関してはあまり心配しなくても良いと言えるでしょう。
1) グロリアミン配合顆粒 添付文書
2) マーズレンS配合顆粒 添付文書

グロリアミンの飲み合わせ|ロキソニンなどとの併用

グロリアミンは飲み合わせが悪い薬は基本的にありません。
製薬会社からも併用禁忌や併用注意に該当する薬剤は注意喚起されておらず1)、基本的にはどの薬とも併用することが可能と言えます。
併用されることがある例としてロキソニンをはじめとする解熱鎮痛剤などは、胃荒れを引き起こすことがある代表例であり、ロキソニンの胃荒れをグロリアミンで治療するといった使い方もよく見られるケースと言えます。
1) グロリアミン配合顆粒 添付文書

グロリアミンの授乳中の使用

グロリアミンは授乳中の使用に関しては特別な注意喚起はされていません1)
基本的には授乳中でも使用できる薬と言えるでしょう。
実際に授乳中にグロリアミンを使用するかは、処方医の先生の判断となります。グロリアミンに限らず、クリニックや病院で薬を処方してもらう場合は授乳中である旨を必ず伝えるようにし、自己判断で使用するようなことは避けましょう。
1) グロリアミン配合顆粒 添付文書

グロリアミンの妊娠中の使用

グロリアミンは妊娠中の使用に関して、治療の有益性が危険性を上回る場合のみ使用と注意喚起さており、実際に使用するかは医師の判断となります。

妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。[妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。]

マグロリアミン配合顆粒 添付文書

実際に妊娠中にグロリアミンを使用するかは、授乳中と同様に処方医の先生の判断が必要です。グロリアミンに限らず、クリニックや病院で薬を処方してもらう場合は妊娠中である旨を必ず伝えるようにし、自己判断で使用するようなことは避けましょう。

グロリアミンの薬価

グロリアミンの2016年4月改定(2018年3月まで)の薬価は、1gあたり6.4円となっています。
この薬価はグロリアミンの同じ成分を含む先発医薬品のマーズレンの薬価14.7円よりも低く設定されており、ジェネリック医薬品であるグロリアミンを使用した方が薬価でかかる費用がやすくなるケースがあります。

グロリアミンの市販での購入

グロリアミンの成分であるアズレンスルホン酸ナトリウム水和物とL-グルタミンは市販薬にも含まれている成分であり、グロリアミンと比較的近い効果が期待できる薬を市販でも購入することができます。
グロリアミンの成分が含まれている代表的な市販薬として、パンシロンAZやストマクールA細粒などがあります。パンシロンAZには1日量としてアズレンスルホン酸ナトリウムが6mg、L-グルタミンが900mg、ストマクールA細粒には1日量としてアズレンスルホン酸ナトリウム水和物が6mg、L-グルタミンが400mg含まれています。ただし、いずれも2種類の成分の他にも制酸剤の成分が含まれており、アズレンスルホン酸ナトリウム水和物とL-グルタミンの成分量も厳密には異なるため、注意が必要です。
グロリアミンに近い成分を市販で買いたい場合は上記のような薬を選び、グロリアミンと全く同じものを使用したい場合は、該当する市販薬はないため、クリニックなどの医療機関を受診して処方してもらう必要があります。
 
薬を使用する際には必ず薬の説明書や添付文書を確認し、医師や薬剤師から指示された用法・用量で使用してください。また、違和感や副作用と思われる兆候を感じた場合は医師・薬剤師に相談してください。
今回紹介した内容はあくまで一例であり、必ずしも当てはまらないケースがあります。予めご承知ください。

コメント Deprecated: strip_tags(): Passing null to parameter #1 ($string) of type string is deprecated in /home/satori5547/otc-drug-info.jp/public_html/wp-content/themes/cocoon-master/lib/html-forms.php on line 318

タイトルとURLをコピーしました